伊豆大島に移り住んで20数年経ちますが、その間何回かの引っ越しを経験しました。
しかし、毎回感じたのは貸家が少ない事、住まい探しにとても苦労するのです。
空き家を見付けても、中々貸してもらえません。
一番多い理由は、「夏に親戚が帰ってくるから・・・。」
確かに、子供達の9割以上が高校卒業と共に島を出てしまうという事情を考えると
何となく判ります。
あと・・・私が怪しい人物だから、“ウ~ン?それも有るかも知れません” 苦笑
さて、島の住宅事情はさて置き、海の中で魚達はどんな生活をしているのでしょう?
人間にとって住まいは生活のベース、本来一番安心できる場所だと思います。
遊泳性の生活を送るモノ達は別として、海の生き物もそれは同じ事。
己の身を守り、そして繁殖の場にもなります。今回は、そんな魚達の住まいのお話です。
まずこれは、おそらく知らない方は居ないかも知れませんね。“クマノミ”です。

イソギンチャクを住みかにしています。
クマノミにも色々な種類がいますが、大島で観察できるのはこの“クマノミ”だけです。
南方系のクマノミは、伊豆半島も含め一度も確認されていません。
季節来遊魚としても流れて来ないのです。
南の島では、
色々な種類のクマノミが、それぞれ違う決まった種類のイソギンチャクと共生しています。
夜潜ると、イソギンチャクにくるまって寝ているんですよ。
これは“ムチカラマツ”に住んでいる“ガラスハゼ”

滅多な事では、此処から離れません。
離れるのは、近くを餌となるプランクトンが流れて来た一瞬だけ・・・。
この棒の様な“ムチカラマツ”に卵を産み付け、孵化まで見守ります。
イシサンゴの間に身を潜める“ヒメゴンベ”です。

サンゴの表面に出ている事もありますが、近付くとすぐに隙間に隠れてしまいます。
勿論寝る時も、堅いサンゴに守られて眠っています。
単管(足場パイプ)に住みついた“カエルウオ”

普通は、水面近くの岩壁や岩場に生息し、岩の隙間(亀裂)を住まいにしています。
しかし、こんな人工物にも住みついてしっかり子育てもしています。
パイプの中に産卵時期が少し違う卵が産み付けられています。判りますか?
これは、ゴカイがサンゴに開けた穴を利用している“トウシマコケギンポ”

たまに巣穴を横取りされる事があるのか?出ている事もありますが
全身を観察できるのはかなり珍しいです。
最後は、ジョーフィッシュ(アゴアマダイの仲間)
何処に居るか判りますか? 石を咥えようとしています。

この魚の住まいは凄いです。巣穴の中を覗き込むと、綺麗に石積みされているのが判ります。
まるで城壁の様です。(画像が無くてごめんなさい)
何度か巣穴作りに遭遇したので、その様子をご紹介しましょう。
巣穴を作る場所は、砂や小石、貝殻等が程良く混ざっている“ガレ場“
まず凹地の中心に、自分の体(人間で言えば腹囲)より少し大きめに小石を丸く並べます。
次に石の周囲に砂や小石を運んで埋めます。そして更に石を重ね、また周囲を埋めていきます。
これを何度も繰り返し、すっかり凹地を埋めてしまいます。
そして今度は、下から石や砂を運び出しながらトンネルを掘るのです。
この魚は子育ても変わっていて、♂が卵を口の中に咥えて育てます。
しかし、数週間掛る孵化までの期間、ず~っと咥えている訳にもいきません。
巣穴の補修やお食事・・・
そんな時の為に、巣穴には卵の保管スペースも作られてるようです。
夜寝る時や子育て中は、しっかり石で蓋もします。
全て作業は口を使って・・・
だから顎が発達して、名前が”アゴアマダイ”になったのかも知れませんね。
この他に、かなり変わった住まいを持つ魚達
☆ ナマコの肛門に住む、“ナマコカクレウオ”
☆ クラゲに住む、“ハナビラウオ”や“クラゲウオ”
文・画像 海チーム KY
しかし、毎回感じたのは貸家が少ない事、住まい探しにとても苦労するのです。
空き家を見付けても、中々貸してもらえません。
一番多い理由は、「夏に親戚が帰ってくるから・・・。」
確かに、子供達の9割以上が高校卒業と共に島を出てしまうという事情を考えると
何となく判ります。
あと・・・私が怪しい人物だから、“ウ~ン?それも有るかも知れません” 苦笑
さて、島の住宅事情はさて置き、海の中で魚達はどんな生活をしているのでしょう?
人間にとって住まいは生活のベース、本来一番安心できる場所だと思います。
遊泳性の生活を送るモノ達は別として、海の生き物もそれは同じ事。
己の身を守り、そして繁殖の場にもなります。今回は、そんな魚達の住まいのお話です。
まずこれは、おそらく知らない方は居ないかも知れませんね。“クマノミ”です。

