「シンチカ」 オオタファインアーツ

オオタファインアーツ中央区勝どき2-8-19 近富ビル4階B)
「シンチカ」
3/15-4/19



六本木より勝どきへと移転した、オオタファインアーツのオープニングを飾る展覧会です。2002年、京都市立芸術大学の学生によって結成され、その後、ネットによるファイル交換で作品を作り上げているという(公式HPより。)、ユニット名「シンチカ」の画廊初個展へ行ってきました。

メインは展示室正面のスクリーンに映し出されている新作の映像作品、「JSCO(ジャスコ)」です。とある少女を主人公にした3DCGによるアニメーションが、テンポの良いBGMとともに軽快に流れ出していきます。ボーイフレンドからもらったというプラモデルと格闘する彼女の姿は、いつかか家や山々、そしてそこを駆け抜ける電車ののびる外界へと繋がり、一種の箱庭的な世界を展開していきました。何やらおもちゃ箱をひっくり返したような、どこか童心に返るアニメーションです。

映像作品の雰囲気は、そのまま展示室全体のインスタレーションと繋がります。ほぼ実寸大による、真っ白なスチレンボード製のガードレールや電車内の座席が空間を演出し、そこにコンセントや駅の自動改札機のミニチュアがいくつか置かれていました。率直なところ、心を強く掴まれる部分はあまりありませんが、このゆるい雰囲気も「シンチカ」の持ち味なのかもしれません。

ところで新しいオオタファインアーツですが、駅からは近いものの、画廊の所在地、特にその入口がやや分かりにくいので注意が必要です。画廊のある4階のBフロアへ行くには、作業場、または事務所の入居する同ビルのバックヤードに面したエレベーターに乗る必要があります。敷地内に隣接する同名のマンションからは入ることが出来ません。

 
*近富ビル。(奥は晴海トリトンスクエア。)右の写真の荷受場の奥にあるエレベーターが画廊の入口です。

展覧会は4月19日までの開催です。
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