カンタン
2009年12月01日 | 虫
今日から12月になりました。先週よりもさらに虫の気配が少なくなってきましたが、少し前のスタッフ勉強会中にイソギクの花の上にカンタンの♀がいるのを仲間が見つけました。
先週ヒロバネカンタンの記事を書きましたので、ちょうどいいところなので登場してもらうことにしました。
伊豆大島では、ヒロバネカンタンとこのカンタンは生息が確認されているそうです。ほかにもコガタカンタンという種類が居るそうですが、伊豆大島では確認されていません。♂は名前の通り翅が幅広いのですが、♀の場合はほとんど区別がつきません…。写真には写っていませんが、お腹側の模様に違いがあります。
それにしてもカンタン、変な名前ですね。子供の頃はこの名前が不思議でなりませんでした。大人になってからちょっと調べてみると、漢字では「邯鄲」と書き、中国の古都の名前だそうです。その都市が舞台の物語になぞらえ名づけられたとされますが、正直言って根拠がよくわかりません(^▽^;)この虫の華奢な造りや寂しげな鳴き声が都市「邯鄲」の栄枯盛衰や儚さを連想させたようですが…。
カンタンは北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、沿海地方、シベリアなど寒い地方にも分布しているので11月下旬になっても死なずに耐えて居られたのかも知れません。もう、かなり弱っている様子でしたが…。
個人的にこの虫は草食性だと思い込んでいましたが、実は雑食性でヨモギやクズなどの葉も食べますが、アブラムシを好んで食べるのだそうです。
また習性も面白く、雄は美しい鳴き声で雌を呼びますが、ほかに雌を引き付ける物質を背中側の羽の付け根から出します。遠くにいる雌を、まず鳴き声で引き付け、この物質のにおいにさらに引き付けられた雌は羽の付け根の物質をなめるために後から雄の背中に乗りますが、この時に雄はすばやく交尾を行います。
なのでカンタンの交尾の写真を見ると、ほかの昆虫とは違って♀が♂の上に乗っています。
伊豆大島にもいるスズムシやマツムシ、アオマツムシも同様に羽の付け根から出る物質を使って雌を誘引するとされています。
もうまもなく終わる虫達のシーズン、彼らもまた来年の春に孵る我が子を見ることはないでしょう。このカンタンの♀はたくさんの卵を残せたでしょうか。
(あまの)
先週ヒロバネカンタンの記事を書きましたので、ちょうどいいところなので登場してもらうことにしました。
伊豆大島では、ヒロバネカンタンとこのカンタンは生息が確認されているそうです。ほかにもコガタカンタンという種類が居るそうですが、伊豆大島では確認されていません。♂は名前の通り翅が幅広いのですが、♀の場合はほとんど区別がつきません…。写真には写っていませんが、お腹側の模様に違いがあります。
それにしてもカンタン、変な名前ですね。子供の頃はこの名前が不思議でなりませんでした。大人になってからちょっと調べてみると、漢字では「邯鄲」と書き、中国の古都の名前だそうです。その都市が舞台の物語になぞらえ名づけられたとされますが、正直言って根拠がよくわかりません(^▽^;)この虫の華奢な造りや寂しげな鳴き声が都市「邯鄲」の栄枯盛衰や儚さを連想させたようですが…。
カンタンは北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、沿海地方、シベリアなど寒い地方にも分布しているので11月下旬になっても死なずに耐えて居られたのかも知れません。もう、かなり弱っている様子でしたが…。
個人的にこの虫は草食性だと思い込んでいましたが、実は雑食性でヨモギやクズなどの葉も食べますが、アブラムシを好んで食べるのだそうです。
また習性も面白く、雄は美しい鳴き声で雌を呼びますが、ほかに雌を引き付ける物質を背中側の羽の付け根から出します。遠くにいる雌を、まず鳴き声で引き付け、この物質のにおいにさらに引き付けられた雌は羽の付け根の物質をなめるために後から雄の背中に乗りますが、この時に雄はすばやく交尾を行います。
なのでカンタンの交尾の写真を見ると、ほかの昆虫とは違って♀が♂の上に乗っています。
伊豆大島にもいるスズムシやマツムシ、アオマツムシも同様に羽の付け根から出る物質を使って雌を誘引するとされています。
もうまもなく終わる虫達のシーズン、彼らもまた来年の春に孵る我が子を見ることはないでしょう。このカンタンの♀はたくさんの卵を残せたでしょうか。
(あまの)