ある交差点で信号待ちしている時、前方をボォ~ッと眺めていたら、「バスの運転士さぁ~ん」と天使の囁き声が聞こえてきた。私がほんの少しビックリしながら窓の外を見ると、すぐ横に止まったマイカーの後部座席の窓から、小さな子供が顔をのぞかせていた。
その顔を見た私は自然と笑顔になり、その子に向かって手を振った。その子は手を振るのが恥ずかしかったのか、ただ「バスの運転士さぁ~ん」と繰り返すだけだったが… そのような可愛い声は、何度聞いてもいいもので… 私の“HP”は一気に回復した。
あるバス停で「いつもいつもありがとうございます」と言いながら、深々と頭を下げて乗ってきたお爺さんがいた。私もつられて「いえいえ、こちらこそ… ありがとうございます」と言ってしまった。お爺さんは足が悪いようで、ゆっくり歩いて席に着いた。
そのお爺さんは、某学校前で降りたのだが… 降車口(中扉)から出て、バス停の屋根の柱につかまり、またもや深々と頭を下げたのであった。それを左ミラーで見ていた私は、さすがに何もしないわけにはいかず… すぐにバスを降りて、お爺さんの足の“秘孔を突いて”治してあげ… られたらいいのになぁ~! と思ったアホな私であった。