一昨日、店の敷地の中でスタッフがこんなものを見つけました。

トベラの木にズラリと並んだカイガラムシ。
その姿は名前のとおり白い貝殻のようで、とても虫には見えません。
まるで動かないし…。
白いヒダの部分は一見硬そうに見えますが、触るとフニャリと柔らかです。
周囲には赤いアブラムシのような小さな虫と蟻がウロウロしています。
いったい何がどうなっているのでしょう~?
カイガラムシという名前は知っていたものの、詳しい事を知らない者ばかりだったので、
店内は大騒ぎとなりました。
家へ帰ってジックリ調べてみたら、色々なことがわかりました。
まず、この虫の名前はワタフキカイガラムシ(別名イセリアカイガラムシ)。
カメムシ目のワタフキカイガラムシ科の昆虫で多種の樹木に寄生し、樹液を吸い、
木を弱らせる農業の害虫だそうです。
樹液を吸う昆虫は色々いますが、これは確かに数が多いですよね~。
この数でチュウチュウ樹液を吸われ続けたら、木が元気なくなるのも納得です。
体の赤い部分が虫の体で、白いヒダヒダの部分は“卵のう”なのだそうです。

この“卵のう”を破って中の卵を写した衝撃的な画像を発見。
興味のある方は、以下のブログをご覧下さい。
「イセリアカイガラムシ:そよ風のなかで」
このページを見て、卵と一緒に写っている赤いアブラムシのような虫は、
どうやら卵からかえった幼虫らしいということが判明しました。
オスは翅が生えているらしいのですが、日本の温帯域での目撃例はほとんど無く
メスだけでひたすら卵を作り続けているようです。
良く見ると、少し成長した幼虫も一杯います。

では蟻は何をしていたのでしょう?
幼虫を食べに来ていたのでしょうか?
不思議に思って自分の撮った写真を見ても、蟻が幼虫を襲っているようには見えません。

調べていくうちにカイガラムシが出す排泄物には蜜が含まれ、
蟻がそれを舐めに集まっていることがわかりました。
蟻は蜜をくれるカイガラムシを守ってもいるのでしょうね。
大島から近い静岡県では100年ほど前にこのカイガラムシが発見され、
農業試験場が天敵であるベダリアテントウを放し、ワタフキカイガラムシの数は激減したそうです。
大島ではどうなのでしょうか?
ガイド仲間の家の庭では毎年、このカイガラムシがトベラに付くそうです。
いったい何時ごろ大島に上陸したのでしょう?
そして、天敵のベダリアテントウは大島に存在しているのでしょうか?
う~ん、ワタフキカイガラムシの一般的な情報はわかったけれど
大島でどのように暮らしているかまではわかりません。
取りつく木はトベラだけなのでしょうか?
捕食者はいないのでしょうか?
大島中に生息しているのでしょうか?
わからない事だらけ…。
大島在住の読者の方、もしも情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてください!
さて、最後のおまけ。
先日お客様が小枝の先についているのを見つけたワラジカイガラムシの仲間です。

こちらの方が虫らしい体つきでしたが、おなじワタフキカイガラムシ科だそうです。
ちなみに「日本原色カイガラムシ図鑑(絶版)」なるものには
約400種のカイガラムシが掲載されているようです。
恐るべし、昆虫ワールド!
(カナ)

トベラの木にズラリと並んだカイガラムシ。
その姿は名前のとおり白い貝殻のようで、とても虫には見えません。
まるで動かないし…。
白いヒダの部分は一見硬そうに見えますが、触るとフニャリと柔らかです。
周囲には赤いアブラムシのような小さな虫と蟻がウロウロしています。
いったい何がどうなっているのでしょう~?
カイガラムシという名前は知っていたものの、詳しい事を知らない者ばかりだったので、
店内は大騒ぎとなりました。
家へ帰ってジックリ調べてみたら、色々なことがわかりました。
まず、この虫の名前はワタフキカイガラムシ(別名イセリアカイガラムシ)。
カメムシ目のワタフキカイガラムシ科の昆虫で多種の樹木に寄生し、樹液を吸い、
木を弱らせる農業の害虫だそうです。
樹液を吸う昆虫は色々いますが、これは確かに数が多いですよね~。
この数でチュウチュウ樹液を吸われ続けたら、木が元気なくなるのも納得です。
体の赤い部分が虫の体で、白いヒダヒダの部分は“卵のう”なのだそうです。

この“卵のう”を破って中の卵を写した衝撃的な画像を発見。
興味のある方は、以下のブログをご覧下さい。
「イセリアカイガラムシ:そよ風のなかで」
このページを見て、卵と一緒に写っている赤いアブラムシのような虫は、
どうやら卵からかえった幼虫らしいということが判明しました。
オスは翅が生えているらしいのですが、日本の温帯域での目撃例はほとんど無く
メスだけでひたすら卵を作り続けているようです。
良く見ると、少し成長した幼虫も一杯います。

では蟻は何をしていたのでしょう?
幼虫を食べに来ていたのでしょうか?
不思議に思って自分の撮った写真を見ても、蟻が幼虫を襲っているようには見えません。

調べていくうちにカイガラムシが出す排泄物には蜜が含まれ、
蟻がそれを舐めに集まっていることがわかりました。
蟻は蜜をくれるカイガラムシを守ってもいるのでしょうね。
大島から近い静岡県では100年ほど前にこのカイガラムシが発見され、
農業試験場が天敵であるベダリアテントウを放し、ワタフキカイガラムシの数は激減したそうです。
大島ではどうなのでしょうか?
ガイド仲間の家の庭では毎年、このカイガラムシがトベラに付くそうです。
いったい何時ごろ大島に上陸したのでしょう?
そして、天敵のベダリアテントウは大島に存在しているのでしょうか?
う~ん、ワタフキカイガラムシの一般的な情報はわかったけれど
大島でどのように暮らしているかまではわかりません。
取りつく木はトベラだけなのでしょうか?
捕食者はいないのでしょうか?
大島中に生息しているのでしょうか?
わからない事だらけ…。
大島在住の読者の方、もしも情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてください!
さて、最後のおまけ。
先日お客様が小枝の先についているのを見つけたワラジカイガラムシの仲間です。

こちらの方が虫らしい体つきでしたが、おなじワタフキカイガラムシ科だそうです。
ちなみに「日本原色カイガラムシ図鑑(絶版)」なるものには
約400種のカイガラムシが掲載されているようです。
恐るべし、昆虫ワールド!
(カナ)