本日の閣議後の記者会見で渦中の人である市川防衛相は、「防衛相として責任を問われるような致命的なものはない」と発言、辞任を否定したと言う。1995年の沖縄少女暴行事件を詳細に知らない」との答弁が誤解を招いたが、辞任に値するものではないというものだ。私は彼の適性はわからないが、今までの経緯を辿るとそんなものだと思う。
昨日の記事で、私はこの防衛相辞任論について政局にする野党の見識不足と、マスコミが政局を商品扱いする報道姿勢を指摘した。その中でマスコミは戦前からの体質を引きずっているのが一因と指摘したが、池上彰氏のインタビュー記事「マスコミが「政治報道」できなくなった理由」(日経ビジネス12/1)で、御厨東大教授が面白い指摘をしているので紹介したい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20111129/224592/?mlh2
池上氏は政治家が選挙活動と政局ばかりを気にする「政局家」だと言い、マスコミの報道自体が本来の政治報道から離れ、政局の報道ばかりに終始している印象があると指摘をしている。それに対し、御厨教授は未経験な若手政治記者が現場に出て、現場を見ないデスクが編集する日本メディアの構造的な問題を指摘している。
大局感のない未熟な記事が多いと感じていたが、教授の具体的な指摘をみて成る程この辺に原因があったのかと思った。時々新聞テレビ報道に疑問を持ち海外メディアをチェックするのはある意味適切だったようだ。メディアの責任者はどう考えているのか、こんなことで良いのか、私は深刻な問題だと思うが、是非とも聞いてみたいものだ。■