<金曜は本の紹介>
「97敗、黒字。楽天イーグルスの一年(神田憲行)」の購入はコチラ
50年ぶりにプロ野球の新規球団となった楽天イーグルスの2005年の戦績は、38勝97敗1分とふるわなかったものの、主催試合での観客動員数は97万7104人で、総売上約64億3800万円、約5000万円の黒字と、経営面では当初の予想をくつがえす黒字となりました。
この本は、赤字があたりまえと言われるパ・リーグで、なぜ黒字を達成できたのか?
そして、なぜ97敗もしてしまったのか?
シーズンを通して積み重ねた選手・経営陣への取材をもとに、楽天イーグルスの一年目を分析した本です。
私は阪神タイガースとソフトバンクホークスのファンで、あまり楽天イーグルスには関心がなかったのですが、この本で選手の苦闘や営業部隊の活躍、田尾監督の解任の内幕が分かり、なんだか涙がでてきて、感動してしまい、仙台に行った際にはフルキャスト球場へ楽天イーグルスを応援したくなりました。 球場の弁当も美味しいようです^_^;)
以下にこの本を読んでのポイントを記します。楽天イーグルスの1年を振り返る意味でもこの本は良い本だと思います。また、なかなか読みやすい本です。お勧めです!!
・初戦のマリーンズ戦では、スタジアムのある海浜幕張駅のコンコースにマリーンズから以下のポスターが貼られたとのこと。楽天側は速攻で了解をとったとのこと。ちなみに初戦は3-1で楽天が歴史的勝利し、2戦目は0-26という歴史的敗北でした。
「楽天ファンの皆様へ、ビターな思い出を送ります。あなた達があれこれ話題を作っていた頃、ボク達は黙々とカラダを作っていました。パ・リーグの主役、3月までご苦労様でした。」
・他の球団はグッズの製造・販売を外部の業者に委託して、その利益から3~5%のロイヤルティーを受け取っていたが、楽天はその比率が少ないと判断し、利益の丸取りを狙って自らグッズを製造・販売する道を選んだ。
・収入の実績と目標は以下のとおり(カッコ内は目標)
(1)入場料収入 22.84億円(21億円)
(2)スポンサー広告収入 22.26億円(18億円)
(3)テレビ放映権・ネット放送収入 7.59億円(11.5億円)
(4)スタジアム収入(飲食・スタジアム貸し料など) 5.55億円(0?)
(5)グッズ等そのた収入 6.14億円(3.7億円)
・ホームページから楽天のグッズを注文しているお客さんの7割が東北エリアで、3割が全国エリアで、予想以上に全国ブランドとなっていた。
・試合中のチアリーダーのパフォーマンスは、他球団ではホームの3塁側ベンチ前だけだが、楽天のフルキャスト球場では1塁側ベンチ前でも行う。
・球場内の弁当は、コンペを繰り返して決定したもので、よそでは食べられないオリジナルなものだけで、他の球場よりも2~3%売り上げが高い。そして美味しいようです。
・仙台の企業は「待ち」の人が多いようで、球場看板の営業をかけると「待ってたんだよ」とよく言われるとのこと。
・通常、「勝利投手賞」というのはありますが、楽天ではリリーフ投手の福盛和男の発案で「セーブ賞」(デンコードーセーブ賞)が初めて設けられた。デンコードーは家電量販店なので、家電製品がプレゼントされるようです。
・応援用のキャップとユニフォームを身につけてくれるファンが多く売り上げが多かった。キャップは5、6万個売れる。
・楽天のチームマスコットとしてクラッチ、クラッチーナ、Mr.カラスコという3種類の着ぐるみキャラクターが存在するが、「悪者・いたずら」キャラのカラスコが大人気で、カラスコ関係のグッズがバカ売れした。
・他の球団では無料入場チケットをかなり配っているが、楽天ではチャリティーなどに限り、スポンサー割引でも10~15%オフのため、1人当たり入場料収入単価は2338円で、パ・リーグ人気球団の倍近い結果である。
<目次>
3月4月 歴史的勝利から歴史的敗北へ
ドラフト最下位で入団した男
土俵際のベテランたちと
第2戦、歴史的大敗
内紛勃発
松坂世代と呼ばれて
ヒット1本の苦しみ
開幕からの1カ月の”断”
5月 悩めるルーキー、ベテランの底力
ブランドを売る男
