一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

丸山さんについて思うこと

2012-11-25 01:30:50 | 将棋雑考
読売新聞11月24日掲載の竜王戦七番勝負第2局、元女流棋士の藤田麻衣子さんによる観戦記に、渡辺明竜王に惨敗した丸山忠久九段が、局後の打ち上げを拒否して、早々に帰京の意思表示をしたことが書かれてあった。これは第1局に続いてのことで、はなはだ「異例」である。
そこで竜王戦ブログを見ると、現地解説では、渡辺竜王がひとりで解説を行っていた。これも第1局と同様である。
棋士は対局がすべてではあるが、タイトル戦は別物だと思う。局後、大盤解説に出られる時間帯ならたとえ負けたとしても積極的に出るべきだし、局後の打ち上げだって、関係者の慰労会という意味も鑑みれば、出席して当たり前だろう。ここまでが対局料に加味されていると考える。
丸山九段はちょっと独特の棋士で、将棋関係者に将棋以外のことを聞かれても、答えを拒否するらしい。
たまにNHK杯の解説に出るが、モニョモニョしてて、何を言っているか分からない。そもそも、手の変化自体を述べない。角換わりの将棋になったときなど、手の内を明かしたくないから指し手の変化を言わないのでは、と勘繰ってしまう。
また昨年の竜王戦七番勝負第2局では、2日目の夕方にカツサンドを食べながら対局をした。対局中に食事をしてもいけなくはないのだろうが、はなはだマナーが悪い。これが名人経験者のすることかと思う。奨励会では、何を教えられたのだろう。将棋のことだけか。
私のように将棋を趣味にしているものは、将棋が強いことがすべてで、それ以外の人間的な部分も自分より勝っているに違いない、と平伏してしまう。ところが丸山九段の言動を見ていると、どうも私より優れているのは将棋の棋力だけなのではないか、と邪推してしまうのだ。
何だかんだいっても、棋士がいなれば棋戦は成り立たないから、将棋関係者は棋士に優しい。今年のマイナビ女子オープン一斉予選対局で、植村真理女流三段が不戦敗したときも、植村女流三段の「対局日を間違えた」という言い分(そんなバカなことがあるか!!!!!)をそのまま飲んで、ペナルティを課さなかった。
今回の七番勝負はまだ進行中だし、読売側も丸山九段には何も言わないだろうが、第1局、第2局の観戦記で「打ち上げ拒否」の記述をそのまま掲載に踏み切ったあたりに、読売側の意思が読み取れなくもない。まあ丸山九段はそんなことはおかまいなく、将棋が勝てればいいのだろう。しかしこんな棋士を、私は応援しようとは思わない。
プロ棋士はあまねく、将棋バカの中の将棋バカである。だが丸山九段は、ただの○○かもしれない。
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「アクセス解析」を見る・2

2012-11-24 00:06:58 | 将棋雑記
Gooの「アクセス解析」がおもしろい。きょうは11月21日と22日の解析を見てみよう。

・11月21日

11月8日から21日まで、一番閲覧数が多かったのは11月12日で、1,763PV。
11月8日から21日まで、一番訪問者数が多かったのは11月13日で、477IP。

検索キーワード・上位20件
1.「室谷由紀 ブログ」6PV
2.「室谷由紀」5PV
3.「大沢一公」4PV
4.「将棋文化検定 問題」4PV
5.「一公」4PV
6.「将棋」3PV
7.「藤田麻衣子先生」2PV
8.「大野教室の部屋」2PV
9.「将棋教室 中井 金曜」2PV
10.「女流棋士 室谷由紀」2PV
11.「室谷由紀 そっくり」2PV
12.「熊倉紫野 休場」2PV
13.「益若つばさに似ているブロガー」2PV
14.「永井英明」2PV
15.「一公将棋」2PV
16.「一公のブログ」2PV
17.「一公 将棋」2PV
18.「鈴木環那ブログ」1PV
19.「林葉直子 若い頃」1PV
20.「緑友利恵」1PV
※上位20件のうち、室谷由紀女流初段がらみが4つ。室谷女流初段は、20、21の両日、竜王戦第4局の聞き手で、NHKBSに出演していた。これはその影響だろう。
ちなみに私は両日とも仕事で、室谷女流初段を鑑賞することは叶わなかった。彼女はたいそう綺麗だったそうで、こんなことなら録画をしておくのだった。
20位の「緑友利恵」は若手女優で、かつて「山口恵梨子女流初段と似ている」と書いたことからヒットしたものだろう。

