<金曜は本の紹介>
「となりのクレーマー」の購入はコチラ
この本は、苦情処理のプロが1300件以上を対応した体験とそこから得た知見から、相手心理の奥底まで読んで交渉する術を一挙に伝授する本です。
また、2006年10月に刊行した「苦情学」(恒文社)に続く、二冊目の書下ろしとなります。
「苦情学」が百貨店勤務のプロ向けの専門技術を扱った本だったのに対して、本書は一般の方にも興味を持って読んでもらえる本という位置づけです。
苦情を言われて困っている人にはとてもオススメな本です!
また、どんな苦情があるのかが分かり、今後の人生の中での苦情対応にきっと役立つと思います。
とてもオススメな本です!
以下はこの本のポイントです。
・クレーマーの共通項は以下のとおり。
・通常では苦情と言えないようなものを、大げさに取り上げる。
・苦情の連続技を持つ
・過去の苦情被害を持ち出し、自分を優位に置く
・相手とのやりとりをいわば「苦情ゲーム」化し、愉しむところがある
・恐喝には至らないが、対応が困るように脅しを仕向けてくる
・訴えが一か所でなく、関連先全体に苦情として申し入れをしてくる
・現場で話をすれば、解決できるようなことを、本部や関連各所に申し入れる
・こちらの社長名を出したり、知人の存在を誇示して圧力を掛ける
・一度は気持ちよく解決しても、解決していない。次に来ない保証はまったくない
・外部の人も、多くがクレーマーと認めている
・家族も知っている
・相手が困るのを面白がる「愉快犯型」と、結果として金品を求める「要求型」がある
・「そううつ」傾向の方からの苦情はよく受けましたが、陽気なときのほうが、私はやりづらかったです。「うつ」のときに、先方の気分をよくする話法は難しくありません。しかし、「そう」は、ちょっとでもおかしな話をすると突っ込まれます。話すときは、注意が必要で、言葉を充分に吟味しなければならないのです。「そう」の状態のときは、聞き役に徹することです。Aさんとのやりとりのさいは、見えない婚約者の男性を褒め上げました。それがうまくおさまった理由の1つかもしれません。
・ヤクザとの交渉術は以下のとおり。
・服装・言葉・人相に驚くことなかれ。事象の分析を正確に伝えて対応する。
・神妙な顔をしながらも、相手の目に柔らかな目線を送り目をそらすな。
・預り証のないものを預かるな。また、ダイヤモンドなど貴重なものを置いたまま離席させるな。
・相手が替わってもまったく同じ態度で接しろ。
・どんなに絡まれてもできないことは「できません」と言い、安易に妥協しない。
・大声をあげたり、脅しの言葉を発したら、保安係を呼んで対応する。(そばに居るだけでもよい)
・相手を怒らせないように、慎重に言葉を選んで話すこと。
・別の者が出てきても、なるべく当事者と話すようにする。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・苦情の対応は姑息な手段を使わず常に正面から。
・真実のみで話をしろ。曲げて話すと戻るときにぼろが出る。
・お客様の大事にしたいところを常に見抜く。ここではお嬢様がポイント。
・謝罪だけでは苦情は終わらない。相手の出方をよく見て、懐ろに飛び込んでいかないと、相手は本音で話さない。
・手帳に書き取るとき以外は、常に相手の目を見て、お聞きする。
・表情は申し訳なさそうに、苦渋の表情を浮かべる。
・きっと分かっていただけると思いながら、お話をすすめる。
・特殊な人と思わず、自然な対応がお客様の気持ちをラクにする。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・保証期間を過ぎた商品は、お客さまに交換をせがまれても丁寧にお断りする。
・持久戦になっても筋を曲げないで、気長に待つ。相手の出方を待つ。
・理の通った丁寧な説明をする。
・相手が受け付けない場合は、人を替えて対応する。
・事例の場合、仮に1ヵ月が過ぎてもなんら連絡がない場合、こちらから連絡をする。さらに1ヵ月が過ぎたら、手紙で期日を決めて送り返すことを連絡する。それでも連絡がなければ、書留で記録を残し送り返す。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・知識豊富なクレーマーは、事前にも同じことを行い、学習しているので要注意。
・お客様の情報等は正確に確認しておかないと、対面時の印象が変わり、対応に影響を及ぼすことがある。
・男のクレーマーは、年齢を増すごとに悪質になっていくようだ。
・とある教訓は以下のとおり。
・「たった2円」という気の緩みで、誠意を感じられない対応を見抜かれた。
・「普段から怒鳴るいやな感じのお客様」というレジ係員の言うことが先入観になって、お客様像を勝手に作って訪問した。
・大声をあげられたとき、反発心から冷静さを失った。それが顔に出てしまった。
