グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

第18回ジオガイド養成講座「インタープリテーションの方法・フィールドワーク」

2016年04月07日 | 火山・ジオパーク
昨日の昼間、表題の講座の合間に講師の古瀬氏と一緒に、フィールドを歩きました。

「講習」という形ではなく、みんなで情報交換をしながら楽しく歩く…をコンセプトに、火山、森、海と巡りました。

朝9時半に山頂に集合した参加者は20数名。


目の前の景色を見ながら「ここで自分なら何を語るか?」の意見を出し合いました。

○南の島がプレートの動きにのってやって来た伊豆半島。
○対岸の町は溶岩流の上。
○斜め右に向かって年間4cmずつ動いてる。
○アマゾン川の河口の幅は、伊豆半島との間にある海の10数倍!
○元町も450年ほど前の溶岩流の上にある。
…等々、たくさんの意見がでました。

次におなじみこの風景を見ながら…


「フライパンの真ん中にプリンがあって、プリンにはスプーンで穴が空いているの。カラメルがあふれて…」と、個性あふれる説明をはじめる嶋田。

これ、こどもバージョンなのだそうです。

火山灰の積もった斜面では「小さい頃、毎日ここで遊んでいた」という高校生が語ってくれました。

「こんなに木が茂る前は、いつも出っぱりの部分をジャンプ台にして飛んでいた」とのこと。
良いですね~、こういう親しみやすい情報!

しかしいっぱい語りあったので…全然進まず予定の3分の1ぐらいで引き返しました(笑)

2カ所目のフィールドは、数1000年前の噴火でできた標高100m少々の山へ。

この山が大好きで「昔から良く歩いていた」という元保育園の園長先生が、戦争時代の防空壕を説明してくれました。

この穴は元々は風穴だったのだそう。

「中がいくつも枝分かれしていて、コウモリが住んでいた」とかつての冒険を語ってくれました(^▽^)

山頂から景色を眺めながら、話は戦争時代のことへ…。

空港に着陸する小型飛行機や、足元の植物を観察したあと下山しました。

途中で古瀬さんが、鞄から容器を取り出して…

中に葉っぱを入れて、匂いを嗅がせてくれました。
普段より香りが強く感じたのは、集中できるから?

続いて古瀬さんから「石段を降りるまでに葉っぱを3枚拾ってください」という言葉が…。

皆、思い思いに落ちている葉を吟味。

では、その葉を何に使ったかというと…
『葉っぱジャンケン』に、でした!

2人ずつで毎回新しいペアになり「大きい葉っぱ」「葉柄が長い葉っぱ」など条件をつけてジャンケン。

終わってから、同じ種類の葉っぱを集めました。

キレイですね~。
休憩時間に『葉っぱジャンケン』って、楽しいかも!

さて、昼食後は野田浜へ。
ここでは「タネを探してみませんか?」という古瀬氏の投げかけで…

皆で目を皿にして(?)タネを探したら…

いっぱい見つかりました!

一見何もなさそうに見える草の中に、こんなにたくさんのタネがあったことに驚きました。

誰かが「大物」と言って、何者かの頭の骨を持って来ました。

「何の骨だろう?」と皆で推論。

この後再び「お気に入りの風景」や「知っていること」を共有しました。


「波が来ると溶岩の陰に『白い渦巻き』ができるのを見るのが好き」という人もいれば…


「ここは溶岩チューブだったのではないか?」と教えてくれる人。


「これってきっと溶岩トンネルの地形だよね!」と嬉しそうに語るジオな人、等々…。

オモシロかったです。

「マグマと水が接触する爆発的な噴火でできた池も、みんなで鑑賞しました。

「一昨年の土砂災害で泥が入ってから、水が途切れなくなった」とのことでした。

古瀬さんからの終了時のメッセージ。

「こうやって皆で情報交換をするのは大切なことなんですが、その結果わかったことを述べるだけではガイドではないんですね。情報をつないで楽しい物語にして伝えることが必要なんです」

ううむ~。
本当にその通りですね!

楽しくて、大切な「何か」が心に残るフィールドワークでした。

古瀬さん&講習に参加された皆さん、お疲れ様&ありがとうございました!

(カナ)


コメント
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