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スーパーの裏側 安全でおいしい食品を選ぶために(河岸宏和)

2009年10月16日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本は、スーパーの裏側を暴露した本ですが、スーパーを非難するだけが目的ではありません。

あくまで消費者の皆が「スーパーの裏側」を知り、「こんな食品はNO!」と声をあげることにより、スーパーをよりよく変え、その結果、消費者の皆も健康に過ごせるようになるのが目的とのことです。

 私もこのスーパーの裏側を薄々とは感じていましたが、その理由も含めてよく分かりました。

 スーパーの真実に迫った良書だと思います。

 とてもオススメです!!

 特に、目次の第5章の「スーパーで見るべきポイント」を読むだけでも参考になると思います。

 それから、スーパーの刺身が美味しくない理由、ダンボールがネズミやゴキブリ繁殖の原因となること、ゴキブリはメスだけでも繁殖すること、製造日とは最終加工日であって真の製造日でない場合があること、惣菜は売れ残りを再加工した場合があること、卵は冷蔵する必要があること、茶色の卵が良いわけではないこと、偽装をなくしたスーパーは売上が上がること等がよく分かりました。


以下は、この本のポイント等です。

・私は現在、某大手コンビニで、食品の製造・衛生管理の仕事をしています。いまの仕事にいたるまでには、じつにさまざまな「食の現場」を経験してきました。職歴を簡単に述べますと、まず大学(帯広畜産大学)を卒業後、大手ハムメーカーに入社。そこでハムやソーセージの製造・開発をしながら、併設されている食肉処理場(牛や豚、鶏や兎)で肉の解体から素材選びまでを経験しました。ここで肉については、かなりの知識を得ることになりました。いまでも肉片を見れば、部位や原産国がわかりますし、肉の加工品(ハムやソーセージ)を食べれば、味付けや配合だけでなく、使われている食品添加物もわかります。入社5年ほどすると、コンビニ向けの食品をつくる工場に出向になりました。コンビニで売られている食品(肉、魚、弁当、おでん、惣菜、デザートなどすべて)の製造工場を転々としながら、新商品を開発したり、製造・品質管理の仕事をしたりしました。その間、ギョウザ・シュウマイ工場、豆腐工場にも出入りし、さまざまな食品の製造現場を、この目で見てきました。そのおかげで、世の中で売られている大半の加工食品の製造方法やしくみがわかるようになりました。自分で機械を動かすこともできますし、デザート類なども材料さえそろえば、自宅で一からつくることもできます。製造工場で5年ほど働いたあと、大手卵メーカーに転職しました。そこでは、養鶏場の管理から始めて、卵の仕分けや配送、そして卵を使った加工品(味付けのゆで卵や卵焼きなど)の開発にまで携わりました。鶏から卵、そして卵の加工品にいたる「卵のすべて」を知ることになりました。いまでは生卵を見れば、エサの種類がわかり、卵焼きを食べれば、どこのメーカーのものかわかってしまいます。

・そこで心機一転、次は大手スーパーに転職しました。全国のスーパーや、納品している食品工場なども見て回り、店舗や工場の指導を行いました。配送・流通センターから、大手スーパーマーケットの厨房まで、スーパーの裏の裏まで詳しくなったのです。海外 のスーパーへも何度も視察に伺い、スーパーの厨房まで入って見てきました。その後、現在のコンビニの仕事にいたっています。

・マグロのサクの状態でギリギリまで販売し、それが売れ残ったら、翌日刺身に「再加工」して売るのです。サクの消費期限内で刺身にすることもあれば、切れる直前に刺身にして消費期限を延長して売る場合もあります。私が見たところ、その割合は半々です。食品衛生法では、賞味期限は加工者が自由につけていいことになっています。だからこの使い回し(再加工)も、法律違反には当たりません。食中毒さえ起こさなければ問題ないのです。

・サクだけ値引きしていないスーパーがあったら、要注意です。これは「売れ残っても翌日使える」という腹があるから、サクの値引き販売をしないのです。

・レタスは朝、太陽が昇って光合成を始める前に収穫したものが、いちばんおいしいのです。レタスは収穫後も生きていて、自分の中に蓄えた栄養素を使って成長するので、このときに「おいしさ」がどんどん減ってしまうからです。また、「朝どれレタス」は変色もしにくく、加工用に使っても、なかなか茶色くなりません。