・「いやな感じ」だと思っても、お客様の申し出をじっくり聴き、否定をせずに受け答えする。
・相手の態度で、自分のスタイルを変えない平常心を身につける。
・恐喝のために怒鳴っているのならば、「静かに話してください」と冷静に言う。
・苦情に対する基本的対応は以下のとおり。
1、非があれば、真摯な態度で謝罪をする。
2、お客様の申し出は、感情を抑え、素直に聞く。
3、正確にメモを取る。
4、説明は、慌てず冷静に考えてする。
5、現場を確認する。
6、対応は迅速にする。
7、一般の苦乗客を、クレーマーに仕立てない。
8、苦情対応は平等に。
・以下の行為が事を大きくする場合があるので注意が必要。
1、非を認めない
2、言い訳をする
3、責任を転嫁する
4、苦情を聞く態度でない(言葉、眼つき、しぐさ)
5、反省の色がない
6、対応が遅い、または不充分
<目次>
はじめに-苦情学は人間学
クレーマーとは
第1章 クレーマー物語-絡まった糸はなかなか解けない
第一話 婚約指輪
異様な光景/再び事件勃発/苛立ちの原因/褒めることの効用
○コラム【クレーマー物語 病医院編】1▼強気は損気
第二話 60日の攻防・・・・・そして
水コンロ事件/「それは詐欺だろう」/手作りの部屋/74万円?/半値買いを正価で引き取らせていた!/「会社の誠意を見せろ」/修羅場/怪しげな人物の登場
○コラム【クレーマー物語 病医院編】2▼「客層」の悪化
第三話 ヤクザとの対決
宝飾売り場の怒声/傷だらけの顔/勝負の分かれ目/露骨なカネ目当て/係長の機転/異常な反応の理由
第四話 軟禁事件
「未定」騒動/ひとまずの終息/クレーマーの再登場/「ふざけんな!」/自宅での対決、第一幕/静行話法/別のネタがあった!/攻防戦は演技戦/「懐ろに飛び込む」方法
○コラム【クレーマー物語 病医院編】3▼ひとりで対応するな
第五話 婦人服売り場の怪事件、三第
毛皮事件/斜傾/ブラウスの背中
第六話 賞味期限
クレーマーにあらず?/購入したのは別の客だった/保健所登場/改善指導/ゆすり特有の会話/最後の攻防
○コラム【クレーマー物語 病医院編】4▼大切なのは「安全・安心・信頼」
第七話 靴下問答
営業マンふう/愉快犯タイプ/大きな声をこちらも出す/「たかり」を逃がすな
○コラム【クレーマー物語 病医院編】5▼言うほうも「体力」が必要
第八話 二人のクレーマー~銀行員と公務員
高速代を出せ!/閉店10分前の訪問客
第九話 被害額は2円?
つり銭不足事件/怒鳴り声にスタッフが逃げ出した/暖簾に腕押し/2円にも命がある
第2章 苦情社会がやって来た!
格差一色が苦情を生む?/新人とプロ/デリケートな対応が必要/誰の立場に立つのか/苦情処理のゴールとは/落としどころが見つからない/一般社会の苦情/「知識」の必要性/教師と医師をめぐる変化
第3章 クレーム対応の技法
【基本的対応】
1 非があれば、真摯な態度で謝罪をする
2 お客様の申し出は、感情を抑え素直に聞く
3 正確にメモを取る
4 説明は、慌てず冷静に考えてする
5 現場を確認する
6 対応は迅速にする
7 一般の苦乗客を、クレーマーに仕立てない
8 苦情対応は平等に
「誠意ある対応」とはどういう態度か/謝れなかった失敗例/謝り方にもコツがある/「苦情震度」を記録する/心理的変化の察知/苦情でない苦情/「負の勲章」のありがたさ
○コラム【百貨店・苦情処理の現場から】
1★相手が名前、住所を言わない場合
2★店長を呼べ、と言われた場合
3★やめさせろ、と言われた場合
4★苦情処理は「勝ったら負け」
5★相手の狙いを悪いほうに想定して臨め
6★「立場の違い」を心得ておくことが重要
7★販売当事者が、実は苦情の原因に気づいていない場合
8★やんわりと気づかせる工夫
9★相手よりわずかに下の位置、が解決のポイント
10★大きな声を出された場合
11★「誠意を見せろ」に要注意
あとがき
面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)
<今日の独り言>
4歳の息子が突然「お当番って知ってる?」と聞きます。「教えて!」と言うと、机を拭いたり、お茶の用意をすることのようです。幼稚園で色々学ぶようですね^_^;)
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この本は、苦情処理のプロが1300件以上を対応した体験とそこから得た知見から、相手心理の奥底まで読んで交渉する術を一挙に伝授する本です。
また、2006年10月に刊行した「苦情学」(恒文社)に続く、二冊目の書下ろしとなります。
「苦情学」が百貨店勤務のプロ向けの専門技術を扱った本だったのに対して、本書は一般の方にも興味を持って読んでもらえる本という位置づけです。
苦情を言われて困っている人にはとてもオススメな本です!