ページごとの閲覧数・上位20件
1.トップページ(306PV)
2.「三十六たび大野教室に行く(前編)」2012-11-21(140PV)
3.「「アクセス解析」を見る」2012-11-20(29PV)
4.「17日の朝に見た夢」2012-11-19(17PV)
5.「パーフェクト室谷由紀女流初段は、女優の成海璃子にも似ている」2012-03-06(13PV)
6.「第6回女流最強戦、全勝敗予想」2012-11-18(13PV)
7.「ニッポン放送「~AGES~・中倉宏美編」を聴く」2012-11-17(11PV)
8.「上田初美女王は、AKB48の高橋みなみに似ている」2012-11-16(11PV)
9.「将棋文化検定直前・将棋クイズ50問(問題編)」2012-10-11(11PV)
10.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(最終手)・最後の最後まで」2012-11-15(10PV)
11.アーカイブ(記事一覧)(10PV)
12.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第8手)・中井広恵女流六段の逆襲」2012-11-14(8PV)
13.「室谷由紀女流初段は、タレントの後藤理沙、女優の鷲尾いさ子、グラビアアイドルの杉本有美に似ている」2012-01-03(7PV)
14.「佐藤紳哉六段のパフォーマンス」2012-04-24(7PV)
15.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第6手)・対局つづくパート2」2012-11-11(6PV)
16.「熊倉紫野女流初段の決心」2010-12-17(6PV)
17.「真部一男九段との思い出」2011-11-24(6PV)
18.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第4手)・中井広恵女流六段の教え」2012-11-09(6PV)
19.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第7手)・中井広恵女流六段とペアを組む」2012-11-13(6PV)
20.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第5手)・対局つづく」2012-11-10(5PV)
※エントリの新しい順でアクセスが多いのは当然として、ここでも「室谷由紀ネタ」が2つ入っているのが目を引く。しかし「似ているシリーズ」ばかりで、彼女のオリジナルネタではないのは申し訳なく思う。

閲覧元URLは、1位が「将棋アンテナ 棒銀くん」、2位が「RAYの駒落ちdeGO」だった。

・11月22日

11月9日から22日まで、一番閲覧数が多かったのは11月12日で、1,763PV。
11月9日から22日まで、一番訪問者数が多かったのは11月13日で、477IP。

検索キーワード・上位20件
1.「室谷由紀」11PV
2.「大沢一公」8PV
3.「室谷由紀 ブログ」5PV
4.「室谷由紀 結婚」4PV
5.「鈴木環那 ブログ」3PV
6.「将棋文化検定」3PV
7.「一公の将棋雑記」3PV
8.「白門棋道会」2PV
9.「船戸陽子」2PV
10.「女流棋士 室谷由紀」2PV
11.「女流棋士 ポスター」2PV
12.「近代将棋」2PV
13.「吉野海岸 おじさん」2PV
14.「一公 将棋」2PV
15.「ウルトラマンメビウス このみ」2PV
16.「矢内理絵子」1PV
17.「福崎文吾」1PV
18.「鳩間 犬」1PV
19.「日本将棋連盟個人会員」1PV
20.「日レス杯 女流」1PV
※上位10件までで、4件に室谷女流初段ネタが入っている。
15位の「ウルトラマンメビウス このみ」は、2010年3月15日に「藤田麻衣子女流1級は、「ウルトラマンメビウス」のアマガイ・コノミ隊員に似ている」とエントリしたが、これがヒットしたのだろう。

