浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

2015-05-31 21:41:54 | 
 今日、本を2冊買った。一冊は『「社会」のない国、日本』(講談社選書メチエ)、堤未果『沈みゆく大国アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉』(集英社新書)である。前者は、今日の『中日新聞』の書評で紹介されていたものである。

 ボクは、明治年間(といっても1890年代以降)は確かに日本には「社会」はなかったと考えている(国家というものが人々の頭上に覆い被さり、人々が個人として生きる場を与えなかった)が、大正期には「社会」というものが不十分ではあるが成立していたと思っている。ということは、現代は当然「社会」は存在している。

 ところが、『「社会」のない国、日本』の著者は、ヘイトスピーチを例に挙げて、「我々が同じ人間・個人として共に生きる」という現実を否定している、したがって「日本に人間社会は成立していない」と、「序論」に記している。
 まだまさに「序論」の入口しか読んでいないので、どういう展開になるか。

 ここを読んでいて、長田弘の『一人称で語る権利』(平凡社)の、「じぶんという主語でなく、国家という主語をじぶんにもつことの危なさというか、怖しさ」(64頁)を思い出した。日本人の、特に男たちは、「じぶん」ではなく、「国家」を主語にして考えている、だからそういう人間たちにとっては、「社会」は不要であって、「国家」さえあればよいのだ。

 「じぶんという主語」を持つ人によって、「社会」はつくられるのだろうと思う。
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とにかく、軍隊を派兵したいという「参戦法案」

2015-05-31 08:09:34 | 政治
 今日の、『東京新聞』記事。


<ここが変だよ安保法制>戸惑う自衛隊員 任務・派遣先明示なく

2015年5月31日 朝刊


 Q 安全保障法制をめぐり「自衛隊のリスク」が議論されています。自衛隊員はどう受けとめているの?

 A 折に触れて自衛隊幹部から話を聞いていますが、「どのような場面で活動するのだろうか」「何が起こるのか分からない」と疑問や不安を口にする人が目立ちます。どのような活動が命じられるのか分からないので戸惑っているのではないでしょうか。

 Q 集団的自衛権は海外で武力行使することだし、後方支援は他国軍の戦闘に必要な物を提供することでしょう? 任務ははっきりしています。

 A いやいや、過去の海外派遣は具体的なニーズがあったから備えることができたのです。例えば一九九二年の国連平和維持活動(PKO)協力法。日本人が代表となるカンボジアPKOに参加するため、気候、風土、現地情勢、憲法上の制約などを踏まえて派遣地域や活動が決まりました。

 Q 一九九九年の周辺事態法は? 周辺というだけでは場所が分かりません。

 A 周辺事態法は九三、九四年にあった北朝鮮による核開発問題をめぐる朝鮮半島危機を下敷きにしています。当時、核開発施設の空爆を計画した米国からの支援要請を日本政府は断りました。すると日米関係が極端に悪化したので、日本周辺で戦う米軍の後方支援を憲法の枠内でできるようにしたのです。

 Q イラク派遣は期間と目的を特定した特別措置法で対応しましたね。

 A 二〇〇三年、当時の小泉純一郎首相は世界に先駆けてイラク戦争を支持しました。すると米国から「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(陸上自衛隊を派遣せよ)」との要請があり、イラク特措法を制定して陸上自衛隊六百人をイラクに送り込んだのです。

 Q 今回は特措法ではなく、いずれも恒久法です。

 A いつ、いかなる場所へも時の政権の判断で自衛隊を派遣できるケースが広がります。当然、「自衛隊のリスク」は高まるはずですが、法案からはどこへ派遣され、何が任務となるのかさっぱり分かりません。自衛隊の活動を軍隊並みにするという理念先行の法案だからです。 (半田滋編集委員)
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昨日の地震

2015-05-31 07:58:43 | 日記
 昨日の地震を、今日の新聞は伝えている。『毎日新聞』は、「小笠原沖地震:遠い場所でも揺れ「異常震域」」という記事で、以下のように記す。

http://mainichi.jp/select/news/20150531k0000m040060000c.html?fm=mnm

今回の震源付近は、太平洋プレート(岩板)が伊豆・小笠原海溝から急角度で地下に潜り込む。地震は深く潜り込んだ太平洋プレート内の岩が何らかの原因で壊れたことで起きたと考えられる。平田直(なおし)・東京大地震研究所教授は「これだけ大規模の深発地震は世界的に見ても例がない」と話す。

阿部勝征(かつゆき)・東京大名誉教授は「現在、口永良部島や箱根山で活発な火山活動が続いており、不安を覚えるかもしれないが、地下の活動がどうつながっているかは分からないので何とも言えない」と話した。

 「例がない」地震が起きた、「地下の活動がどうつながっているかは分からない」。

 そういう地震や火山噴火が頻発する日本列島で、原発再稼働が着々と準備されているという現実が恐ろしい。

 日本は、近代以降、先を見通して賢明な判断をするというよりは、「今だけ」をみて政策展開が行われてきた。それが「愚」であることを、自然が厳しく教えている。
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