一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

矢内理絵子女王の司会

2009-04-07 19:11:02 | 将棋雑考
新年度の「NHK杯将棋トーナメント」から、司会・聞き手が中倉宏美女流二段から矢内理絵子女王に替わった。
司会者の交代はインターネットで話題に上っていたので驚きはなかったが、事情を知らない「宏美ファン」は、唐突な交代に衝撃を受けたことと思う。
もっともここ数年の女流の聞き手は3年周期だったので、この交代は予定どおりであろう。しかし3年間も司会を務めたのだから、最後の収録の日ぐらい、NHKは中倉女流二段に別れの挨拶の時間を作ってくれてもよかった気がする。
中倉女流二段にはその穏やかな笑顔で毎週癒された。ここであらためて、お疲れさまでした、と言いたい。
さて新司会の矢内女王だが、「女王」のタイトルを所持していることもあり多忙なはずだが、よくNHKのオファーを引き受けたと思う。矢内女王は、以前「囲碁将棋ジャーナル」の司会を長期間担当していたこともあり、今回の司会も安心して見られるはずである。
事実初登場の今回は、やや声が小さかったものの発音は明瞭、手固い進行ぶりだった。解説者とも堂々と渡り合い、自分の読み筋(指し手)をさりげなく主張したのもよかった。
惜しむらくは服装がやや地味だったこと、笑顔があまりなかったことだが、これらは矢内女王の「スタイル」なのでやむを得まい。
これからの活躍を楽しみにしています。
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坂東香菜子女流2級の去就

2009-04-07 00:57:12 | 将棋雑考
過日、日本将棋連盟から、坂東香菜子女流2級の休場が発表された。
坂東女流2級の休場は2年連続。昨年は、体調が悪かったのか、会社に就職したのか、それともたんに将棋から距離を置きたくなったのか、いろいろ憶測を呼んだが、本人から真相が明かされないまま、1年が過ぎてしまった。
そして今期。ひょっとしてLPSAへの移籍?? そんな噂もあった矢先に、再び休場の報せである。
まあ本人にもいろいろ事情があるから他人が口を挟むことではないが、ここで気になるのが女流棋士の降級点の問題である。降級点がどういう基準で付くのかは知らないけれど、どうも3つ付くと引退のようだ。
ここで焦点になるのは、「休場者にも付くのか」ということである。
女流名人位戦A級在籍者には、降級点は付かないらしい。また、おととしB級リーグに在籍していた竹部さゆり女流三段が休場したが、このときは降級はなく、残留扱いだった(翌期は張出で復帰)。そのケースから類推すれば、休場だと降級点はつかないのかもしれない。 
しかし、である。もしリーグ戦在籍者以外の棋士には付く、という一文があればたいへんだ。
来期も坂東女流2級が休場すれば、それは即引退を意味する。坂東女流2級の去就が注目される。
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過去なんて生ゴミだ

2009-04-05 23:30:47 | 将棋雑考
「過去なんて生ゴミだ」
私が敬愛する、長崎県の喫茶店のマスターの言葉である。
過ぎたことをどうこう言っても仕方ない。過去は帰ってこないからだ。人間の目は前についている。過去なんか振り返らず、いつも未来を見ることが大切なのだ。
4月2日、女流棋士会のホームページに、「女流棋士会分裂の経緯のご説明」と題する書き込みが突然アップされた。一目、なんでいまごろ? という感じだった。前言には、将棋ファンからの問い合わせがいまだにあるから…と書かれてあったが、これは後づけの屁理屈であろう。肝心の文章も支離滅裂で、とても説明の体をなしていない。
女流棋士会分裂の経緯は、私なりに情報を得て、真相はある程度把握しているつもりである。しかしここではそのことに触れない。
問題なのは、今回の「ご説明」で女流棋士会が2年前のことを蒸し返し、日本女子プロ協会(LPSA)との対決姿勢を強く打ち出したように見えたことだ。
たったふたつしかない女流棋士の団体が、いがみあってどうするのだ。
もう、過去のことなんてどうでもいいじゃないか。真相なんてどうでもいいじゃないか。いまの女流棋士がやるべきことは、将棋を強くなること、普及に一層の力を入れること。このふたつしかないはずだろう。あんな駄文をせこせこ作っている時間はないはずだ。
私は最近、LPSAの棋士と話をする機会があるが、彼女らはいつも前を見ている。はっきり言って、女流棋士会は眼中にない感じだ。
けれど再構築された女流棋士会は、いやその一部は、いや米長邦雄日本将棋連盟会長は、いまでもLPSAを強い怨念をもって睨んでいる気がする。もう、見ている方向が違うのだ。
女流棋士会分裂の真相。引き留め工作があったかどうか。これは個々の女流棋士自身がちゃんと認識しているはずである。この際だから連盟の女流棋士に述べておく。いいですか、自分の道は自分が決めるものなんですよ。
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LPSA・金曜サロン

