山口市下郷に祀られている厳島神社で、江戸期の寺社由来によると大内氏時代に芸州より勧請して祀られたようである。楼拝殿は瓦葺き入母屋造の楼門正面に唐破風の向拝が設けられ、左右に切妻造の翼廊が設けられているもので、建立は18世紀中期頃とみられている。嘉慶2年(1388)に起筆し、応永33年(1426)に終筆した大般若経(現在山口市小郡文化資料館)が伝えられていたようであり、鐘楼もあり神仏習合時代の名残りであろうか。
今回訪れた山口市の神社では向拝の両側に石造の桶状のものが設置されており榊が生けてあった。広島地方では余り見かけないようであるが・・・