今までとは少し違った意味合いでこのシリーズの投稿を続けようと思う。通風とガン騒動で家にこもることが多くなり、田舎の風景が少し変わって見えるようになった。通風がまだ完全に良くならなかったので、日曜日の檀家主催の奉仕作業と念仏講には用心して出なかった。先月あった中学の同窓会もガン騒動で出席をキャンセルした。
10月からずっとバドミントンの練習もやって無いし、公民館が主催した地元のシンボル神南山の登山も棄権した。外部との接触が急速に少なくなった。近所のオバサン以外は養老院に病院とスーパーだけ。なんだか急に自分の周りの世界が縮小して疎外感が募ってきた。
体調のせいで畑仕事に出る気が無かったのだが、いずれにしてもこの時期は雑草が伸びず殆ど手入れ不要なのに救われた。結果としてこの2ヶ月の生活は、年をとっていつか身体を動かせなくなった時の田舎暮しのシミュレーションをしたことになった。
その頃には時々声をかけ気にかけてくれる近所のオバサンたちも健在かどうか分からない。仮に当座のガン騒動を切り抜けても、これが数年後に迎える田舎生活と思った。やばいなー・・・。そうなると東京に住む子供達と孫に目が向いていく。だが、彼等の生まれ育ったのは都会だ。
このシミュレーションには未来が無い。ガン騒動では入院経験を努めてエンジョイしようとした。だが、それはずっと続くものではない一時的な選択が前提だった。母がいる間は別として、このままでは田舎暮しをする意味が無くなってしまいそうだ。農業は私に向いてないことだし。田舎暮しをする何か強い動機が必要だ。
昨日は通風の具合が良くなって久しぶりに1万歩歩いた。携帯の万歩計は8千歩を指しており、携帯を身に付けず動いた時間を加えると1万歩に達した。急に足を動かしたせいか右足が少しムズムズする。通風再発が少し心配だったので散歩を止めた。代わりに今日はハッサクを取り入れご近所にお裾分けし、帰京に備え最後の庭の草むしりをした。暖かい日差しの中で気持ち良かったが、一人寂しい午後だった。■