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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

【レーティッシュ鉄道】フラットカーの製作(2)

2021-09-05 01:35:48 | 海外
丸太運搬用フラットカー“Sp-w”の製作を続けます。台枠が出来たので次は必須アイテムのステーク。

加工しやすいヒノキ材でいくか、プラで統一するか迷いましたが、手で触れたり脱線したりした時のことを考えプラ材を使うことにしました。寸法は目測で2.5mm角ぐらいと想定しプラストラクトの角棒を購入。せいぜい1~2本しか使わないのに10本入り¥748はきっついわ~泪



立ち上がり21mm+ポケット5mm=合計26mmに切り揃えます。必要数は12本。アングルとかチャンネルは何となくふにゃふにゃな印象のプラストラクトですが角棒はさすがに硬いっすね。。(プチ後悔)



実物の形状は四角錐なので、まず車幅方向に傾斜をつけるべくカッターで切り込みを入れます。モーターツールでガーっと削るようなウデもないので地道に両側から何回も刃を入れて切っていきます(本格的に後悔)。台枠の幅を水増ししたぶんを差し引いたので、結果的に根元の断面は長方形になりました(たぶん実車は正方形)。



耐水ペーパーであらあら表面を仕上げたあと山型になるように左右をカット。



こんな感じのものが出来上がります。硬さに負けて今日の出来高は3本!ハハ・・・



明日もがんばります。

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【レーティッシュ鉄道】フラットカーの製作(1)

2021-09-03 19:14:01 | 海外
レーティッシュ鉄道(RhB)の話を続けます。
客車に先行して、一緒につなげる丸太運搬用のフラットカーを作ってみたいと思います。

RhBのサイトで形式図が手に入った「Sp-w」というタイプにします。8271~8300番がこのタイプのようです。
和風にいうとチキ8200形でしょうか。



マニア向けではなく荷主が貨車を指定するための参考資料らしいのですが、基本的なスペックが詳しく載っています。車長15.5m、荷台幅2.31mです。



フラットカーなので素組みでもある程度の強度が出るようプラ板を使います。床板と側フレームがt1.0mm、端梁とフランジがt0.5mmです。



側フレームにフランジを接着します。下にアルミホイルを敷き、タミヤセメントを流し込んだあとペリペリと剥がします。



適当な台車を置いて首振りをチェック。ここでいきなり16番の壁を突き付けられました。床板の幅をスケールどおり29mmとしたのですが、このままでは側フレーム(フランジ幅1.5mm)が入りません。。



やっぱ「適当な台車」じゃダメだなぁ・・・ということで、WB=17.5mm、φ8.5mm車輪の「つくりは適当だがスケールどおり」の紙台車を置いてみるも期待したほどの改善効果はナシ。



仕方ないので幅を一気に+1.5mmの31.530.5mmとして組み立てを続行しました。これより新しいタイプの車両では床の幅が2.4mや2.6mのもあるので許してちょっ、て感じです。側フレームの位置合わせと補強のためプラストラクトの3mmアングルを先行して貼ってあります。



なお、側フレームの台車の当たりそうな部分はリューターを使って気休め程度に削り込んであります。



すべてのパーツを貼り合わせたところ。真鍮アングルないし真鍮板での補強も考えましたが、これだけでもそこそこ強度が出ているようです。さすが魚腹フレーム。



台車のクリアランスはどうでしょうか。なんとかいけそうですが、まあ実際に台車を作ってみないと分かりませんね。



サイドから見てみます。ボルスターを作っていないため床の裏に板を敷いてだいたいの高さに合わせています。こうしてみると軸箱は完全にフレームの下に位置する感じです。かっこ悪いけど軸箱の先端がある程度出っ張るのは容認しますか。。



ただ、このマスターピース謹製φ8.5mm車輪、たいへんよく出来てるんですがなーんか長軸ぎみなんですね。削って短軸化するという案もありますが、プライスを見ちゃうと手が固まります。笑




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“アルプスの赤い客車”は意外と手ごわかった

2021-09-01 12:30:22 | 海外
9月に入りました。昨日までの蒸し暑さもどこへやら、今日は朝からどんよりとした空が広がっています。

そろそろ仕事の繁忙期に入りつつあるので、作りたいモノをとりあえず着工wしておくことにします。
時間が無くなってから悶々とするより、仕掛り品の山に囲まれている方が心の治安が保てる人なのです。アハ...