グッズを「ファッション」に
開幕戦のテレビは見なかった
「なるようにしかならん」とスローカーブ
2軍落ち
6月 地域密着型の球団を目指して
世代もバラバラ、混成部隊のチアリーダー
負けてもすぐに気持ちを入れ替えて
理想は阪神タイガース
球場に行くときは軍手持参
試合に負けても楽しめるスタジアム
いつかは「おらほのチーム」と
7月 山形・天童に期待する将来
甲子園でブレーク、巨人に入団したが
再起をかけて山形へ
3年後への期待
プロの厳しさと2軍の現実
プロ野球を生で見るということ
8月 球団の営業は好調、だがチームは早くも最下位決定
野球場だけのおいしい弁当
好調な広告収入はどぶ板営業から
選手の提案で「セーブ賞」が実現
もう元は取れた
3センチの隙間が埋められない
エース岩隈、不調の理由
今年は仕方ない・・・
田尾レポート
目を覚ましたルーキー
9月10月 監督解任の理由。黒字達成の理由
9・25 スタンドの「田尾!」コール
田尾監督解任
ハンコを押すまでわからない
なぜ黒字化できたのか
東北の人が誇りに思ってくれる球場に
三木谷浩史・楽天イーグルスオーナー インタビュー
プロ野球は儲かるビジネスなんです
2万人のリピーターをどう活かせるか
野球界にもビジネスセンスは必要
オーナーを辞めたい
あとがきにかえて
《巻末資料》楽天イーグルス 2005年度 データ集
個人投手成績
個人打撃成績
全試合データ
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<今日の独り言>
2歳0ヶ月の息子を歯医者へ連れて行って、ママの治療を待っていたのですが、自分でスリッパを持ち出して履いて歩き出しました。やっぱり大人の真似をしたいんですね・・・小さい「あんよ」がかわいいです。
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50年ぶりにプロ野球の新規球団となった楽天イーグルスの2005年の戦績は、38勝97敗1分とふるわなかったものの、主催試合での観客動員数は97万7104人で、総売上約64億3800万円、約5000万円の黒字と、経営面では当初の予想をくつがえす黒字となりました。
この本は、赤字があたりまえと言われるパ・リーグで、なぜ黒字を達成できたのか?
そして、なぜ97敗もしてしまったのか?
シーズンを通して積み重ねた選手・経営陣への取材をもとに、楽天イーグルスの一年目を分析した本です。
私は阪神タイガースとソフトバンクホークスのファンで、あまり楽天イーグルスには関心がなかったのですが、この本で選手の苦闘や営業部隊の活躍、田尾監督の解任の内幕が分かり、なんだか涙がでてきて、感動してしまい、仙台に行った際にはフルキャスト球場へ楽天イーグルスを応援したくなりました。 球場の弁当も美味しいようです^_^;)
以下にこの本を読んでのポイントを記します。楽天イーグルスの1年を振り返る意味でもこの本は良い本だと思います。また、なかなか読みやすい本です。お勧めです!!
・初戦のマリーンズ戦では、スタジアムのある海浜幕張駅のコンコースにマリーンズから以下のポスターが貼られたとのこと。楽天側は速攻で了解をとったとのこと。ちなみに初戦は3-1で楽天が歴史的勝利し、2戦目は0-26という歴史的敗北でした。
「楽天ファンの皆様へ、ビターな思い出を送ります。あなた達があれこれ話題を作っていた頃、ボク達は黙々とカラダを作っていました。パ・リーグの主役、3月までご苦労様でした。」
・他の球団はグッズの製造・販売を外部の業者に委託して、その利益から3~5%のロイヤルティーを受け取っていたが、楽天はその比率が少ないと判断し、利益の丸取りを狙って自らグッズを製造・販売する道を選んだ。
・収入の実績と目標は以下のとおり(カッコ内は目標)
(1)入場料収入 22.84億円(21億円)
(2)スポンサー広告収入 22.26億円(18億円)
(3)テレビ放映権・ネット放送収入 7.59億円(11.5億円)
(4)スタジアム収入(飲食・スタジアム貸し料など) 5.55億円(0?)
