「ラントシャフト5」 ラディウム-レントゲンヴェルケ

ラディウム-レントゲンヴェルケ中央区日本橋馬喰町2-5-17
「ラントシャフト5 - 川久保ジョイ、高田安規子&政子、吉岡さとる」
5/8-5/29



風景をテーマにした三者三様の写真表現を紹介します。レントゲンで開催中の「ラントシャフト5」へ行ってきました。

出品作家は以下の通りです。プロフィールについては同画廊のWEBサイトもご参照下さい。

川久保ジョイ、高田安規子&政子、吉岡さとる



ずばり今回、私が目当てにしていたのは、主に「印刷物に精緻な細工を施して」(画廊HPより引用)作品を手がける高田安規子&政子です。印刷物=地図、それに精緻=カッターと記せば、一ヶ月ほどまえにスパイラルで開催された「巧術」を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。その際は富士山近辺の地図をカッターで切り開いていて、実に細やかな等高線を浮き出していました。



その彼女らが本展で出品したのは、地図ではなく写真です。一見、何気ない地面でも捉えられているように思えますが、実際には作為を加えた、ようは半ばカッティングして出来た苔の痕跡を提示しています。レンガの大きさと見比べれば、苔の紋様の細やかさがまたリアルに伝わってくるのではないでしょうか。まさにミクロの景色が広がっていました。



研究施設をモチーフにして作品を制作する写真家、吉岡さとるのレントゲンデビュー作も迫力満点です。幾何学模様に切り取られた、構造美にも満ちた研究施設の魅力は、例えば工場萌えの感覚に近いものがあるかもしれません。

5月29日まで開催されています。
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