イソギンチャクを住みかにしています。
クマノミにも色々な種類がいますが、大島で観察できるのはこの“クマノミ”だけです。
南方系のクマノミは、伊豆半島も含め一度も確認されていません。
季節来遊魚としても流れて来ないのです。
南の島では、
色々な種類のクマノミが、それぞれ違う決まった種類のイソギンチャクと共生しています。
夜潜ると、イソギンチャクにくるまって寝ているんですよ。
これは“ムチカラマツ”に住んでいる“ガラスハゼ”

滅多な事では、此処から離れません。
離れるのは、近くを餌となるプランクトンが流れて来た一瞬だけ・・・。
この棒の様な“ムチカラマツ”に卵を産み付け、孵化まで見守ります。
イシサンゴの間に身を潜める“ヒメゴンベ”です。

サンゴの表面に出ている事もありますが、近付くとすぐに隙間に隠れてしまいます。
勿論寝る時も、堅いサンゴに守られて眠っています。
単管(足場パイプ)に住みついた“カエルウオ”

普通は、水面近くの岩壁や岩場に生息し、岩の隙間(亀裂)を住まいにしています。
しかし、こんな人工物にも住みついてしっかり子育てもしています。
パイプの中に産卵時期が少し違う卵が産み付けられています。判りますか?
これは、ゴカイがサンゴに開けた穴を利用している“トウシマコケギンポ”

たまに巣穴を横取りされる事があるのか?出ている事もありますが
全身を観察できるのはかなり珍しいです。
最後は、ジョーフィッシュ(アゴアマダイの仲間)
何処に居るか判りますか? 石を咥えようとしています。

この魚の住まいは凄いです。巣穴の中を覗き込むと、綺麗に石積みされているのが判ります。
まるで城壁の様です。(画像が無くてごめんなさい)
何度か巣穴作りに遭遇したので、その様子をご紹介しましょう。
巣穴を作る場所は、砂や小石、貝殻等が程良く混ざっている“ガレ場“
まず凹地の中心に、自分の体(人間で言えば腹囲)より少し大きめに小石を丸く並べます。
次に石の周囲に砂や小石を運んで埋めます。そして更に石を重ね、また周囲を埋めていきます。
これを何度も繰り返し、すっかり凹地を埋めてしまいます。
そして今度は、下から石や砂を運び出しながらトンネルを掘るのです。
この魚は子育ても変わっていて、♂が卵を口の中に咥えて育てます。
しかし、数週間掛る孵化までの期間、ず~っと咥えている訳にもいきません。
巣穴の補修やお食事・・・
そんな時の為に、巣穴には卵の保管スペースも作られてるようです。
夜寝る時や子育て中は、しっかり石で蓋もします。
全て作業は口を使って・・・
だから顎が発達して、名前が”アゴアマダイ”になったのかも知れませんね。
この他に、かなり変わった住まいを持つ魚達
☆ ナマコの肛門に住む、“ナマコカクレウオ”
☆ クラゲに住む、“ハナビラウオ”や“クラゲウオ”
文・画像 海チーム KY