・ネズミが毎日歩くところ、走るところは、毛が縮れて少し壁が黒ずんでいるので、すぐにわかります。ネズミは、壁に体をこすりつけながら歩くからです。また、ネズミは食事をするとすぐにフンをするので、それが黒い小さな粒になって落ちています。

・窓やドアも閉めておいても、ゴキブリは侵入してきます。壁とタイルのわずかな隙間、ロッカーと床のほんの少しの隙間から侵入し、そこに巣をつくります。ゴキブリはメスだけで繁殖できるので、メスが1匹でも入ると、もうダメです。

・以後この店では、「本当につくった日」の日付を、正直に打つようになりました。するとそのとたん、売り上げがみるみる上がっていったそうです。先ほどのネズミ、ゴキブリの話でもそうですが、お客さんを侮ってはいけません。そのスーパーが安心・安全を心がけ、いい食品・食材を販売しているかどうかは、自然とお客さんに伝わるのだと思います。

・冷凍保存されている干物には、もともとの「賞味期限」がついています。しかし、スーパーで解凍して販売すると、その「解凍した日」「パックした日」が「製造日」になり、その日を基準に、新たに「賞味期限」が設定されるのです。

・食品衛生法では、「製造」とは「最終加工」のことだと定義されています。たとえば、あるスーパーが冷凍のから揚げ(粉をつけて、あとは揚げるだけのもの)を仕入れ、それを厨房で揚げたとします。すると、この「揚げる」過程が「最終加工」にあたります。しかし、それ以外にも「肉のブロックをカットする」「解凍する」「パックに詰める」「トレイのふたをする」「ラベルを貼る」なども、すべて「最終加工」にあたるのです。「刺身の製造」の場合ならば、「魚を切る」「トレイに盛り付ける」「トレイのふたをする」「ラベルを貼る」という過程のどれもが「最終加工」、つまり「製造」にあたります。こうなると、もはやその原材料の鮮度など、まったく関係なくなってきます。仕入れた冷凍品を解凍して、パックに詰めてラベルを貼ったら、その日が「製造日」です。

・スーパーの中に入っている対面販売のケーキ店も、インストア・ベーカリー同様、自分のところでつくっているわけではありません。もちろん店によっては、自分でスポンジを焼いてつくる店もありますが、それもごく一部にすぎません。ほとんどの店では、工場でトッピングまでしたケーキを冷凍した状態で入荷しています。それを解凍して、ショーケースで販売するのです。

・袋入りのカット野菜は、前日、野菜専用工場で洗浄・カットされたものが納品されます。つまり「昨日カットされたもの」ということです。前日どころか、カットされてからサラダとして並ぶまで2日ぐらいかかることもザラです。カットされてから食べるまでに時間がかかるので、細菌の繁殖を抑えるために、「次亜塩素酸ソーダ」(殺菌剤)という薬品を使います。殺菌剤の入ったプールに野菜をつけておき、それをよく洗って水を切り、袋にパックするのです。水道水の塩素を気にする人がいますが、この野菜の洗浄に使われる塩素は、水道水などよりももっと濃度の高いものです。安全性も気になりますし、薬品の作用で野菜のおいしさも栄養もなくなってしまいます。

・いまスーパーで売られている惣菜の、およそ8割は、工場でつくられて納品されるものです。これはおかずだけではなく、丼物やお弁当なども含めた数字です。

・私は、こうした再加工の現場を、これまでいいやというほど見てきました。悪いことに、再加工される食材は、値の張る品が多いのです。とんかつ、うなぎ、マグロ・・・・・。やはり普段の献立としては、やや「高級品」に数えられるものばかりです。
 ・とんかつ→カツ丼
 ・うなぎの蒲焼き→うな丼
 ・マグロのサク→刺身盛り合わせ
見事に「リサイクル」されていきます。

・スイカが割れたら、カットスイカにして売る→カットスイカが売れ残ったら、次は6分の1の扇型に切って売る→それでも売れ残ると、最後はダイスにカットして売る その過程を経るたびに、加工日を「今日」にして売ることができます。傷んだ果物を、カットフルーツ用に再加工なんて日常茶飯事です。

