かぶれの世界(新)

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奇跡の一瞬

2015-07-08 23:31:01 | 日記
昨日の朝いつもの様に市場状況をチェックしていると、義弟から電話で昼食を誘われた。いつもの様に約束事など何もない田舎暮らしの独居老人に断る理由はない。二つ返事でオーケーした。2週間前に休店日で食べ損ねた義弟の友人がやっているお店で美味しい天ぷらを頂いた。

その後いつものカフェに行かず、義弟の勧めで国道沿いのコンビニでコーヒーをトライした。コンビニ・コーヒーの中でセブンイレブンが一番美味しい、ファミマは止めた方が良いと彼は言う。先日まだ妹が実家に滞在している時、セブンイレブンのコーヒーを出前してくれた。その時のコーヒーが美味しかった記憶がある。

コンビニ内のコーヒー・メーカーのすぐ横にある二人掛けの小さなテーブルに座り、コーヒーを飲み始めると次々とお客が来てコーヒーを買って行った。普通の買い物をするお客より多かった気がする。コンビニコーヒーが大ヒットだったというニュースを初めて実感した。コストパフォーマンスは多分ナンバーワンだ。

ここからコンビニでは普段は見かけない風景が展開したと思う。コーヒーを買いに来たお客に次々と声をかけ減らず口を聞いて楽しむ変わった老人二人の姿だ。特に女性の場合は漏れなく声をかけた。最初のお客はややぽっちゃり体型の大柄で感じのいい女性だった。例によって私は直ぐ声をかけ、コーヒー豆を挽きドリップが終わるまでの数分間の井戸端会議を続けた。

義弟も私も反応が早くしかも気の利いた返事が帰って来る彼女が一瞬にして気に入った。彼と最初から意見が一致すること等一度もなかったのに、奇跡的に二人の頭に灯が点った。勿論その間に悪ガキ老人は素早くチェックしている。義弟は化粧した様子がないのに美人だといい、私はくるぶしまで届くロングのワンピ姿が良く似合う彼女を見て中身の体型を想像していた。二人の奇跡の理由は別だった。

一人目が設定した基準はかなり高かった。そんなに幸運は続かない。二人目以降は少し事務的なったが井戸端会議を続けた。午後1時過ぎという時間帯のせいかもしれないが、意外に女性の比率が高く半数もいて少し驚いた。コーヒーを飲み終わり店を出ると、義弟の車の横に停めた車の運転席に座る最初の彼女が私に気付き笑顔で手を振った。まだ話足りないと思ったが、彼女の連れが後ろにいるようなので踏みとどまった。

義弟がいうには彼の車が大阪ナンバーのでかいベンツなので彼女は興味を持ったのであって、私に気があった訳じゃないと断定気味に言った。私に異論はなかった。そうでもない限り禿げ頭のジーサンに手を振ってくれることもないのは分かっている。もう会うこともない。それでも何も起こらない田舎生活を彩る出来事が嬉しかった。

ギリシャ危機や上海・東京市場暴落など大きなニュースが飛び込んできてどうしようと思ったが、今日はやっぱりこれが私のトップニュースだ。■
コメント
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