一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・島井咲緒里女流初段(当時)6

2015-08-04 00:32:27 | LPSA芝浦サロン
2011年7月29日(金)に「LPSA芝浦サロン」へ行った時のことを振り返る。
この日の指導対局担当は島井咲緒里女流二段(当時は女流初段)だった。私は午後5時20分ごろ田町駅を降り、芝浦運河を渡ると、「芝浦まつり」をやっていた。そのままやり過ごそうとしたら、LPSAも出展しており、石橋幸緒女流四段(当時)の姿があった。挨拶すると、理事のS氏もいて、石橋女流四段が私を紹介してくれた。
「宏美さんが(穴熊で)パンツを脱いだ、とか書く人ですけど、芝浦サロンによく来てくれてます」
大きなお世話であるが、せっかくなので、石橋女流四段に1局教えていただく。指導料は500円だったが、うっかり千円を出してしまった。これは東日本大震災の復興基金に充てられた。
戦型は私の「横歩取り▲9六角戦法」となり、激戦になったが、私が負けた。残念だったが、お楽しみはこれからである。

6時少し前にサロンに入ると島井女流二段の姿があり、すでに3面指しが行われていた。
手合い係は大庭美樹女流初段。今回の来席で、私はポイントカードのポイントが100になり、女流棋士の直筆扇子がもらえることになった。当初は船戸陽子女流二段のそれをいただくつもりだったが、気が変わって島井女流二段のをいただくことにした。今思えば、これは虫の知らせだったかもしれない。
席に着くと、島井女流二段が、
「大沢さん! 握手!」
と言い、両手を出してきた。
「??」
「懸賞金、ありがとう」
この数日前に指された第5期マイナビ女子オープンで、私は島井女流二段に懸賞金を懸けた。島井女流二段は見事予選を通過し、この握手はその御礼というわけだった。島井ちゃんの手はふにゃふにゃしてやわらかく、私はたちまち骨抜きにされた。が、
「選挙があるから…」
と島井女流二段が続けた。10月に行われるLPSAファンクラブイベントで「LPSA総選挙」があり、この握手はその選挙活動も兼ねていたのだった。
…と当時は考えていたのだが、島井女流二段はこの20日後、船戸女流二段とともに入籍を発表する。この握手は、「私の結婚を祝ってください!」という意味もあったのではなかろうか。まったく、だらしなく目じりを下げていた当時の自分が情けない。
大庭女流初段にも懸賞金を懸けたので、やはり御礼を言われた。ただ、大庭女流初段はその将棋を負けてしまったので、複雑な心境だったと思われる。
島井女流二段との指導対局に入った。島井女流二段とは「チョコレート勝負」をやっていて、ここまで私の1勝3敗だった。島井女流二段が8勝すれば高級チョコレートを進呈、その前に私が5勝すればセーフである。まだ勝負はこれからである。
対局は島井女流二段の角交換四間飛車穴熊となった。

第1図より、△2五歩▲同歩△同桂▲2三歩△同飛▲3二角△2四飛▲4三角成と進み、私が先に馬を作って、指しやすさを感じた。△2五同桂では△2五同飛がイヤだった。
さらに進んで第2図。

以下の指し手。△6六歩▲5七金寄△6七銀▲同銀△同歩成▲同金上△5七馬▲同金△6九銀▲8七玉△7八金▲8六馬△6八飛成▲同馬△同金▲7六玉△6四歩▲3三角△7八銀不成▲7七角成△4九角▲6七歩△6五歩▲6八馬(投了図)
まで、93手で一公の勝ち。

途中で2人入って、島井女流二段は6面指しになっていた。いくらプロとはいえ、これは上手につらい。
島井女流二段は△6六歩。お得意の「シマイ攻め」で、この攻めを味わうのが下手の醍醐味である。
ところがこれに▲5七金寄がひるんだ手で、今の私ならノータイムで▲同金と取る。
▲6七同金上に島井女流二段は△5七馬と切ってきたが、ここは一本△6六歩があったと思う。
本譜△7八金に▲8六馬は危険だったか。▲同馬△同銀成▲同玉と清算する手もあった。
本譜は△6八飛成とされて下手が困ったようだが、▲6八同馬から▲7六玉が、我ながらうまい玉捌き。これで一手残していると思った。
私は▲3三角から再度馬を作り、▲6七歩に△6五歩が島井女流二段の錯覚。私が戸惑いながら金を取ると、「…失礼しました」と島井女流二段が投了した。

本局、6面指しのハンデはあったが、私らしい将棋が指せたと思っている。
コメント
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