また、どんな苦情があるのかが分かり、今後の人生の中での苦情対応にきっと役立つと思います。
とてもオススメな本です!
以下はこの本のポイントです。
・クレーマーの共通項は以下のとおり。
・通常では苦情と言えないようなものを、大げさに取り上げる。
・苦情の連続技を持つ
・過去の苦情被害を持ち出し、自分を優位に置く
・相手とのやりとりをいわば「苦情ゲーム」化し、愉しむところがある
・恐喝には至らないが、対応が困るように脅しを仕向けてくる
・訴えが一か所でなく、関連先全体に苦情として申し入れをしてくる
・現場で話をすれば、解決できるようなことを、本部や関連各所に申し入れる
・こちらの社長名を出したり、知人の存在を誇示して圧力を掛ける
・一度は気持ちよく解決しても、解決していない。次に来ない保証はまったくない
・外部の人も、多くがクレーマーと認めている
・家族も知っている
・相手が困るのを面白がる「愉快犯型」と、結果として金品を求める「要求型」がある
・「そううつ」傾向の方からの苦情はよく受けましたが、陽気なときのほうが、私はやりづらかったです。「うつ」のときに、先方の気分をよくする話法は難しくありません。しかし、「そう」は、ちょっとでもおかしな話をすると突っ込まれます。話すときは、注意が必要で、言葉を充分に吟味しなければならないのです。「そう」の状態のときは、聞き役に徹することです。Aさんとのやりとりのさいは、見えない婚約者の男性を褒め上げました。それがうまくおさまった理由の1つかもしれません。
・ヤクザとの交渉術は以下のとおり。
・服装・言葉・人相に驚くことなかれ。事象の分析を正確に伝えて対応する。
・神妙な顔をしながらも、相手の目に柔らかな目線を送り目をそらすな。
・預り証のないものを預かるな。また、ダイヤモンドなど貴重なものを置いたまま離席させるな。
・相手が替わってもまったく同じ態度で接しろ。
・どんなに絡まれてもできないことは「できません」と言い、安易に妥協しない。
・大声をあげたり、脅しの言葉を発したら、保安係を呼んで対応する。(そばに居るだけでもよい)
・相手を怒らせないように、慎重に言葉を選んで話すこと。
・別の者が出てきても、なるべく当事者と話すようにする。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・苦情の対応は姑息な手段を使わず常に正面から。
・真実のみで話をしろ。曲げて話すと戻るときにぼろが出る。
・お客様の大事にしたいところを常に見抜く。ここではお嬢様がポイント。
・謝罪だけでは苦情は終わらない。相手の出方をよく見て、懐ろに飛び込んでいかないと、相手は本音で話さない。
・手帳に書き取るとき以外は、常に相手の目を見て、お聞きする。
・表情は申し訳なさそうに、苦渋の表情を浮かべる。
・きっと分かっていただけると思いながら、お話をすすめる。
・特殊な人と思わず、自然な対応がお客様の気持ちをラクにする。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・保証期間を過ぎた商品は、お客さまに交換をせがまれても丁寧にお断りする。
・持久戦になっても筋を曲げないで、気長に待つ。相手の出方を待つ。
・理の通った丁寧な説明をする。
・相手が受け付けない場合は、人を替えて対応する。
・事例の場合、仮に1ヵ月が過ぎてもなんら連絡がない場合、こちらから連絡をする。さらに1ヵ月が過ぎたら、手紙で期日を決めて送り返すことを連絡する。それでも連絡がなければ、書留で記録を残し送り返す。
・とある事例の教訓は以下のとおり
・知識豊富なクレーマーは、事前にも同じことを行い、学習しているので要注意。
・お客様の情報等は正確に確認しておかないと、対面時の印象が変わり、対応に影響を及ぼすことがある。
・男のクレーマーは、年齢を増すごとに悪質になっていくようだ。
・とある教訓は以下のとおり。
・「たった2円」という気の緩みで、誠意を感じられない対応を見抜かれた。
・「普段から怒鳴るいやな感じのお客様」というレジ係員の言うことが先入観になって、お客様像を勝手に作って訪問した。
・大声をあげられたとき、反発心から冷静さを失った。それが顔に出てしまった。
