浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

質問には答えない

2015-05-28 09:24:52 | 政治
 国会での論戦は、議員の質問に対して、政府側がそれに対応する答弁を行うというのが基本だ。ところが、安部政権は、そうした方法をとらない。

 今日の『毎日新聞』、「安保法案:首相答弁に野党反発 「時間稼ぎ」「非論理的」」という記事。

 27日に衆院平和安全法制特別委員会で始まった安全保障関連法案の実質審議で、野党が安倍晋三首相の答弁に反発を強めている。海外での武力行使や自衛官のリスク増大に関する質問に首相が時間をかけて答弁するが、質問に直接答えることが少ないためだ。野党は「不誠実だ」と批判しており、審議は波乱含みとなりそうだ。

 この記事の「・・なりそうだ」という書き方には、以前も指摘したが、「波乱含みとなるだろう」とすべきであるが、安部首相以下不誠実極まりない態度をとっているようだ。

 『中日新聞』にも、「長々演説、逆質問・・首相答弁のらりくらり」という記事がある(2面)。

 1分4秒の維新の党幹事長の質問に対して、安部は5分35秒かけて答弁したり、内容的にもまったくかみあわない答弁が続いたようだ。

 安部の答弁は「不誠実」であることは定評がある。それはある意味仕方がない、はっきりと書くが、彼は要するに知力が足りない。そこで、質問に誠実に対応するとぼろが出るので誠実に答弁しないようにさせ、時間稼ぎのために自分の意見をだらだらと話せと入れ知恵されているのだろう。

 今日の『沖縄タイムス』社説に、こういう一節がある。

 自分と異なる意見に対する安倍首相の敵意むき出しの態度と決めつけ、何の根拠も示さずに断言・断定を繰り返すことである。

 まさに彼の知力が低いことを示す。こういう人物が首相の座にあることが、日本の不幸である。
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新聞の見出し

2015-05-28 09:13:38 | メディア
 今日も、『中日新聞』(東海本社)と『東京新聞』を比べる。

 『中日新聞』は、トップが「FIFA副会長ら逮捕」。その左に「県内の新茶 最安値」。「参戦法案」については、ずっと下に「専守防衛の解釈拡大」がある。

 ところが『東京新聞』。一面トップは、「他国で戦わず 崩れる」「機雷掃海さらに米韓防護、敵基地攻撃」など「参戦法案」関連で紙面の三分の二をつかう。「FIFA」は、左隅。

 『中日新聞』東海本社は、「参戦法案」の危険性について伝えようとはしていないようだ。2面以下には、それについての記事は並んでいる。

 一面トップの見出しは、とても重要だ。世論に直接働きかける力を持つ。同じ中日新聞社であっても、各地にある本社がどういう紙面づくりをするのかは、それぞれの本社の質を決めるともいえる。

 東海本社の政治意識はきわめて低いといわざる得ない。
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2015-05-28 08:28:14 | 日記
 静岡県に住んでいると、幼い頃から緑茶を飲む。茶は、緑であると思い込んでいた。高校を卒業して上京、飲食店でお茶が出された。茶色だった。お茶は緑であるという固定観念が崩れた。

 大学を卒業して故郷へ。また緑茶を飲む習慣に戻った。その頃、静岡県の茶業家から、以前は静岡県農業の儲け頭であったが、お茶の価格が下がり始めた、もうお茶はあまり儲からないようになったと聞いた。

 ある自治体史で、お茶の研究をしている人がメンバーにいなかったので、茶業の歴史をボクが担当したことがあった。いろいろ調べてみると、お茶の品質を保持するためにたいへんな努力をしてきていることを知った。頭が下がった。

 さて今日の『中日新聞』。「県内の新茶 最安値」という見出しが目に入った。急須に茶葉を入れてお茶を飲むという生活様式がなくなってきているという。確かにペットボトルのお茶が普及し、急須をもたない家庭も増えているのだろう。飲料には、ほかにもさまざまな種類もある。

