かぶれの世界(新)

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負のオーラが全開だった3.11三回忌

2013-03-15 23:35:12 | ニュース

 東日本大震災から満2年経過した311日に前後して、新聞・テレビは2周年を追悼し復興状況を特集記事や特別番組で報じた。これらの記事や番組を見て私は全く元気が出ず、うんざりした気分になった。必死で頑張っている人達が出てこず救いがないのだ。テレビ画面に登場した被災者は文句ばっかり言っていた。本当に気の毒な被災者ばかりなのだが、そういう人を選んで報じていると感じた。復興の為頑張っている人達を取り上げないのはおかしいと感じた。

 一部で報じられたらしいが、実は自治体によって復興の進捗にかなりの差がある。自治体と住民の一体となった取り組みや、被災者の常識を覆す創造的な取り組みこそ報じられるべきだと私は感じた。個人レベルでも地域や自治体レベルでも、被災状況や放射能汚染などの条件が異なり一概に比べられない。成績の悪い子でもやり方を変えれば前向きになる。厳しい環境で悪戦苦闘する人達に光を当て、元気付ける報道のやり方があったはずだ。バランスに欠けている。

 結果として復興に差が出るのは当然で、それが物事の在り様だ。差が出るのは悪ではないし隠すことでもない。だが、報道は上手く行ってない事のみ焦点が当てられたように感じる。誤解を恐れず大胆に私の印象を述べるなら、成績の悪い子の言い分を取り上げ、その原因を指摘する報道だった。だが、知恵を振り絞り成果を上げる成績の良い子は報じる価値がなかっただろうか。

 殆どの報道は復興の遅れの実態を伝え、その原因として政府の対応を非難するものが多かった。省庁の縦割り行政と融通の利かない規制・許認可を非難するとか、人手不足と材料不足が問題で今後アベノミクスの目玉である公共事業が全国に展開されると更に困難な事態になると報じた。報道の大半が暗いニュースばかりで、日本全国に負のオーラを撒き散らかしていると感じた。

 指摘は事実で正しいと思うが、何を報じるかの判断が正しくないと思った。何故頑張って復興を推進している人達や組織をもっと紹介して、被災者や国民を元気付けないのだろうかと思った。マスコミは問題指摘に熱中するばかりで、頑張って成功している人達を無視しているように感じた。マスコミの発想が、力低下したと評判の悪い「ゆとり教育」と同じ延長線上にある。

 復興に苦労している時こそ、成功例を取り上げて何故上手くいったのか、遅れているところと何が違うのか調べて報じるべきだ。自治体間で復興競争させてもいいではないか。リーダーの非常時の能力にだって差がある。今の報道は成績の悪い子だけを取り上げ、頑張って良い成績をとった子を無視している。運動会のかけっこで差別するのは良くないから、順位を付けず一等賞をあげないみたいな馬鹿げた報道だ。

 原発事故報道についても同じような傾向が続いている。事故収束の長い道筋が如何に困難かを各社報じ、足元の現場で作業を取り仕切る東電等の放射能管理に手抜き問題があると指摘するニュースが目立った。だがインタビューに応える声を暗い声に変えるのは、テレビ局が意図的に悪いイメージに脚色している、意図的に作った負のオーラ全開でニュースを流していると感じる。テレビはシナリオに合わせて声色を変えるとかニュースを脚色している。

 「原発事故にグッドニュースはないとの報道の方針」を感じる。しかしそんなことはない。注目されて無いが、ほぼ同じ条件で女川原発は事故を免れた。福島と何が違ったのか調べる価値があると思うが、成功例はニュース価値が無いと思っているのだろうか。日本人とは違う目で見た国際調査団の結果があるのだから、比較調査して今後の対応に生かすよう指摘すべきだ。

 上記のように、実は自治体によって復興の進捗にかなりの差がある。自治体と住民の一体となった取り組みや、被災者の常識を覆す創造的な取り組みこそ報じられるべきだ。或いは高濃度汚染下での除染作業の為の技術開発が進み、原発事故収束に貢献すると同時に我国の除染やロボット技術に焦点をあてて特番で夢を報じるとか。これら復興にかかわるプラスの出来事が次々と生まれる、それを後押しするようでなければいけないと思う。■

コメント (4)
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