・「いやな感じ」だと思っても、お客様の申し出をじっくり聴き、否定をせずに受け答えする。
・相手の態度で、自分のスタイルを変えない平常心を身につける。
・恐喝のために怒鳴っているのならば、「静かに話してください」と冷静に言う。
・苦情に対する基本的対応は以下のとおり。
1、非があれば、真摯な態度で謝罪をする。
2、お客様の申し出は、感情を抑え、素直に聞く。
3、正確にメモを取る。
4、説明は、慌てず冷静に考えてする。
5、現場を確認する。
6、対応は迅速にする。
7、一般の苦乗客を、クレーマーに仕立てない。
8、苦情対応は平等に。
・以下の行為が事を大きくする場合があるので注意が必要。
1、非を認めない
2、言い訳をする
3、責任を転嫁する
4、苦情を聞く態度でない(言葉、眼つき、しぐさ)
5、反省の色がない
6、対応が遅い、または不充分
<目次>
はじめに-苦情学は人間学
クレーマーとは
第1章 クレーマー物語-絡まった糸はなかなか解けない
第一話 婚約指輪
異様な光景/再び事件勃発/苛立ちの原因/褒めることの効用
○コラム【クレーマー物語 病医院編】1▼強気は損気
第二話 60日の攻防・・・・・そして
水コンロ事件/「それは詐欺だろう」/手作りの部屋/74万円?/半値買いを正価で引き取らせていた!/「会社の誠意を見せろ」/修羅場/怪しげな人物の登場
○コラム【クレーマー物語 病医院編】2▼「客層」の悪化
第三話 ヤクザとの対決
宝飾売り場の怒声/傷だらけの顔/勝負の分かれ目/露骨なカネ目当て/係長の機転/異常な反応の理由
第四話 軟禁事件
「未定」騒動/ひとまずの終息/クレーマーの再登場/「ふざけんな!」/自宅での対決、第一幕/静行話法/別のネタがあった!/攻防戦は演技戦/「懐ろに飛び込む」方法
○コラム【クレーマー物語 病医院編】3▼ひとりで対応するな
第五話 婦人服売り場の怪事件、三第
毛皮事件/斜傾/ブラウスの背中
第六話 賞味期限
クレーマーにあらず?/購入したのは別の客だった/保健所登場/改善指導/ゆすり特有の会話/最後の攻防
○コラム【クレーマー物語 病医院編】4▼大切なのは「安全・安心・信頼」
第七話 靴下問答
営業マンふう/愉快犯タイプ/大きな声をこちらも出す/「たかり」を逃がすな
○コラム【クレーマー物語 病医院編】5▼言うほうも「体力」が必要
第八話 二人のクレーマー~銀行員と公務員
高速代を出せ!/閉店10分前の訪問客
第九話 被害額は2円?
つり銭不足事件/怒鳴り声にスタッフが逃げ出した/暖簾に腕押し/2円にも命がある
第2章 苦情社会がやって来た!
格差一色が苦情を生む?/新人とプロ/デリケートな対応が必要/誰の立場に立つのか/苦情処理のゴールとは/落としどころが見つからない/一般社会の苦情/「知識」の必要性/教師と医師をめぐる変化
第3章 クレーム対応の技法
【基本的対応】
1 非があれば、真摯な態度で謝罪をする
2 お客様の申し出は、感情を抑え素直に聞く
3 正確にメモを取る
4 説明は、慌てず冷静に考えてする
5 現場を確認する
6 対応は迅速にする
7 一般の苦乗客を、クレーマーに仕立てない
8 苦情対応は平等に
「誠意ある対応」とはどういう態度か/謝れなかった失敗例/謝り方にもコツがある/「苦情震度」を記録する/心理的変化の察知/苦情でない苦情/「負の勲章」のありがたさ
○コラム【百貨店・苦情処理の現場から】
1★相手が名前、住所を言わない場合
2★店長を呼べ、と言われた場合
3★やめさせろ、と言われた場合
4★苦情処理は「勝ったら負け」
5★相手の狙いを悪いほうに想定して臨め
6★「立場の違い」を心得ておくことが重要
7★販売当事者が、実は苦情の原因に気づいていない場合
8★やんわりと気づかせる工夫
9★相手よりわずかに下の位置、が解決のポイント
10★大きな声を出された場合
11★「誠意を見せろ」に要注意
あとがき
面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)
<今日の独り言>
4歳の息子が突然「お当番って知ってる?」と聞きます。「教えて!」と言うと、机を拭いたり、お茶の用意をすることのようです。幼稚園で色々学ぶようですね^_^;)