ページごとの閲覧数・上位20件
1.トップページ(298PV)
2.「三十六たび大野教室に行く(中編)」2012-11-22(151PV)
3.「三十六たび大野教室に行く(前編)」2012-11-21(40PV)
4.「「アクセス解析」を見る」2012-11-20(19PV)
5.「室谷由紀女流初段は、タレントの後藤理沙、女優の鷲尾いさ子、グラビアアイドルの杉本有美に似ている」2012-01-03(16PV)
6.「17日の朝に見た夢」2012-11-19(16PV)
7.「上田初美女王は、AKB48の高橋みなみに似ている」2012-11-16(13PV)
8.「サヨナラ、ワインサロン(後編)・お幸せに…」2011-09-15(8PV)
9.「10月26日のジョナ研(後編)・久しぶりの実戦」2012-11-04(8PV)
10.「第6回女流最強戦、全勝敗予想」2012-11-18(8PV)
11.「サヨナラ、ワインサロン(中編)・最後の対局」2011-09-14(8PV)
12.「宮古島・吉野海岸の謎のおじさん」2012-08-15(8PV)
13.「矢内理絵子女流四段、倉敷藤花戦、挑戦権獲得!!」2012-10-02(7PV)
14.「ニッポン放送「~AGES~・中倉宏美編」を聴く」2012-11-17(7PV)
15.「パーフェクト室谷由紀女流初段は、女優の成海璃子にも似ている」2012-03-06(7PV)
16.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第8手)・中井広恵女流六段の逆襲」2012-11-14(7PV)
17.「私が選ぶ「1dayトーナメント」名局ベスト3」2012-10-06(7PV)
18.「第5回 信濃わらび山荘将棋合宿(第7手)・中井広恵女流六段とペアを組む」2012-11-13(7PV)
19.「きょう29日は、山口恵梨子女流初段×室谷由紀女流初段戦!!」2012-05-29(7PV)
20.「サヨナラ、ワインサロン(前編)・好きだった」2011-09-13(7PV)
※1日違うと閲覧ページも変わる。前日と合わせて2日連続で上位20件に入ったのは、19件中10件だった。

閲覧元URLは、1位が「将棋アンテナ 棒銀くん・一般ブログ」で14PV、2位以下が1~2PVでダンゴ状態だった。

「アクセス解析」の体験キャンペーンは25日で終了する。これを継続するには登録が必要で、月500円かかるらしい。しかし500円はけっこうな額である。アクセス解析にはそのほかにも特典はあるが、やはり継続はしないと思う。
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三十六たび大野教室に行く(後編)

2012-11-23 01:18:11 | 大野教室
(再掲)
先手・青年:1七歩、1九香、2一竜、3二馬、3六歩、4六歩、5六歩、5七銀、5八金、6七歩、6八金、7六歩、8七歩、8八玉、8九桂、9六歩、9九香 持駒:桂3
後手・一公:1一香、1三歩、3四歩、4四飛、5五歩、6一金、6三金、6四歩、7二銀、7四歩、8二玉、8四歩、9一香、9四歩 持駒:角、銀2、歩3
(▲2一飛成まで)

ここで私は△6五銀と打ったが、敗着。以下の攻めをしっかり余され、無念の投了となった。
局後は大野八一雄七段と植山悦行七段が加わっての、豪華な感想戦となった。おふたりの解説によると、△6五銀では△5六歩と取りこむところだったという。以下▲5六同銀△4六飛▲4七金△同飛成▲同銀△5九銀▲6九金△6八銀打で、後手有望。
私は▲4七金まで読み、これ以上攻める手はなしと見て予定を変更したのだが、飛車を切る手があった。指摘されてみれば振り飛車らしい手で、中倉彰子女流初段だったら、よろこんで切るところだ。
実際は▲4七金で▲4七銀と引く手もありまだむずかしいが、とにもかくにも△5六歩の一手だった。
大野七段には改めて、▲4五歩以降の折衝をレクチャーいただいた。大野七段はアマチュア(生徒)への指導に熱心で、その教えは大いに参考になった。もう、これを拝聴するだけで、指導料のモトが取れた感じだ。
きょうの将棋はここまで。4局指して1勝3敗はまずまずである。
夕方からFuj氏が顔を見せた。きょうは休日出勤で、教室への参加は叶わなかったが、食事会だけでも参加して、欲求不満を解消しようということだろう。
Fuj氏、今月の11日に行われたK区将棋大会の名人クラスに参加し、決勝で箱根名人経験者を破って優勝したという。Fuj氏は大野教室の勝ち頭で、いつかどでかいことをやるのではと期待していたが、早くもそれが現実のものになった。Fuj氏、これで思い残すことなく、家庭教師に専念できるだろう。
食事会参加は6人。大野七段、植山七段、W氏、Fuj氏、Minamiちゃん、私。外はまだ雨である。きょうはちょっと遠出して、クルマで10分ほど走ったところにある、ファミリーレストラン「けん」に行く。ここは食べ放題メニューが看板で、みんなは何度か来たことがあるらしいが、私は初めてだった。ではここで、席の配置を記しておこう。

