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米大統領選ー異端児旋風

2016-02-03 22:17:50 | ニュース
1日米アイオワ州で実施された大統領予備選は興味深い結果に終わった。共和党は支持率が高かったトランプ氏がキリスト教原理主義者のクルーズ氏に敗れ、民主党は戦前有利が伝えられたクリントン氏とサンダース氏が大接戦になり実質引き分けとなった。野次馬風に言うと先行きの展開が読めなくなってきた。この選挙結果を受けてマスコミ各社の評価のうち、私は日本経済新聞の小竹氏の論評を私は注目した。

要約すると大統領予備選で吹き荒れるトランプ(本音トーク)、クルーズ(キリスト教原理主義的主張)とサンダース(超リベラル社会主義)らの異端児旋風は、既存の民主党・共和党の党内主流の政治に対する反発であり、換言すると変化を主張したオバマ大統領に対する失望であるという。小林氏が指摘するようにオバマ大統領が招いた現象だと私も思う。

ここからは私の考えを膨らませる。彼等の右と左の極端な主張が勢いを得て党内主流派は困惑しているらしい。オバマ大統領は得意の演説で期待を与えた分だけ失望が大きかったのだと私も思う。オバマ大統領の実績を見ればそう悪くはないと思うが、国民に与えた期待はもっと大きかった。彼は「米国はもはや世界の警察官ではない」と言ったのも非常にまずかった。仮に実態はそうだとしてもわざわざ言う必要はなかった。

囲碁に「壁」を使って攻める戦略があるが、「警察官ではない」と言った為に「壁」は崩壊し世界各地で紛争が続発する事態になったと私は考える。彼の失敗は「言葉」と「実行」のギャップの大きさであり、そのギャップが大きな失望を招き異端児が支持される素地を作ったと私は考える。オバマ大統領の7年間は、理想主義者だった(と思う)カーター大統領を思い出さずにはおられない。カーター氏と同様にオバマ氏もとてもいい人だ。

もう一つ言いたいことがある。サンダース氏が本命のクリントン氏に肉薄したのは若者の圧倒的な支持の結果だ。若者が選挙結果を変えたと言って良い。18歳で選挙権を得ることになった日本の若者の多くがインタビューに答えて、自分が投票しても政治は変えられないと白けていると報じられている。だが、少なくともアイオワ州の若者は圧倒的な政治力を持っていることを示した。日本の若者も良く考えて欲しい。■
コメント
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