一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

女流新棋戦

2015-05-06 01:55:48 | 女流棋戦
先月下旬、日本将棋連盟と女流棋士会から、女流新棋戦が発表された。その名も「女子将棋YAMADAチャレンジ杯」で、選抜16人による早指しトーナメントである。
おもな参加資格は、女流棋士番号の新しい順で、段位は「女流初段~女流2級」。若くして段位が上がった女流棋士や、まだ「見習い状態」の女流3級は、お呼びでない、というわけだ。
これなら10代や20代の女流棋士が中心になると思いきや、今回の出場者の中に渡辺弥生女流初段の名前があったのでビックリした。上記条件に年齢制限を設けていなかったから、ギリギリ入ってしまったのだろう。もっとも私は、「異色の存在」として歓迎する。
まだ対戦カードは発表されていないが、優勝候補は伊藤冴恵女流初段である。彼女は元奨励会1級。私は奨励会員の力を高く評価していて、たとえ6級でも、アマチュアとは一味違うと信じる。よってそれが1級となれば、その実力は推して知るべしである。
対抗は渡部愛女流初段。女流棋士の指し手には、私の目から見ても「アレッ?」と驚く手が時々出現するが、渡部女流初段にはそれがない。いわゆる、「安心して見ていられる」将棋である。段位こそ女流初段だが、もはやトップクラスの実力と信じている。
決勝トーナメントの7局は、8月に群馬県の「LABI1高崎」にて、公開で行われるらしい。
選抜女流棋士を女流棋士番号の若い方から決める点は、「LADIES HOLLY CUP」に似ているし、低段で若く、決勝戦が地方で行われる点は、「加古川清流戦」のようだ。また、1日に3回戦をこなし即日優勝を決めてしまう点、公開対局やネット配信を行う点は、LPSAの「1Dayトーナメント」によく似ている。
またこの棋戦は「公式戦」らしい。私は「公式戦」と「非公式戦」の境目がよく分からないのだが、棋戦優勝は昇段の条件に関わってくると思うので、参加選手はさぞかし気合が入ることと思われる。
今回は「第1回」と銘打っているので、次回以降も行われるのだろう。世田谷花みず木女流オープン戦のように、若さあふれる棋戦に成長していってほしい。熱い戦いを、期待しています。
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