   W 大野
植山      Minami 壁
   一公 Fuj
    壁

店内はサラダバーが充実しており、カレーも常備されていた。私たちは食べ放題メニューを頼んだが、食べ放題となると、みんな意地汚くなる。大野七段は冷静だったが、ほかの面々は、何度もおかわりを繰り返した。私などは、これ以上太るとジーパンが履けなくなる緊急事態なのだが、ダイエットは明日からということで、やっぱり食い気に走ってしまった。結局、意志が弱いのだ。もう、人間をやめるしかない。
Fuj氏によると、第26期竜王ランキング戦の組み合わせが発表されたという。大野七段は武者野勝巳七段×滝誠一郎七段の勝者と。植山七段は小林宏七段と対戦する。書きにくいが、植山七段はフリークラス10年目で、今期が現役最終年度となっている。
「やっぱり竜王戦が指し納めになるんですかねえ」
食後に一服して、植山七段がつぶやいた。私は曖昧に頷くしかない。
ふつうに考えれば、竜王戦6組の昇級者決定戦が、植山七段現役最後の一局となる。そこでFuj氏の提案がある。植山七段の昇級者決定戦対局時、ジョナ研有志が、千駄ヶ谷駅前に集合するのだ。植山七段がその日の対局に勝てば、合流して祝勝会。武運つたなく敗れれば、現役引退慰労会を徹夜で行うのだ。
もちろん、私たちが何度も千駄ヶ谷に足を運び、植山七段が5組昇級を決めてくれれば、これに勝るよろこびはない。そんな奇跡が起きれば、素敵なことだと思う。
きょうは早めに散会。午後10時40分ごろ店を出ると、雨はやんでいた。
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三十六たび大野教室に行く(中編)

2012-11-22 00:35:32 | 大野教室
(再掲)
上手・大野八一雄七段(角落ち):1一香、1三歩、2一桂、2三歩、2四馬、2八飛、3二玉、3六歩、4四金、4五歩、7四歩、8一飛、9一香、9四歩 持駒:桂、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2六銀、2九桂、3四歩、4八歩、5六銀、5七銀、6五歩、6六銀、6八玉、7六歩、7七金、8六歩、9六歩、9九香 持駒:金2、桂、歩4

