おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

思い込み

2008年01月15日 | Weblog


午前7時の外気温はマイナス10度。
昨夜からの積雪は10センチほど。
きょうも絶好のスキー日和でござります。
ではありますが、疲れが溜まってますんで、きょうはお休みなのじゃ。

小屋近くの下り坂で、カーブを曲がりきれず、またまたクルマが路肩の雪山に突っ込んでおりました。
この場所での事故は、そのほとんどが大型4輪駆動車じゃ。
きのうは「なにわナンバーのプラド」でござった。

運転のあんちゃん「四駆なのに、なんでやねんなぁ」とポツリ。
説明するのも面倒なので、スコップ3丁で脱出のお手伝い。
この手のクルマは、重くて雪山から脱出できないのですが、今回はめでたく出て行きましたです。

関西の当該あんちゃんは、どうやら4WD神話にとりつかれておる。
大型4WD車を過信しておるのじゃ。
北海道警察本部の調べでも、FF車、FR車の冬道事故は減っているのに、4WDの事故は急増しておる。

なかでも問題なのは、ランドクルーザーなどの大型四輪駆動車だ。
実際、冬道の路外に落っこちてるのをよく見かけるのもこのタイプ。

なぜか。
まず車高が高いので、当然ながら重心が高く、横転しやすい。
特にカーブは曲がれない。
このため滑りやすい雪道ではたいそう危険なのじゃ。

しかも車体が重いので、なかなか止まれないことになっておる。
ちなみにブレーキ性能は、4WDも2WDも変わりがないことになっておる。
また、わだちなどの凸凹路面でも、スリップしやすいクルマなのじゃ。
クルリンとスピンもしやすいしね。

ただし、発進と登坂力は凄いものがある。
車高が高いので、降り積もった雪の中を走行するにも都合が良い。
だからカーブも凸凹道路も高速でいけるかも?と勘違いするのじゃ。
実は、雪国では危ない車なのです。

おぢは長年スバルのクルマを愛用しておる。
ニッポン国における4WD開発の歴史が最も長い。
レオーネ→レガシーと、もう30年は乗り継いでおる。
富士重工はあのゼロ戦を作っておった会社だし…ってこれは蛇足。

レガシーなど、この会社の4WDは走行安定性がひときわ優れておりまする。
マイナス10度以下の外気温なら、100キロ超のスピードでも安定した走行でござります。
ちなみに今乗っておる古いレガシーにもOUT・TEMP(外気温計)が付いていて便利。
冬でも暖かい日は慎重運転、極寒の日は高速運転がお決まりじゃ。

氷の道路で滑るのは、水があるから。
極寒状態では水がないので滑りませぬ。
スケートリンクでもマイナス10度以下の氷では、スピードスケートもサッパリ滑りませんね。

話は戻って、
スバルのクルマは、他社の4WDと比べて格段に性能がよろしい。
高級車はカーブなどでは前後輪の駆動比率も変わるのじゃ。
普段は7対3だったりしますが、カーブでは5対5に駆動比率が変わる。
カーブでの走行安定性も優れておりまする。

かつてのレオーネ、車高がボタン一つで高くなったり低くなったりして、わだちや除雪していない道路では大変重宝した。
さらに高速運転していると、自動的に車高が低くなるという優れものでござった。
おぢは経験なかったけど、この装置は故障も多かったらしいけどね。

スバルのクルマの欠点はというと、オイル漏れとマフラーが早く腐ることか。
いずれにせよ、冬場の北海道で運転するクルマは、車高の低い乗用タイプの「本格4WD」が一番でござりまする。
レガシーのアウトバックとかいう車種は、車高もそれなりに高くて豪雪地帯向けかもしれません。
お金ないから買えないけど…シクシク。

ついでながら、どこのクルマとは言いませんが、間違っても「なんちゃって4WD」には乗りませんようにね。
発進時に四駆になったりするやつ。
あれ、ご当地では使い物になりません、ってクルマでござります、ハイ。

いずれにせよ大型四輪駆動車は、大きな欠点を抱えていますので、ご愛用の方は注意して運転しましょうね。