先月KATOからNゲージのレーティッシュ鉄道(RhB;スイス)の客車が発売されて“かいわい”が賑わっているようです。
SNSなどの盛り上がりを見ていると国内のRhBファン層の厚さを感じます。
3D成形なんかで未発売の車両をバンバン作ってるのを見ると本当に羨ましいナ~と感じます。
この↓パンタ付き電源荷物車なんてレアではないにせよめちゃめちゃマニアックですよ。よく出すなぁ。。

KATO HPトップ画面より)


自分もアッペンツェル鉄道(AB)の低床電車を作ってるうちにRhBにも興味が湧いてきて、いつかは作りたいと思いながらラインナップを熟成していたのでこのタイミングに便乗してしまおうかと。。

構想ではRhBの中でも屈指の山岳路線といわれるベルニナ線((伊)トリノ~サンモリッツ)の列車で、電車が客車と貨車を牽引する6~7両編成の混合列車をイメージしていますが、とりあえず客車を作って手ごたえを確かめたいと思います。
規格は今回も1/80・16.5mmすなわち16番でいきます。


どんな客車かは次のWikiの写真をご覧ください。これは「本線用」と呼ばれるもので車長が18.5mありますが、今回作ろうとしているのはカーブのきついベルニナ線用の車長16.5m未満のものです。窓2個分以上短い感じですがデザインはほぼ同じです。EW I、EW II・・・などの規格があります。ドイツ語で標準型客車を意味するEinheitswagenから来ているのだと思います。

(GoodRJ 氏撮影, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4547685による)


側面はシンプルなのですがデッキまわりがちと複雑です。日本のオハ35系のように絞りがありますが折れ妻ではありません。その代わりに複雑な凹凸があります。正式な図面がないので、これより少し古い同系客車のPDF図面と写真を参考に寸法を決めていきます。



断面ゲージを作成します。見た目より意外と屋根が深い印象。合ってんのか??w



窓寸法やシートピッチはWikiに書かれているので、それをもとに車体の型紙を作成。下の3枚が客車で、左から1・2等合造車、2等車、2等・荷物合造車です。荷物といっても実質はサイクリストの自転車を載せるためのもので、普通列車では1編成に必ず1両連結されています。ちなみに上の2両分は牽引用の電車で、こちらは諸々あって木製屋根仕様となっています。紙はすべてスノーマットの#300を使用。



手始めに妻板を1枚組み立てて手ごたえを確かめましょう。妻板と客室仕切板を作図し出力。断面を決め剛性を持たせるためこちらは厚手のスノーマット#400です。



凹凸の多い妻板は結局4枚構成になりました。これがタイトルの「手ごわかった」の正体です。



仮組み段階で3枚目パーツの寸法取りのミスが発覚したので両側を0.5mmずつカットしたら下端がこんなことになりました。細っ!



1~3枚目を貼り合わせます。両サイドのノリシロがそれぞれ0.5mmしかないので、上部を木工ボンドで貼り合わせて位置調整をしたあとは、瞬着を流し込んで両サイドを接着しました。下端の極細部分もなんとか破綻なく収まりましたが、これをあと5枚も作るのかと思うと気が重いですなぁ。。



4枚目は両サイドに折り目をつけてから貼り合わせます。これは裏側というかデッキの内側になります。オハ35と違いドアに向かって両側がテーパー状になっているのです。



出来ました~!しんどかったけど割とイイ線いってません?ちなみに両サイドの下の方にある四角い穴は足掛け、上に2つある穴はジャンパ栓(こんなところにもある!)の穴です。



エンドウの新型客車用幌をつけて実車と比べてみます。うーん幌の背丈が足りないのか貫通ドアが高すぎたのか・・・上部が実車より寸詰まりに見えますが雰囲気は出たのでオッケーとしましょう。ていうか、おびただしい数のジャンパホース・ケーブルがうじゃうじゃついていて、こっちの方が苦労しそうです。ま、目立つものだけ2~3本でお茶を濁す気まんまんですけど♪



ということで、見た目以上にデッキ部分だけでかなり手ごわい車両だということが分かったわけですが、全長20センチにも満たないかわいい客車なので、暇を見つけてぼちぼち作っていければなと思います。