以下の指し手。
▲――(投了) まで、大野七段の勝ち。

△4六角成▲5七銀打△2八飛▲4八歩△2四馬までの局面。▲4八歩は△同飛成に▲5八金とはじき、どちらかの大駒を取るつもりだった。ところが大野七段は冷静に△2四馬と引き揚げる。これでクサッタ。
ここで私は▲3九金△2六飛成▲1六金△2七竜▲2八歩の竜捕獲を考えたが、△2七竜のところで△3五竜と引かれていけない。次に銀を助ける▲2五金を考えたが、△同馬▲同金△同飛成の二枚換えは、上手の駒得が大きく下手敗勢。
どうにも手がなくなって、ここで私は投了した。ところが大野七段は「エッ?」と驚く。「大沢さんが優勢でしょ」。
何!?
「そうですか!? でも▲2五金△同馬▲同銀△同飛成で下手ダメじゃないですか」
「そこで▲5五銀左」
「あっ!? そうですか!?」
「△同金▲同銀は次に▲5四角の王手飛車を狙って下手十分。△4三金打は▲4四銀△同金▲5五金△4三銀▲4四金△同銀▲5四角で下手勝ち」
「ああー。そうでしたか。▲5五銀左がまったく見えませんでした。あっでも▲2五金に△5一馬と引かれると…」
「それはですね」大野七段がもったいつけて言う。「いい手があるんですよ」
そして大野七段は▲3九金と打った。
「あっ!!」
私は叫んだ。△2七飛成▲2八歩で竜が死んでいる!
「これで竜を殺すために、▲2五金を打つ必要があるのです」
うあーっ、そうか…。植山悦行七段のときは敗勢なのに投了せず、本局は下手が十分なのに、投了してしまった。何をやってるんだ…。
悔しいというか、呆れるしかないが、いくら優勢の局面でも、決め手が見つけらなければ、その局面は下手が悪い、ということではないだろうか。私は負けるべくして、負けたのだ。
3局目は、新人のKubo氏と。町道場で四段で指しているというから、強敵だ。振り駒でKubo氏の先手。横歩取り▲3四飛に、私は角を換えて△2八歩~△4五角。
これにKubo氏が▲8七歩△7六飛▲7七歩とエラく低姿勢で来たので、意表を衝かれた。ここで△7四飛▲同飛△同歩はおもしろくないと見て、私は別の手を探す。
熟慮後、私は△2九歩成と踏み込む。しかし▲7六歩△3九と▲同金の結果は、早くも後手が指し切り模様になった。ここは私に錯覚があり、持ち駒に香も加わると思っていた。
ところがこの将棋、中盤でKubo氏に一失があり、私の逆転勝ち。局後は大野七段に入っていただき、濃密な感想戦となった。
それによると、やはり私の△2九歩成が暴発だったらしい。ここは△7四飛▲同飛△同歩が正着で、後手でかしてないようでも、先手に▲8七歩を打たせているのが大きいという。この後は△7四歩~△7三桂とし、一局の将棋ではあるが後手に不満なし、との結論だった。横歩取り△4五角は定跡が整備されているが、定跡外の手を指されると、正しい応手がむずかしい。定跡に頼らず、自分の頭で考える。△4五角戦法は、それを再認識させてくれる。
ところでKubo氏は、実戦では早指しだったが、感想戦は熱心だった。ありがとうございました、と私が切り上げたのに、Kubo氏が「ここでこう指すべきでした…」と駒を動かすので、私も腰を下ろして付き合う。実戦より感想戦のほうが長かった。ここまでの感想戦好きは、駒込のU氏といい勝負であろう。
Kubo氏は家庭の事情で、連日の参加は厳しいらしいが、教室のレギュラーになる資質は十分あると見た。きょうはもうひとり新人が参加していたが、彼もまた然りである。大野教室の前途は明るい。
次は青年氏と(名前失念)。確か私の後手だったと思う。私は四間飛車を採る。少し経ってから角道を止め、青年氏は▲4五歩の早仕掛け。昭和の香りのする戦形となった。
青年氏▲2四歩。ここで鈴木大介八段推奨の△2四同角も考えたが、それだと彼は、郷田流の▲9五歩で来るだろう。それはイヤだと△2四歩と取った。
以下▲4四歩△同銀▲4五歩△同銀▲同桂△8八角成▲同玉△4五飛▲2三角△4四飛▲3二角成…と進む。
先手の8八玉型、▲2三角~▲3二角成の動きが変調なので振り飛車も指せると思ったが、それはそれでむずかしい形勢だった。
以下虚実の応酬を経て、下の局面。

先手・青年:1七歩、1九香、2一竜、3二馬、3六歩、4六歩、5六歩、5七銀、5八金、6七歩、6八金、7六歩、8七歩、8八玉、8九桂、9六歩、9九香 持駒:桂3
後手・一公:1一香、1三歩、3四歩、4四飛、5五歩、6一金、6三金、6四歩、7二銀、7四歩、8二玉、8四歩、9一香、9四歩 持駒:角、銀2、歩3
(▲2一飛成まで)
(つづく)
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三十六たび大野教室に行く(前編)