・卵の賞味期限は、「産卵日」から数えるものだと誰もが思うでしょう。しかし、実際にはそうではなく、「パックに詰めた日」から換算しているのです。それで法律上は、まったく問題ありません。つまり、「賞味期限」が同じ卵であっても、「産卵日」が同じとはかぎらないということです。ひどいケースでは、1週間以上もパックせずに放置しているところもあります。

・ちなみに欧米人は、まず生卵を食べません。生卵はおろか、半熟のオムレツさえ嫌う人が大半です。卵の生食をしない食文化があるうえに、「生卵にはサルモネラ菌がいる」という教育がしっかりなされているためです。サルモネラ菌は75℃で1分間加熱すると死滅します。しかし、半熟卵や、つつくと黄身が流れ出す目玉焼き、中身がとろっとしたオムレツでは、サルモネラ菌は死滅していません。

・卵の殻には、赤玉・茶玉と白玉があります。「茶色の卵は白の卵よりも、高級で栄養がある」と思われがちですが、殻の色と栄養価は、じつは何の関係もありません。では殻の色は何で決まるのかというと、鳥の羽の色です。つまり、茶色い羽の鶏からは茶色い卵が、白い羽の鶏からは白い卵が産まれます。カラスの卵は黒く、カナリアの卵は黄緑、インコの卵やインコの色をしています。

・黄身の色と栄養も、じつは何の関係もありません。鶏は、食べたエサがそのまま黄身の色になります。お米を食べれば白くなり、香辛料のパプリカならパプリカの色(橙色)、ホウレンソウなら緑色になります。

・たとえば、東北を中心に展開している「ヨークベニマル」、北関東に拠点を置く「ベイシア」などは、私がいいと思うスーパーのひとつです。

・そこでのつくり方は、100キロの肉に対して、出来上がりのハムが200キロにもなる方法でした。どうやってつくるのかというと、原料の豚肉に「植物性タンパク」や水などの「混ぜ物」をして、かさを増やすのです。具体的に言うと、豚肉に「植物性タンパク」「ピックル液」(調味料液)を注入して、ケーシング(ハムやソーセージを包む薄い膜状の袋)に詰めます。豚肉もモモ肉ではなくて、安い肉なら何でも混ぜこぜにして使いました。要は、肉クズです。「植物性タンパク」「ピックル液」を肉の倍量も加えてつくるのですから、最初はドロドロです。しかしケーシングに入れて加熱すると、きちんとハムらしく固まるのです。


