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新しいこと面白きこと サントリー・佐治敬三伝(廣澤昌)

2006年06月09日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本はサントリーの「やってみなはれ」で有名な佐治敬三の自伝です。

 この本を読んでいるとサントリーのウイスキーを飲みたくなってきました。またみんなから愛された人物だということがよく分かりました。お勧めな本です。以下この本の私なりのポイントです。


・佐治敬三は大正8年(1919年)11月1日土曜日、大阪市東区住吉町の商家で生まれる。父は鳥井信治郎、母はクニで、次男で、額の中央右よりに大きな黒いほくろがあって目立ったとのこと。

・昭和7年春、鳥井敬三として受験するが、佐治敬三として浪速高等学校尋常科に入学する。佐治家に養子となるが鳥井家での生活は変わらない。

・昭和17年9月30日に召集され、海軍技術研究所に採用される。海軍では松の根から油を抽出することの苦労する。敬三の兄は戦死する。

・戦後すぐに、父の信治郎がGHQの大阪ホテルの司令部に押しかけ、GHQにサントリーウイスキーを納入させ、人気となる。

・昭和34年(1959年)春から夏にかけて欧米酒類業界視察旅行へ行き、ハイライトはウイスキーのふるさとスコットランドの北部のハイランドであった。だがなかなか蒸留所の見学が許されなかった。

・昭和36年9月にビール事業への参入を正式発表する。10月に敬三はベルリンに渡り、ミュンヘン、ニュルンベルク、シュツットガルト、ドルトムントへ北上しつつビールづくりの現状を把握する旅に出る。朝から夜までビールに浸り続ける。ついにデンマークで試した「カールスバーグの樽生」に魅了し、サントリーのビールのモデルをデンマーク流に決断する。

・昭和39年に生ビールを加熱処理せずそのまま瓶に詰めた「びん生」が誕生する。瓶とビールを別々に瞬間熱殺菌して瓶詰めしたもので、他社に先駆けて生ビールでの挑戦の火ぶたを切って落とす。

・昭和42年4月にサントリービール「純生」を発売する。これは米国の宇宙開発から生まれた新技術ミクロフィルターの導入により可能となった画期的な瓶詰め生ビールであった。

・平成元年(1989年)初秋、ウイスキーの発展に貢献した偉大なマスターブレンダーとして「The Keepers of the Quaichi」というウイスキーの普及団体に招かれ正会員となる。



<目次>
第1章 夢の狩人・誕生-真善美の人
 大阪商家の次男坊
 ゴンタの鳥井君
 嵐の中の魂
 人生の啓示
 「真善美」に憧れて
 エトヴァス・ノイエス
 海軍燃料廠へ
 松の根と闘う
第2章 マスターブレンダー-探求の人
 若武者復員
 利益がなければ事業ではない
 山が好きな人
 ウイスキー普及、火種はトリス
 消える「若」
 樽の神秘
 最後の傑作
 敬三の処女作
 二本箸作戦
 ザ・わがまま
 「山崎」「響」への道
 時間からの贈り物
第3章 パンのみにて生きるにあらず-広告の人
 第一次黄金時代
 われら愛す
 ほんきげんよう遊びなはれ
 洋酒天国
 2人の名編集者
 アンクルトリス登場
 「人間」に還る
 競争の時代
 盟友・開高健
 編集者憲章
 先駆者二代
第4章 やってみなはれ-挑戦の人
 苦手だった作文
 ビールへの挑戦
 生ひとすじ
 世界への挑戦
 まるめ、こわいめ、未来のめ
第5章 だんさんが行く-反骨の人
 大阪商人
 内気と反骨と
 テーマは「生命の水」
 関西財界”活”
 中国との交流
 我が身裂けても・・・・・・
 キャッチフレーズは「美感遊創」
 「だんさん」
 友情の人
第6章 「生活文化企業」-時を開く人
 新たなる航海へ
 ”御意見番”逝く
 20人しかいない患者のために
 世界へ
 新たな大黒柱
 社長が胴上げされる会社
 芸術の百花繚乱
 「人と自然と響きあう」
第7章 新しきこと 面白きこと-響きあいの人
 「生活の中の美」を集めた美術館
 敬三と忠雄の「青春」
 出会い
 文化の魔力
 音楽家の共和国
 「音の宝石箱」開く
 カラヤンからの手紙
第8章 ワイン文化への貢献-アートの人
 葡萄の子
 登美の丘にて
 有難いカビ
 貴腐ワイン誕生!
 シャトー再建
 ロマネ・コンティ
 人事を尽くして、僥倖を待つ
終章 遊びをせんとや-美感遊創の人
 「佐治さん、あんたは偉い」
 文化の日に死す
 ひたむきに遊んだ男
バッカスの寵児 堤 春恵

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<今日の独り言>
 2歳2ヶ月の息子は、ゆで玉子が美味しいと気付いたようで、ぱくぱくとあっという間に2個食べてしまいました・・・。今後好物となりそうです・・・

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