 もちろん我が家は、急須で茶を飲む。川根茶、掛川茶を主に購入する。畑に行くときには、今までは購入したペットボトル(水)を持っていったが、最近は急須で茶をつくり、マイボトルに入れて持っていく。

 こういう記事を読むと、静岡県の茶業を守ろうという気持ちになる。
 
 鹿児島県や宮崎県には、ペットボトル用の茶葉を生産するための広大な茶畑が広がっているという。

 静岡県の茶所・大井川にそった川根地方では、広大な茶園は無理だ。だから小規模の農家が多い。

 深蒸し茶は掛川、煎茶は川根と決めているが、最近は緑が濃い前者が多くなっている。せっせと飲まなければならない。
 今年の中元は、茶にしようかと思う。

 静岡県民は茶を飲もう、それも急須に入れて。


  
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辛辣な批判 アメリカ議会でのAbe演説

2015-05-28 00:44:43 | 政治
「マスメディアが報じない安倍「米国」演説のあまりに貧相で空疎な内容」という文が、下記にある。

http://www.france10.tv/international/5074/

 ついでにAbeの演説は下記。

http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/0429enzetsu.html
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戦闘は、人間を変える

2015-05-28 00:08:54 | 政治
 共同通信が下記のような記事を配信した。これについてはすでに報じられていたことであるが、参戦法案が国会で議論されているとき、もう一度確認する必要があろう。

海外派遣の自衛官54人自殺 インド洋、イラクで活動

2015年5月27日 20時55分

 防衛省は27日の衆院平和安全法制特別委員会で、特別措置法に基づいてインド洋やイラクに派遣された自衛官のうち、54人が自殺していたことを明らかにした。防衛省によると、インド洋が海自25人で、イラクが陸自21人、空自8人の計29人。

 同省は「自殺はさまざまな要因が複合的に影響して発生するので、派遣任務と自殺の因果関係を特定するのは困難」としている。

 自衛隊の海外派遣をめぐっては、2001年10月、2年間の時限立法としてテロ対策特別措置法が成立した。政府は海自隊員延べ約1万3千人をインド洋に派遣。また04年1月からは、陸自隊員延べ約5500人をイラクに派遣。



 さて最近『帰還兵はなぜ自殺するのか』(亜紀書房)という本が刊行された。実はこの本はまだ買い求めていないのだが、是非読みたいと思っている。その本の内容については、こう紹介されている。

本書に主に登場するのは、アダム・シューマン、トーソロ・アイアティ、ニック・デニーノ、マイケル・エモリー、ジェームズ・ドスターの五人の兵士とその家族。そのうち一人はすでに戦死し、生き残った四人は重い精神的ストレスを負っている。妻たちは、「戦争に行く前はいい人だったのに、帰還後は別人になっていた」と語る。戦争で何があったのか、どうしてそうなったのか…。イラク・アフガン戦争から生還した兵士200万のうち、50万人が精神的な傷害を負い、毎年250人超が自殺する。戦争で壊れてしまった男たちとその家族の出口なき苦悩に迫る衝撃のレポート

 戦闘に従事した兵士たちが、生きて帰ってきても強いPTSDに苦しむという事態は、すでに第一次大戦の頃から報告されている。しかし、これが大問題となったのは、ベトナム戦争の時だ。
 そしてその後の戦争でも、多くの兵士の「心」が破壊された。戦闘は、肉体を破壊するだけでなく、「心」をも破壊するのだ。

 そうした戦争に、日本の自衛隊を派遣させたい安倍政権。今国会で議論されているが、議論している人々は誰一人戦争場面には立ち会わない。だから肉体も「心」も破壊されない。

 ベトナム戦争の時には、多くのカメラマンが戦場に赴き、戦場のナマの写真が新聞やテレビで報じられた。しかしその後の戦争、湾岸戦争あたりから戦場取材が統制されるようになり、戦場の生々しい場景が報じられなくなった。だからか、戦闘とはいかなるものかを想像する力が減退している。

 戦場でどういうことが起きるのかを、ボクらはきちんと想像しなければならない。


 
コメント (1)
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