グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

台風26号後の初ツアー

2013年11月03日 | ツアー
昨日、以前からご予約いただいていたお客様と、急遽参加することになった読売新聞の記者の方と3人で、小雨の降る三原山を歩いてきました。

台風26号の災害後、初のツアーです。
山頂までの遊歩道は特に崩れているところもなく、安心して歩けました。

周囲は霧で真っ白で、何も見えません。
「今日はもう、火口は見えませんね」と言いながら三原神社にお参りをすませた直後のことです。、

まるで魔法のように雲が流れ去り、外輪山の形がハッキリわかりました。

この後も「ここから景色を見たい」と思うポイントごとに雲が途切れました。

ゴジラ

カッコいいです。

噴気。

地下のマグマの存在を感じさせてくれます。

火口も姿を現しました。

本当にジャストタイミングな霧の晴れ方で、三原山が「よく来たね」と歓迎してくれているような気がしました。

三原山西側斜面は特に問題なく歩くことができましたが…、
斜面をかなり下ったあたりは、何本も溝が掘れていました。


泥沼状態の“幻の湖”


いつもよりドロドロな気がしました。

足が、抜けなくなりそうでした…。

広大な景色から視線を足もとに移すと、カラフルな秋の色を見つけることができました。
スクッと伸びた、ハチジョウアキノキリンソウ。


お客様と同じ色使いです!


真っ赤に紅葉した、カジイチゴの葉っぱ。

ここまで鮮やかなのは珍しいです。

やさしく色づきはじめたマユミの葉。

ピンク色の実が、かわいいです。

たくましいアシタバが、溝の中からはえていました。

たくさんの小さな植物達に、元気をもらえるような気がしました。

そしてさらに、お客様の言葉からも元気をもらいました。
「自然は常に動いている、(大島は)それを感じられる島」
「(知ったことを?)伝えなければいけませんから…」

この「伝えなければ」という言葉が、特に印象にのこりました。
「お客様が伝え手になってくれる」そんなふうに今まで考えたことがありませんでした。

「圧倒的な力を持つ自然と共にどう生きるか」私たちが悩みながら向き合って行くこれからの姿勢が、同じように変化の激しい自然の中で生きる島外の人に対しても、なにか役立つことがあるかもしれません。

制約の多いツアーに「ありのままを見よう」という姿勢で参加してくれたお客様に感謝です。

ありがとうございました!


(カナ)

コメント (4)
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