ババの病院から請求書が来た。
前月の5割り増しの請求書じゃ。
病棟が移ったことは聞いておったが、料金その他詳しい説明は一切なかった。
この病院を信頼しておったから、病棟が変わるといっても、いい方に考えておった。
ところがじゃ。
これまで「医療病棟」だったのが、「介護保険の病棟」に移ったため5割り増しなのだそうだ。
最も大事なところは、「医療病棟」と「介護保険の病棟」がどう違うかじゃ。
これがまた驚いた。
医療病棟に比べ、介護保険病棟は、看護師もヘルパーさんも少ないのだと言う。
はぁ?余命半年過ぎた病人がなんでそうなるの?
つまりは軽度の病棟に移されて、しかも医療費5割り増しなのよ。
さすがに怒ったね。
まずは、カンファレンスとか言うご説明会が、余命半年宣言から半年経っても開かれなかった。
開かれないのに、病棟を移された。
情報がサッパリ開示されておらん。
たぶん、当該病棟の医師の勝手な判断じゃ。
「元気だから移せ」ってなもんじゃろ。
普通のお年寄りはそれでいい。
うちのババは余命半年を宣告されておる。
いわゆる終末医療、ターミナルケアが必要だ。
「この病院には終末医療のノウハウがないので、ホスピスにお移りいただきたい」とでも言っていただければ、とっとと別の病院に移した。
医療費5割り増しでもホスピスなら納得できる。
専門病院も札幌にはいくつかあるし、例えば、「東札幌病院」と言うところは、終末医療に関してはしっかりしたノウハウがある。
病棟を移った時、ババは「トイレのときも人が来ない、不安なの」と言っておった。
あたり前じゃ、人が少ないんだもんね。
不肖の息子は単なるボケと思っておったが、実際人が少ないとは今日の今日まで知らんかった。
病院への信頼は、すっかり失せた。
余命半年を宣告したのは、この病院の系列ではないの?
なのに半年経って、軽度の病棟に移すってのはわけわからん。
という話を、担当者に伝えたら、いきなり、あさってまた、医療病棟に戻るのだとか。
なんなのさ、これ、って話じゃ。
しかもおぢに電話して「移させていただきます」と言ってきた。
この際、おぢはどうでもよろしい。
患者本人がどう思うかじゃ。
ボケたとはいえ、患者中心に物事を進めなくてどうするの。
今月20日、昨年10月以来のカンファレンスが開かれる。
おぢはこの日、大荒れしてやる。
余命半年のババは、病院のご都合で、あっちこっち病棟を移った。
患者不在、とはこのことじゃ。
おぢはけっして許さん!!