WHITEOUT(2009年アメリカ)
監督 ドミニク・セナ
脚本 ジョン・ホーバー
エリック・ホーバー
チャド・ヘイズ
原作 グレッグ・ルッカ
スティーヴ・リーバー
出演 ケイト・ベッキンセール、トム・スケリット、ガブリエル・マクト
コロンバス・ショート、アレックス・オロックリン
■ストーリー■
南極の観測所アムンゼン・スコット基地に駐在する連邦保安官キャリー・ステッコは、マイアミで起きた事件のトラウマを抱えながら、事件の無い観測所で日々過ごしていた。冬が訪れ帰国する予定だったときに、他殺された死体が発見されるという事件が発生するのだった。南極で起きた最初の殺人事件だったが、帰国する便のタイムリミットが迫ってくるのだった。また、猛吹雪“ホワイトアウト”も起きていたが、第2の殺人事件が発生してしまうのだった。
■感想■
ミステリー、冒険小説作家グレッグ・ルッカ、スティーヴ・リーバー原作のグラフィック・ノベル原作の映画化作品。
監督は『ソードフィッシュ』(2002年)のドミニク・セナ。
原作者グレッグ・ルッカ自ら製作総指揮にあたっています。
原作がグレッグ・ルッカ、監督がドミニク・セナなんで、
「軽い感じのサスペンス映画なんだろうなぁ…」
と、思っていたら、想像以上の軽い仕上がりのサスペンス映画でした!
南極が舞台というところは斬新な設定ですけど、あとは、ごくごくありがちな「何とかサスペンス劇場」みたいなノリの映画になっています!
まぁ、日本の2時間サスペンスと比べちゃ、はるかに良くできていますけど、アメリカの1970~1980年代のTVムービーを超豪華にした感じくらいのデキです!
つまらなかったら、チャンネルを変えられてしまうTVムービーの方が、少なくとも1970~1980年代のTVムービーの方が、今作より良く出来ているかも??
事件も大した事件じゃないですしね??
映画の冒頭で、ソビエトの輸送機でのトラブルが描かれますけど、映画的には、ヒロインのケイト・ベッキンセールのマイアミでの事件を描いた方が、よっぽどすんなりハードボイルド的な感じになるのに・・・。
マイアミでの出来事が、ケイト・ベッキンセールのトラウマになる出来事として何度も、何度も描かれますけど、“しつこい”です!
大体、事件の元になる輸送機の墜落事故が最初に描かれちゃうんで、ストーリーがすごく分かりやすくなって、今作って“中学生向けジュヴナイルミステリー??”って思っちゃいます。
輸送機の事故のシーンは、ヒロインたちが地下に埋まった輸送機を発見したときに、挿入した方が良かったかも??ヒロインと国連のロバート・プライスが事故現場から何が起きたか想像して、輸送機での争いのシーンを入れた方がスンナリ観れたかもしれないですよね。
なんか、親切すぎて、本当にTVドラマみたいです!何の驚きもない展開!!
連続殺人鬼が出てきても、中盤で、顔が現れて正体が分かっちゃいますけど、犯人はそれまで登場してきていない人物という、ミステリー映画としては、失格的な展開!!
最後に1ヒネリありますけど、それも、想像の範囲内で全然驚けない展開!!
ヒロインがマイアミで起きた事件のトラウマを乗り切るのも、「連続殺人事件を解決したから」という単純さ。この薄っぺらさが今作の魅力といえば魅力ですけどね。
ランニングタイム101分、実質93分くらいの作品なんで、TVの映画劇場で観るなら丁度良い感じですかね??少なくとも、同じくヒネリがありそうで、結局ヒネリのない『テイキング・ライブス』(2004年)や『ツイステッド』(2004年)よりは軽く観れる分、TVの映画劇場向きですかね??
でも、DVDは吹替えが付いているんで、TVの映画劇場で放映しなくて良いですからね。もっと面白くてめったに放映されない映画を放映して下さい!!45点
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