参考までに日本流のコホナオスマカで表すと「コロハ」「コハ」「コハニ」であることが分かりました。自重はわずか13~15トンです。
ナハ10が20m級で23トン。これを15m級に換算しても17トンぐらいなのでさらに軽いです。なぜならアルミ車体だから。
その割には車体のダメージはほとんどみられず、リニューアル工事を施してまだまだ1960~70年代製の車両が現役で活躍しているのだからすごいですね。


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川へ沈み込むレールの謎

2021-08-15 16:49:46 | 海外
コロナ禍でなかなか外出できないなか、Googleストリートビューを使ったお手軽海外旅行にハマっています。

元はといえば、かつて仕事やプライベートで訪れたことがある街角が今どうなっているのか興味があって、ブラついてみたのが始まりですが、さすがに20~30年前とはだいぶ趣が違っていて、リモートツアーであってもなかなか楽しめます。

そんななか、1991年に仕事の視察で訪れたフランス・リヨンの街並みを徘徊している時、極めて神秘的なモノを発見しました。
いや、神秘的というほど高尚なものではなく、いわゆる「廃なもの」であります。

リヨンはフランスの中南部にあって、首都パリから500キロ弱に位置しています。
“美食の街”として知られ、確かに、ワインと共においしい食事をいただいたことは強く覚えています。
ローヌ、ソーヌ2つの川が合流する交通の要衝でもあります。

その2つの川が合流する三角州のエリア・・・コンフリュアンス地区は、今でこそ再開発で洗練されたデザインのショッピングセンターや前衛的な集合住宅、そして遊歩道などが整備されていますが、私が訪れた頃は刑務所、場、ガス製造工場などが立ち並ぶ殺伐としたエリアだったようです。そのためローヌ川とソーヌ川の合流点そのものを近くで観た記憶はなく、どこか近くの高台から眺めたようなうっすらとした記憶がある程度です。

そして、今回のリモート旅で見つけたその「廃なもの」は、この合流点の先端部、下の地図の赤丸を付けた場所にありました。



ご覧のように崩れかけた石畳の中に埋まった線路が、緩やかな傾斜で川の中に吸い込まれていっているじゃありませんか!
ちなみに左がローヌ川、右がソーヌ川で、先端に見えるのは衝突防止用のサインと思われます。

(Google ストリートビューより)


振り返ると再開発地区に出来た「合流博物館」が見え、線路はそこへ向かって一直線に伸び、途中から地面の中に消えています。

(Google ストリートビューより)


上空から見ても水中にしっかりとレールらしきものが沈んでいるのが見て取れます。

(Google ストリートビューより)


この廃なもの、実は去年のうちに見つけていたのですが、「リヨン」「合流」「レール」など(日・仏)で検索してもヒットせず悶々としていたものです。

ところが今朝、ふと思い出して再び検索していくうちに、「ダム」というキーワードが出てきました。
こんなに急流でもない広く穏やかな川面なのにダムがあった?

結論から言うとありました。
かつてソーヌ川には1882に竣工し1966年まで稼働したダム(堰堤)とロックゲート(閘門)があって、くだんの線路は、そのメンテナンス用の資器材を運ぶためのワゴン(トロッコのようなものか?)を走らせるために使われていたそうです。

Twitterでとても鮮明なカラー写真を発見しました。絵葉書のようです。写真の一番下にダムと閘門が見えます。コンフリュアンス地区には港があって舟運も盛んでしたが、ソーヌ川はローヌ川より1メートルほど低かったことから、水深を稼いで大量の船舶を安全に航行させるためにダムとロックゲートが造られたということです。

(Mémento Lyon ;https://twitter.com/lyonmemento/status/1280426776720785408 より)


上の写真ではローヌ川の方へも水が落ちている様子がうかがえるので、現在の航空写真に重ねてみるとだいたいこんな感じでL字型のダムが建設されていたのではないかと推定されます。1966年に下流に別のダムができたためダム本体はすべて撤去されたとのことですが、ロックゲートの擁壁は残されたとのことで、写真でもその様子がはっきりとうかがえます。

(Google ストリートビューより)


ダムの建設の経緯や様子などは下のサイトで知ることができますので、興味のある方はご参照ください。
ただし、建設に使用されたトロッコの写真はあっても、実際にあのレールの上を走ったであろうメンテ用のトロッコの写真はありませんでした。残念!

