午前7時の外気温はマイナス10度。
昨夜からの積雪は10センチほど。
きょうも絶好のスキー日和でござります。
ではありますが、疲れが溜まってますんで、きょうはお休みなのじゃ。
小屋近くの下り坂で、カーブを曲がりきれず、またまたクルマが路肩の雪山に突っ込んでおりました。
この場所での事故は、そのほとんどが大型4輪駆動車じゃ。
きのうは「なにわナンバーのプラド」でござった。
運転のあんちゃん「四駆なのに、なんでやねんなぁ」とポツリ。
説明するのも面倒なので、スコップ3丁で脱出のお手伝い。
この手のクルマは、重くて雪山から脱出できないのですが、今回はめでたく出て行きましたです。
関西の当該あんちゃんは、どうやら4WD神話にとりつかれておる。
大型4WD車を過信しておるのじゃ。
北海道警察本部の調べでも、FF車、FR車の冬道事故は減っているのに、4WDの事故は急増しておる。
なかでも問題なのは、ランドクルーザーなどの大型四輪駆動車だ。
実際、冬道の路外に落っこちてるのをよく見かけるのもこのタイプ。
なぜか。
まず車高が高いので、当然ながら重心が高く、横転しやすい。
特にカーブは曲がれない。
このため滑りやすい雪道ではたいそう危険なのじゃ。
しかも車体が重いので、なかなか止まれないことになっておる。
ちなみにブレーキ性能は、4WDも2WDも変わりがないことになっておる。
また、わだちなどの凸凹路面でも、スリップしやすいクルマなのじゃ。
クルリンとスピンもしやすいしね。
ただし、発進と登坂力は凄いものがある。
車高が高いので、降り積もった雪の中を走行するにも都合が良い。
だからカーブも凸凹道路も高速でいけるかも?と勘違いするのじゃ。
実は、雪国では危ない車なのです。
おぢは長年スバルのクルマを愛用しておる。
ニッポン国における4WD開発の歴史が最も長い。
レオーネ→レガシーと、もう30年は乗り継いでおる。
富士重工はあのゼロ戦を作っておった会社だし…ってこれは蛇足。
レガシーなど、この会社の4WDは走行安定性がひときわ優れておりまする。
マイナス10度以下の外気温なら、100キロ超のスピードでも安定した走行でござります。
ちなみに今乗っておる古いレガシーにもOUT・TEMP(外気温計)が付いていて便利。
冬でも暖かい日は慎重運転、極寒の日は高速運転がお決まりじゃ。
氷の道路で滑るのは、水があるから。
極寒状態では水がないので滑りませぬ。
スケートリンクでもマイナス10度以下の氷では、スピードスケートもサッパリ滑りませんね。
話は戻って、
スバルのクルマは、他社の4WDと比べて格段に性能がよろしい。
高級車はカーブなどでは前後輪の駆動比率も変わるのじゃ。
普段は7対3だったりしますが、カーブでは5対5に駆動比率が変わる。
カーブでの走行安定性も優れておりまする。
かつてのレオーネ、車高がボタン一つで高くなったり低くなったりして、わだちや除雪していない道路では大変重宝した。
さらに高速運転していると、自動的に車高が低くなるという優れものでござった。
おぢは経験なかったけど、この装置は故障も多かったらしいけどね。
スバルのクルマの欠点はというと、オイル漏れとマフラーが早く腐ることか。
いずれにせよ、冬場の北海道で運転するクルマは、車高の低い乗用タイプの「本格4WD」が一番でござりまする。
レガシーのアウトバックとかいう車種は、車高もそれなりに高くて豪雪地帯向けかもしれません。
お金ないから買えないけど…シクシク。
ついでながら、どこのクルマとは言いませんが、間違っても「なんちゃって4WD」には乗りませんようにね。
発進時に四駆になったりするやつ。
あれ、ご当地では使い物になりません、ってクルマでござります、ハイ。
いずれにせよ大型四輪駆動車は、大きな欠点を抱えていますので、ご愛用の方は注意して運転しましょうね。