◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

メーファーズ、没法子。

2007-06-26 09:54:48 | 言葉についてあれこれ
                    ドンマイってかぁ
 表記辞典を見ていて不思議な言葉が目に入りました。「メーファーズ(没法子;常用漢字表外の音訓)」、これ、皆さんは聞いたことがありますか。表記辞典に載っているぐらいだから一回ぐらいはどこかで見たり聞いたりしていないかと記憶の網を手繰るのですが、何もかかってきません。聞いたことはないし、文字で見るのも初めてです。大体、「没法子」と書いて「メーファーズ」と読むというのが一体何なのか、これって何語? ということで調べてみました。
 これってどうやら中国語のようです。しかたがないという意味ですが、どーんと気落ちするというより、しかたない、まぁ、いいじゃないか、明日は明日の風が吹く、といったニュアンスがあるようで、「アラーの思し召し」を思い出しました。仕事の関係で中東で暮らす日本人のかたがお話しになったことですが、例えば、車をぶつけられて、ぶつけた相手に文句を言うと、損害補償どころか、出てくるセリフが「何事もアラーの思し召し」なのだそうです。契約に関してもいいかげんで、決まって出てくるセリフが「アラーの思し召し」、結局、いつもそれでごまかされてしまうという話です。
 日本人の感覚では、補償や契約等、やるべきことはきちんとやって、メンタルの部分で「ドンマイ」ですよね。メーファーズ、アラーの思し召し、ま、ちょっと違うかもしれませんが、しかたないじゃないのぉ~と言いたいときに便利な言葉ですね。使い方によってはいい効果がありそうな、でも、使い方を誤れば無責任と言われそうな、結局、セリフを言う人の心持ちの問題ですかね。
コメント
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