2012-11-21 00:06:00 | 大野教室
17日(土)「将棋の日」は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。空はあいにくのドシャ降りだったが、これぞ将棋日和といえる。
午後1時38分、教室に入る。すでに何人かが、講師の大野八一雄七段に教わっていた。見慣れない客もいる。教室の発展のために、新参者の存在は貴重である。
大野七段にお目にかかるのは先日の将棋合宿以来で、今回はその御礼の意味もあった。
奥の部屋では植山悦行七段が二面指しを行っていた。植山七段はきのう16日(金)から、蕨駅前にある「くるる」という施設で、将棋教室を始めた。奥さまである中井広恵女流六段のツイッターによると子供教室とのことだったが、大人の受講も歓迎らしい。
次回は30日(金)。金曜日は「アイアンシェフ」があるから私の受講は厳しいが、ほかのジョナ研メンバーが足を運ぶであろう。
きょうは植山七段から教えていただく。平手で指したがる植山七段を説得して、角を落としていただいた。
対局開始。序盤の△6四歩に私が受けなかったら、植山七段はすかさず△6五歩。私は植山・大野両七段にだいぶ角落ちで教わっているが、上手は△6五歩の位を大きいと見ているようだ。これは企業秘密だから上手も本音は言わないだろうが、この見たては当たっていると思う。少なくとも下手は、矢倉に組みにくい。
私は居角のまま駒組みを続けるが、どうも具合が悪い。しかしそれなりに指し手を進め、まずまずの分かれになった。
上手の玉は3二。私は角を9七に覗き、△4二金と△5三銀に狙いを付ける。飛車は5八に回っているから、4筋と5筋に総攻撃をかければ下手に分がある。
その前に私は▲2二歩。△同玉と取らせることで△4二金を浮かせる意だったが、△同玉と取られてみると、1歩を渡して早逃げをさせた形になってしまった。
あちらでHon氏の声がするが、来たらしい。寸暇を割いての来席は、将棋ファンの鑑といえる。
△8五歩の角取りに、私はあくまでも敵陣を睨んで▲9七角。しかしここは▲7七角と、こちら側に引くのだった。
私は角を切って▲6三銀の割り打ち。上手は△5七歩~△5五歩で飛車道を塞ぎ、△6四飛▲5四銀成△同飛となったが、この結果は下手がパッとしなかった。
上手は△5六銀とかぶせてくる。▲4七金取りだから、私は▲5六同金。これに△4七角の王手金取りがあるかと思いきや(私の玉は6九にいる)、植山七段は黙って△同歩。ここで3時休みになった。植山七段は「休むんですか?」とつぶやく。上手の分が悪いので、早く斬ってくれ、と下手に催促しているのかと思った。しかしそれにしては、上手玉の寄りがまったく見えない。
そのうち、「じゃあ休みますか」と植山七段が席を立った。
きょうの「大野八一雄ブログ」は、先日の合宿の模様をアップするので、スタッフのW氏は大忙しだ。将棋を指さない将棋ファンW氏、お疲れさまである。
部屋の隅に、LPSA・2013年詰め将棋カレンダーが数冊積んであった。大野七段に購入を勧められたので、素直に購入する。最近はLPSA芝浦サロンにすっかりご無沙汰しているので、ちょうどいい機会だった。
いただいた詰将棋は解く気が起きず、早々に盤の前に座る。やがて植山七段も戻ってきた。この局面、下手がまだまだだと思ったが、考えれば考えるほど下手の指す手がない。
私は泣きの涙で▲4八金。△2八角▲4七銀に、△3六金を打たれたところで、私は投了した。
感想戦。中盤は下手が指し易いと思ったのだが、植山七段の感想を聞いていると、上手が十分、の見解だったのが意外だった。
さらに3時休憩のつぶやきも、下手が敗勢なので、早投げの私に投了を促したものだと分かった。
「▲4八金なんて受けるから、きょうの大沢さんはどうしたのかと思いましたよ」
ウッ…。そうだったのか。敗勢なのに優勢と誤認するとは…。どうも本局の私は、大局観が悪かったようだ。
続いて大野七段に、角落ちで教えていただく。私の居飛車明示に大野七段は飛車を6筋に回り、1歩交換して△6一飛と引く。私は△8四歩を狙って▲6六角と出たが、大野七段に構わず△6四銀と出られて困ってしまった。
予定の▲8四角は△6五銀で、次の△6六歩が厳しい。私は▲5七銀と自重するが、これでは作戦失敗で、以下、大作戦負けに陥った。
その後私は辛抱を重ね、金桂交換の駒得を果たし、妙に指し易い形勢になる。しかしその後、王手飛車の筋を見落として、自分に嫌気が指していた。
では最終盤のハイライトを記す。

上手・大野七段(角落ち):1一香、1三歩、2一桂、2三歩、2四馬、2八飛、3二玉、3六歩、4四金、4五歩、7四歩、8一飛、9一香、9四歩 持駒:桂、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2六銀、2九桂、3四歩、4八歩、5六銀、5七銀、6五歩、6六銀、6八玉、7六歩、7七金、8六歩、9六歩、9九香 持駒:金2、桂、歩4
(△2四馬まで)

さて、ここで私の指した手は?
(つづく)
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