一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

7月4日のLPSA麹町サロンin DIS・中倉彰子女流二段戦編

2024-07-23 19:38:00 | LPSA麹町サロンin DIS
4日のLPSA麹町サロンin DISは、第1部が中倉彰子女流二段の担当で、直近にキャンセルが出たので、申し込んだ。こっちは土日に融通が利かない分、平日を充実させるしかない。
しかし、社団戦のショックが尾を引いている中、それを将棋で癒すとは、何の因果だろう。
サロンに行く途中、東京駅でセリーを買う。その袋を持ったままサロンの入るビルに入り、4階のトイレに行こう……と思いきや、その前で彰子女流二段が電話をしていた。
このゼリーは彰子女流二段に差し上げるものだが、それをトイレに持ちこんだら彰子女流二段もいい気はしないだろう。それで、トイレに入るのはやめた。
いつも人気の彰子女流二段は、けっきょくきょうも4名満席である。私の先手で対局が始まった。きょうもその記譜を紹介したいが、彰子女流二段は記譜公開を好まないという都市伝説がある。ただ、彰子女流二段の将棋を見たい読者もいるはずなので、載せてしまう。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲5六歩△6二玉▲6八玉△3二銀▲7八玉△9四歩▲5八金右△9五歩▲2五歩△3三角▲3六歩△7二銀▲6八銀△7一玉▲5七銀左△5二金左▲6八金上△8二玉(第1図)

私の居飛車明示に、彰子女流二段は四間飛車。私は▲5七銀左とし、このときは鷺宮定跡で挑むつもりだった。
ところが……。

第1図以下の指し手。▲5五歩△4五歩▲5六銀△6四歩▲5七銀△6三金▲3七桂△4三銀▲4五桂△1五角▲4六銀△4一飛▲1六歩△5一角(第2図)

いざこの局面になったら、▲3八飛は彰子女流二段にうまく捌かれてしまうような気がした。それで、中央位取りにシフトチェンジした。
彰子女流二段はさっそく△4五歩と突っ張ってきたが、これだと△4三銀と上がりにくい(△4五歩が取られる恐れがある)。
私は▲5六銀~▲5七銀と上がってまずまず。そして▲3七桂には△4三銀と上がるくらいだが、やはり△4五歩が浮いた。
ここで▲1六歩は△4四銀が間に合ってしまうので、私はよくも悪くも▲4五桂と跳ねるしかない。
しかし△1五角のノゾキが厄介で、これには▲4六銀でギリギリ受かっていると思った。
私は▲1六歩と角を追ったが、△5一角に次の手はしくじった。

第2図以下の指し手。▲5四歩△同銀▲2二角成△4四歩▲3二馬△4三飛▲5五歩△4五銀▲4三馬△5六銀(第3図)

私の▲5四歩がマズかった。彰子女流二段は当然△同銀とする。そこで▲1一角成が予定だったが、すると△3三桂が幸便で、以下ぞんぶんに捌かれると思った。
それで、香を取りたいのを堪えて、▲2二角成。これは本当に辛抱した。
彰子女流二段は△4四歩。このまま桂を取り切られると負ける。私は▲3二馬と寄り、彰子女流二段は△4三飛と浮いたが、ここは△4二飛とぶつける手だったと思う。
というのは、△4三飛には▲5五歩と根元の銀を攻めるのが好手で、これが動けば▲4三馬と飛車を取れるのだ。
彰子女流二段は開き直って△4五銀。これにはいったん▲同銀直と取る手も考えたが、△4二飛▲同馬△同角▲3四銀の結果は、ちょっと下手の動きがダサい気がした。
私はふつうに飛車を取る。△5六銀も当然。

第3図以下の指し手。▲6一馬△同銀▲2二飛△6二銀▲2一飛成△6五角▲1一竜△4七銀成(第4図)

いつも彰子女流二段はじっくり考えるのだが、きょうの彰子女流二段は、いくぶん指し手が早い。
さて局面、大事な馬だが、私は▲6一馬とバッサリ行った。△同銀のときほかの対局が終わり、感想戦に入った。このあたりが微妙で、もし▲6一馬の前に感想戦が始まったら、私はこの決断を迷っていたかもしれない。
再開後、▲2二飛が期待の一手で、この受け方が難しいと思った。彰子女流二段は△6二銀だが、ここはふつうに△7二銀打もあったと思う。
△6五角は彰子女流二段待望の反撃だが、私は黙って香を補充しておく。
さて△4七銀成にはどうするか。

第4図以下の指し手。▲7五桂△5二銀▲6三桂成△同銀左▲6一金△5八成銀▲5一竜(投了図)
まで、63手で一公の勝ち。

第4図で▲4七同金△同角成▲4九香はちょっとダサい。藤井聡太竜王・名人ならどう指すかと考えたら、攻め合い一手勝ちを目指すのではないかと思った。
それで▲7五桂と打った。彰子女流二段もすぐ△5二銀と受けたので、この攻め合いで間違っていなかったと思った。
▲6三桂成△同銀左に▲6一金。私らしからぬ最短距離の寄せである。
そして△5八成銀▲5一竜に、彰子女流二段は次の手を指すことなく、投了してしまった。

「受けなしだから……」と彰子女流二段。たしかにそうで、投了図以下△5一同銀は▲7一角以下詰みである。
短く感想戦をやり、私は▲5四歩を反省したが、その後の▲2二角成を褒められた。本局、自分としてはまずまずの将棋が指せた。だが私は、社団戦の後悔があり、心からよろこべなかった。
まあよい。まだ時間はたっぷりあるので彰子女流二段は2局目に入ろうとしたが、私は辞退し、味よくサロンを後にした。
コメント
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