(5)グッズ等そのた収入 6.14億円(3.7億円)
・ホームページから楽天のグッズを注文しているお客さんの7割が東北エリアで、3割が全国エリアで、予想以上に全国ブランドとなっていた。
・試合中のチアリーダーのパフォーマンスは、他球団ではホームの3塁側ベンチ前だけだが、楽天のフルキャスト球場では1塁側ベンチ前でも行う。
・球場内の弁当は、コンペを繰り返して決定したもので、よそでは食べられないオリジナルなものだけで、他の球場よりも2~3%売り上げが高い。そして美味しいようです。
・仙台の企業は「待ち」の人が多いようで、球場看板の営業をかけると「待ってたんだよ」とよく言われるとのこと。
・通常、「勝利投手賞」というのはありますが、楽天ではリリーフ投手の福盛和男の発案で「セーブ賞」(デンコードーセーブ賞)が初めて設けられた。デンコードーは家電量販店なので、家電製品がプレゼントされるようです。
・応援用のキャップとユニフォームを身につけてくれるファンが多く売り上げが多かった。キャップは5、6万個売れる。
・楽天のチームマスコットとしてクラッチ、クラッチーナ、Mr.カラスコという3種類の着ぐるみキャラクターが存在するが、「悪者・いたずら」キャラのカラスコが大人気で、カラスコ関係のグッズがバカ売れした。
・他の球団では無料入場チケットをかなり配っているが、楽天ではチャリティーなどに限り、スポンサー割引でも10~15%オフのため、1人当たり入場料収入単価は2338円で、パ・リーグ人気球団の倍近い結果である。
<目次>
3月4月 歴史的勝利から歴史的敗北へ
ドラフト最下位で入団した男
土俵際のベテランたちと
第2戦、歴史的大敗
内紛勃発
松坂世代と呼ばれて
ヒット1本の苦しみ
開幕からの1カ月の”断”
5月 悩めるルーキー、ベテランの底力
ブランドを売る男
グッズを「ファッション」に
開幕戦のテレビは見なかった
「なるようにしかならん」とスローカーブ
2軍落ち
6月 地域密着型の球団を目指して
世代もバラバラ、混成部隊のチアリーダー
負けてもすぐに気持ちを入れ替えて
理想は阪神タイガース
球場に行くときは軍手持参
試合に負けても楽しめるスタジアム
いつかは「おらほのチーム」と
7月 山形・天童に期待する将来
甲子園でブレーク、巨人に入団したが
再起をかけて山形へ
3年後への期待
プロの厳しさと2軍の現実
プロ野球を生で見るということ
8月 球団の営業は好調、だがチームは早くも最下位決定
野球場だけのおいしい弁当
好調な広告収入はどぶ板営業から
選手の提案で「セーブ賞」が実現
もう元は取れた
3センチの隙間が埋められない
エース岩隈、不調の理由
今年は仕方ない・・・
田尾レポート
目を覚ましたルーキー
9月10月 監督解任の理由。黒字達成の理由
9・25 スタンドの「田尾!」コール
田尾監督解任
ハンコを押すまでわからない
なぜ黒字化できたのか
東北の人が誇りに思ってくれる球場に
三木谷浩史・楽天イーグルスオーナー インタビュー
プロ野球は儲かるビジネスなんです
2万人のリピーターをどう活かせるか
野球界にもビジネスセンスは必要
オーナーを辞めたい
あとがきにかえて
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個人投手成績
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2歳0ヶ月の息子を歯医者へ連れて行って、ママの治療を待っていたのですが、自分でスリッパを持ち出して履いて歩き出しました。やっぱり大人の真似をしたいんですね・・・小さい「あんよ」がかわいいです。