2009-04-04 17:34:19 | LPSA金曜サロン
私は昨年3月14日から、日本女子プロ将棋協会(LPSA)が開講している「金曜サロン」にお邪魔している。
金曜サロンは、LPSA棋士が昼、夕方と1名ずつ常駐し、サロン会員に多面指しの指導対局を行うものだ。一将棋ファンが、女流棋士にじきじきに指導をいただけるこの環境を、私はたいへんありがたいことだと思っている。
では本年3月末までの対戦成績を記しておこう。なおこれには、金曜サロン以外での各種イベントでの指導対局、船戸陽子女流二段が女流棋士会在籍時の1局も含まれている。

平手 25勝16敗(.610)
香落 9勝5敗(.643)
角落 12勝2敗(.857)
参考:平手と香落のみの成績 34勝21敗(.618)

サロンでは、女流棋士に指導対局で勝つと、白扇(これは有料)にサインをしてくれるサービスがある。扇子には何人にサインしてもらってもいいが、9名以上になると一応コンプリートとなり、落款を捺していただき、自分だけの女流棋士直筆扇子ができあがるというわけだ。
ちなみに私のサイン勝負の成績は9勝5敗(.643)となっている。
もちろん個別の成績も記録してあるが、ある棋士には平手・香落で7勝1敗、ある棋士には平手で0勝3敗(実は藤田麻衣子女流1級)など、かなりの偏りがあるので、LPSA棋士の名誉のためにも、ここでは記さないことにする。
ただひとつだけ言えるのは、こちらがサイン欲しさに一生懸命に指しているのに対し、女流棋士側は勝敗度外視、あくまでも「指導」という形でこちらに好きなように指させてくれているので、上記の私の成績にも、相当アメが入っている。
さて平成21年度最初の金曜サロンが、昨日3日にあった。
この日は昼が大庭美樹女流初段、夕方が北尾まどか女流初段の担当で、幸い、どちらも勝つことができた。
北尾女流初段はこちらがたまに勝つと「悔しい~!」と叫んでくれるので、こちらの喜びも2倍になる。
というわけで、金曜サロン担当の女流棋士の皆さま、本年度も引き続き厳しいご指導のほど、よろしくお願いいたします。
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神田真由美女流初段と伊藤明日香女流1級の引退

2009-04-03 00:43:56 | 将棋雑考
去る3月31日付で、神田真由美女流初段と伊藤明日香女流1級が引退された。これは自主的なものではなく、女流棋士総則による引退だという。
一昨年に女流棋士会、日本女子プロ将棋協会(LPSA)とふたつの団体に分かれてからも、この総則が生きているのは知っていたが、引退規定は相当ゆるやかだったと記憶する。つまり今回の両棋士は、相当不本意な成績を毎年とっていたわけで、勝負の世界に生きている以上、この措置は仕方がないともいえる。
実は私は学生のとき、神田女流初段のご尊父に1回だけ将棋を教えていただいたことがある。ご自宅の将棋教室だったが、私がアマ三段だと告げると、ご尊父はおもむろに飛車を落とされた。ご尊父がアマ何段だか知らないが、飛車落ちといえば4階級差である。おいおいそれはないだろうと、私はカッとなった。私も若かったのだ。ところがその将棋は私の完敗に終わり、私は先ほどにも増していらだったのだった。
局後ご尊父が「君の得意戦法はなんだ」と訊いてきたが、こちらもカッカきてるから、「ありません!」と不貞腐れつつ答えると、「それはいかんな! そう訊かれたら、ちゃんと答えられるようにしとかんと」と、強く言われたことを覚えている。
そんなご尊父に育てられた真由美女流初段だから、将棋も強いはずなのだ。私もLPSAの金曜サロンで2局ほどご指導いただいたが、1局目の角落ちはともかく、2局目の平手の将棋は、終盤まで完全な私の負け将棋だった。
将棋の手は読めるのに、実戦になるとその力を出しきれない。神田女流初段と伊藤女流1級は、そんなタイプだったのかと思う。
ともあれいまは、お二方とも長い現役生活をお疲れさまでした、と言うしかない。これからはレッスンプロとして、将棋の普及に全力を挙げて、頑張ってください。
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