かぶれの世界(新)

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不吉な予感

2020-02-05 17:39:24 | 国際・政治
民主党の米大統領選候補を決める予備選が昨日アイオワ州で始まったが、システムのトラブルで1日経っても誰が勝ったかまだ明らかになってない。驚いたことに開票率62%の段階で予想で4位だった38才のブティジェッジ氏が26.9%の得票率を得てリードしているという途中経過が報じられた。何れにしろ、予備選の出だしからの失態でトランプ大統領打倒を目指す民主党は早くも躓いてしまった。

トランプ大統領は議会で一般教書演説をぶつけてきて一期目の実績を誇示し、結果的に民主党の予備選失態を見せつけることになった。民主党にとっては正に不吉な門出になった。最近の世論調査で明らかになった様に、トランプ大統領が不正を働いたとしても支持する声がますます強まるかも知れない。

私が不吉な予感というテーマで記事を投稿することにしたのは、この予備選でのトラブルではない。今日の日本経済新聞の二つの署名入り記事を見てのことだ。一つは小竹論説委員が米中貿易戦争について、経済、技術、安全保障、人権などの対中強硬派がトランプ氏を担ぎ引き起こした「反共ヒステリー」であり、かつてのマッカーシーの「赤狩り」を想起させる。もっと冷静で賢明な対中戦略を求めるものだった。

もう一つがファイナンシャルタイムズ(FT)のフォルーハー氏の記事で、新型コロナウィルスが世界経済に与える影響は中国の存在感が大きくなり、2003年のSARS発生時より遥かに強い打撃を受ける。問題は株価(資産)より成長戦略だと指摘している。この中で私が不吉に思ったのは、「世界は今や新しい局面に入ろうとしている、米国ではなく中国が世界経済のブレーキを踏む時代になった」という最後のくだりだ。

この二つの記事を見て、世界のリーダーであるトランプ大統領と習近平主席のどちらともこんな見方をしてるように思えなかった。怖いのはフォルーハー氏が指摘している様に、今後数週間から数か月間に米中がどう対応するかで、両国の影響力がどう変化したのか測ることが出来るという件だ。この仮説が正しければ、中国が自国の力を知って、やりたいことを遠慮せずやろうとした時に世界に何が起こるかとても不安だ。■
コメント
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