The mysterious rail tracks in Confluence
 https://www.comhic.com/en/the-mysterious-rail-tracks-in-confluence/

◆Narrowboat Dream On : Barrage et écluse de la Mulatière, près de Lyon (1876-1882)


ということで、キニ15の仕上げを予定していた1日がズルズルと終わってしまいそうですが、長らくもやもやしていた疑問が解明されてすっきりしました。
まあこの先コロナが落ち着いたとしても実際にリヨンを訪れることはないと思いますが、万一その機会があれば、この目で実際に水中に沈み込んでいく線路を心ゆくまで堪能したいと思います。


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スイスの低床電車を作る(24)

2021-04-05 04:14:58 | 海外
前回の投稿でこの電車のことを「TANGO」と書いてしまいましたが、「WALZER」の間違いでした。タンゴではなくワルツです。いずれもメーカーのシリーズ名で、TANGOはトラム規格の車両です。この車両を作るに当たって一番初めに参照したPDFが、ほぼ同時期に入った両者を紹介するプレゼン資料だったのでいまだに混同します。

しかし今のところ指摘やクレームは来ていないのでしめしめです。こんな間違い誰も気づきますまい。。

なーんて思っていたら、最近とあることが分かってきました。日本国内における「スイスの鉄道オタク」さんは、意外と多くいらっしゃるようなのです。
少し前ですがTOMIXはNゲージと16番で箱根登山鉄道の3000形「アレグラ号」を製品化していますし、最近はKATOが「アルプスの○○」シリーズなどでレーティッシュ鉄道(RhB)の車両を次々とNで模型化しています。どうも怪しいと思ったよ。。

KATO曰く、「欧州で需要が高い」ということですが、明らかに国内市場も横睨みで展開しているとしか思えません。SNSなどを見ていても「次は○○を製品化希望」といったコメントが散見されます。

そしてついに、「レーティッシュ鉄道の世界」と銘打ったこんな特設サイトが開設されていました。
Twitterで誰かかが呟いたので知ったもので、公式HPに目に見える固定リンクがなくナゾでしたが、なんとスクロールバナーで7、8回に1回表示されていました。KATO営業部のTwitterも3月30日に1回告知しただけで固定ツイがあるわけでもなく、なんだか「同好の士だけに知らせたい」みたいな妖しい雰囲気が感じ取れます。(考えすぎw)

(kato-rhb.com より)

で、これも最近分かってきたことなのですが、スイスの鉄道やばいです。特にレーティッシュ鉄道( Rhätische Bahn : RhB)は。。
えー鉄道模型には3つの沼がありまして(祝辞ですかw)、1つめが旧国、2つめがコキ、そして3つめがスイス・・・とりわけRhB

ふつうはみんなRhBに最初にハマるらしいです。路線域が広くて車種も豊富。一部の路線は鉄道を含めた沿線一帯が世界遺産に登録されているというキャッチも効いています。だからアッペンツェル鉄道(AB)あたりから入門してくるなんて人は珍しいでしょう。日本の鉄道事情を知らない海外のファンがJRや近鉄より先に富山地鉄を好きになっちゃうようなもんですから。

で、何が言いたいかというと、管理人も無事、RhBのトリコになりましたよ、と。(笑)
以前、今の電車が完成したらABの2本目を作るなんて書きましたが、97%の確率でそれはRhBの車両になる見込みとなりました。
なんてこった・・・


ということで長い前振りは置いといて本題に。
「GFカプラー」を作りました。厳密には「GFMカプラー」。
M=モドキです。


現物はこちら。ピン・リンク式の密着連結器らしいです。一応、突き当てると自動でピンが降りて連結するらしいので、かたちの違う密自連ということでしょうか。ピアス穴の開いた舌がぺろっと出ています。

Picture from Gossau 4.7.2019 by Ilkka Siissalo.


完全スクラッチはやめて市販品の改造でいきます。ベースはKATOの連結できる密連。クモハ40が発売された初期の頃のAssyです。懐かしい~



四角錐の部分を削って「舌」を作ります。周囲のディティールも軽く削ってスリムに。下側に連結の要となるスナップ機構がありますが、これを削るとガバッと穴が開いてしまうので表面を削るだけにします。



ペロ舌はこの角度が分かりやすいでしょうか。本当はピアス穴を開けたいところですが、ウチにあるドリル刃(とウデ)では対応できないので諦めました。



位置合わせのガイドと思われるフード状のものをプラ板で作って接着。



黒を吹いて完成!




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