<目次>
はじめに
食の現場で25年間働いてきました
ハムメーカー、コンビニ向け食品工場、卵メーカーを転々
「肉のプロ」「卵のプロ」から「スーパーのプロ」へ
法律で問題は解決しない
スーパーの裏側を告発する
第1章 スーパーGメンが行く!今日もスーパーでは「珍事件」が起こる
事件ファイル1 昨日のマグロを堂々と再利用
 サクは「使い回し」して刺身に
 「サク」だけ値引きしないスーパーは要注意
事件ファイル2 「朝どれ偽装」を目撃
 「朝どれサンマ」は、いつの「朝」とれた?
 「朝どれ偽装」はレタスにも
事件ファイル3 子ネズミチューチュー、箱の中・・・・・・
 ネズミの「フン」があちこちに・・・・・
 ダンボールを開けたら、中には・・・・・
事件ファイル4 ゴキブリがうようよ・・・・・
 数千匹のゴキブリが壁一面に
 ゴキブリが繁殖する理由
 ダンボールは格好の巣場所
事件ファイル5 小バエが窓ガラス一面に
 小バエはスーパーの大きな悩み
 捕虫機が虫を集めていた
事件ファイル6 スライスハムも「再パック」すれば今日の日付
 ハムの表面がおかしい
 店長は解雇処分
 お客さんは侮れない
事件ファイル7 ゴミ箱から「巻き直し」の証拠発見
 カット面にいやな予感
 「いつも日付を貼り直しています」
事件ファイル8 かぼちゃの顔が違う!
 そのかぼちゃは「メキシコ産」の顔
 産地の間違いは「JAS法違反」
事件ファイル9 異物混入はよくあること
 発見した「異物」は数知れず
 私物の持ち込みは禁止のはずが・・・・・
事件ファイル10 賞味期限切れ食品が数百点
 1年前の日本酒が平気で並んでいる
 「お米の精米日」と「ビールの賞味期限」をチェック
第2章 「賞味期限」はスーパーで勝手に決められる!?
 特売の「アジの開き」は2年前に釣られたもの!?
 解凍した日が「製造日」
 法律は不備だらけ?
 「製造」とは「最終加工」のこと
 なぜ「福岡産」の明太子が「今日」の日付で?
 スーパーの「焼きたてパン」はどうやってつくられる?
 ケーキは賞味期限に関係なく売り切れるまで売る
 開店と同時に並ぶ刺身はいつつくったもの?
 刺身のうまみは「ドリップ」にあり
 ラベルを貼り直して、「夕方、調理した刺身」に
 すべて「従業員の都合」
 そのツマがつくられたのは4日前
 賞味期限切れを販売しても、法律ではOK?
 スーパーが「賞味・消費期限」を決められる5つの食品x
 スーパーは期限を「適当」に決めている!?
 明日の「特売品」は、前日に用意
第3章 お惣菜の実態-売れ残りでつくるのが当たり前!?
 お惣菜は大人気
 スーパーには寿司職人はいらない
 惣菜の8割は工場製
  ①完成品を並べるだけ
  ②ほぼ完成品で入ってくるもの
  ③小分けするだけ
  ④温めるだけ
  ⑤揚げるだけ、焼くだけ、蒸すだけ
 「自家製」「手作り」なら安心できる?
 売れ残りは、惣菜に再加工
 高いものほど再加工する?
 売れ残ったパンはラスクに変身
 野菜、フルーツでは再カットが当たり前
 使いまわしの指示は誰が?
 「売り切れ」のない店は信用できない
第4章 すべての偽装は「卵」に通じる
 卵は土日、特売日に10倍売れる
 卵がスーパーにやってくるまで
 昔ながらの農家の場合
 アメリカの卵事情
 特売で売っても、卵は儲かる?
 日付のごまかし
 「堂々と売る」発想は誰にもない
 なぜ卵は冷蔵庫に入っていないのか?
 卵が大好きな日本人
 炎天下に卵を放置
 自然の卵でも、常温販売は禁物
 卵はコンビニで買ってください
 割れた卵はどこに行く?
 卵にまつわる「色」の誤解
 「栄養強化卵」は本当に体にいい?
 みんなの意識改革を
第5章 いいスーパー、ダメなスーパーの見分け方
 スーパーを「育てる」視点
 「大型スーパー=いいスーパー」ではない!
 スーパーのチェックポイント
 <店外>で見るべき3つのポイント
  ①商品を屋外に置いていないか
  ②まわりの雑草が伸びていないか
  ③入り口のチラシが古くないか、画びょう・ホッチキスで貼っていないか
 <店内設備>で見るべき6つのポイント
  ①手洗い場はきれいか
  ②トイレがきれいか
  ③レジ、サッカー台はきれいか
  ④ゴンドラの上がきれいか
  ⑤カゴ台が空で放置されていないか
  ⑥防火シャッターの下に物を置いていないか
 <売り場全体>で見るべき5つのポイント
  ①売り場に従業員がいるか
  ②従業員の服装が衛生的か
  ③床に直に商品を置いていないか
  ④「ロードライン」を守っているか
  ⑤ペットボトルは冷えて「顔」がお客さんを向いているか
 <各売り場><時間帯>で見るべきチェックポイント
  ★魚売り場
  ★肉売り場
  ★野菜売り場
  ★惣菜売り場
  ★米売り場
  ★酒売り場
  ★開店直後
  ★閉店直前
  ★バックヤード
 おすすめ商品を、自信を持って紹介できるか
 「お客さんの幸せ」を考えるスーパーか
 「従業員の幸せ」も忘れてはいけない
 地域との関わりあいを持つ
 世界最大のスーパー・ウォルマートに学ぶ
 いいスーパー in 日本
 「客力」をつける
 万引きのできない店
 本章の最後に
おわりに
 私がごまかしを許せない理由
 入社したハムメーカーでの衝撃
 コストダウンに奔走する毎日
 骨をそぎ落とした肉クズも使用
 コスト削減が唯一の価値基準だった

面白かった本まとめ(2009年上半期)


<今日の独り言>
 5歳の息子は、最近まで子犬のポチに成りきっていましたが、最近は可愛いウーパールーパーになってます^_^;) お風呂の時に両耳の上の髪の毛を上に上げると、ウーパールーパーそっくりなためです^_^;)

コメント (2)
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