グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

【 かくれんぼ 】

2010年05月12日 | 海の生物
    
先日、朝の散歩で林道を歩いていると、フト!足元でこんなモノを見付けました。


枯れ枝そっくり凄い擬態です。


さて海の中にも、“かくれんぼ”が上手いモノ達が沢山居ます。
身を守ったり、周囲に同化して獲物を待ち伏せたり・・・様々な効果を得ている様です。
そこで今回は、水中世界の擬態名人を幾つかご紹介します。

まずこれは“イソコンペイトウガニ”・・・ 何処に居るか判りますか~?
比較的浅い水深のトゲトサカ (ソフトコーラル) に付き、カメラ派ダイバーに人気です。



因みに子供の頃のおやつは“コンペイトウ”
このカニを見て妙に懐かしく感じました。 でも、食べていません。笑

これは“ベニカエルアンコウ”
岩壁に付着したカイメンと同系色で、上手く背景に溶け込んでいます。



彼は身を守る目的以上に、“捕食の為“隠れていると言った方が良いかも知れません。
餌となる魚が近づくまで、ジッと待ちます。
必殺必中・・・100%相手が射程距離に入るまで微動もしません。

焦って食い付き捕り逃がすと、自分の存在がばれてしまうからです。
実に忍耐強い魚です。

さてこちらは、“カイメンガニ”
全身に、トゲトサカや色とりどりの海綿を付けています。



岩壁に張り付いていれば、中々ダイバーに気付かれる事はありません。



しかし、一旦動き出すと、これ程目立つ格好はありません。
擬態でも何でもない、単なる“目立ちたがり屋“になってしまうのです。

でも、身に纏っているモノは魚達にとって美味しくないものばかり、カモフラージュと言うよりも
「俺様を食べても不味いぞ~」ってアピールしているのかも知れませんね。

陸の上でも海の中でも、永い歴史の中で培われてきた様々な知恵
こんな素晴らしい出会いを与えてくれる恵まれた環境に、感謝々の日々です。
皆さんも、是非伊豆大島へ遊びにいらして下さい。 そして、感動を分かち合いましょう。
スタッフ一同、お待ちしています。

文・画像  海チーム K・Y
コメント
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