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天邪鬼・米軍ヘリ部品落下の扱いに違和感

2017-12-20 14:15:26 | ニュース
米軍普天間基地周辺の小学校に米軍ヘリの部品が落下した事故を受けて、児童の生命にかかわると抗議した翁長知事は徹底的な原因究明とそれまで飛行停止を求めた。周辺に住む住民から抗議の声が聞かれた。しかし、1週間後米軍は飛行を再開すると報じられ更なる怒りの声が報じられている。

私はこのニュースを見て激しい抗議は当然と思いながらも、一方で違和感があった。というのはちょっと前にKLMオランダ航空が関空を飛び立った後、大阪市の町のど真ん中に大きな部品が落ちた事故を思い出したからだ。しかもその時は部品が主要道路の国道に落ち跳ね返って走行中の車を直撃したからだ。

だが、今回の事故のように住民が大騒ぎし知事が政府にクレームするような事態にはならなかった。事故の重大さからいえば、我が国の上空を飛ぶ航空機の部品が人口数百万の大都市に落下する方が余程危険だと思う。しかし、当時は注目されたが政治問題になることもなく忘れ去られどういう対応をとったかも記憶がない。

何故その程度の反応だったか、理由は極めて簡単だ。それは事故機が「KLM航空」で部品落下したのが「大阪市」だったからだ。カッコ内を米軍と沖縄に置き換えれば大騒ぎになったことは100%間違いない。

これ等の例が示すように、沖縄で起きた米軍が関係する事故・事件は過剰反応し政治問題化する傾向が極めて強い。というか必ずそうなると言ってよい。逆に同じような事件でも米軍が関わってないと単なるローカルニュースで終わってしまう。マスコミの扱いにも明らかに差がある。地元メディアはそうなってやむを得ないが、本土のメディアも沖縄地元民の気持ちを汲み取った全国向け報道になる。

天邪鬼な私はこの扱いの差を危険な兆候のように感じる。ニュースメディアは物事を全体像で把握し公平に見て、同時にミクロの視点で切り込んでいく姿勢を忘れてはならない。でないと自分に都合の良い一方的な意見を主張し全体を間違った方向に突き動かしていく恐れがあるからと私は思う。

常に視線を上げ振り返って自分の立ち位置を確認しながら皆に知らしめる誰かが必要だ。今の所、住民も自治体も国もメディアの誰もその役目を果たしていない。天邪鬼としては、いつか「沖縄」と「米軍」が別の言葉に入れ替わって重大な危機が来るなんてことにならないことを祈る。■
コメント
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