80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

中央西線825列車を(仮に)仕立ててみた

2024-01-22 13:22:17 | 中央西線方面
「荷物列車に申し訳程度の客車をつないだ列車が中央西線にあった」という話は何かの本かサイトで見た記憶があったのですが、あまり深追いはしていませんでした。前回記事で同列車についてコメントが寄せられましたので調べてみたところ、仕掛り放置品や編成見直しで余剰になった車両などを集めるとそれらしい編成が組めることが分かったので「仮仕立て」という形で遊んでみました。

その列車は中津川から篠ノ井線経由で長野まで5両の郵便・荷物車に3両の客車をつないで運行された825レ(松本→長野間2825レ)で、対になる上りには836レがあったようです。郵便車と荷物車の運行区間はさらに広く、郵便車は名古屋→北長野、荷物車は熱田→北長野のほか、さらに遠くまで継走されるものもあったとか。

晩年の時刻は熱田発が5:16、北長野着が15:30とされているので、荷物の積み下ろし主体のまさに鈍行列車です。825レ/2825レだけ取っても中津川発7:39→ 松本着11:16/松本発12:39→長野着15:05と“鉄旅”仕様ですね。ちなみにさらに前の蒸機の時代は名古屋から客車をつないでいたようで5:20発となっています。

前置きはこのぐらいにしてターゲットの編成(1980年代初頭)を押さえておきましょう。車種は後述の出典1)によっています。塩尻駅が移転前なので塩尻→長野間は方向が変わります。
↑塩尻方
オユ10(長ナノ)<長郵20>
マニ36(長ナノ)<長荷21>
ワキ8000(名ナコ)<名荷251> ※1
マニ36(名ナコ)<名荷24>
マニ60(名ナコ)<名荷23>
オハフ33(長ナノ)<長21>
オハ47(長ナノ)<長21>
オハフ33(長ナノ)<長21> ※2
↓中津川/長野


※1のワキ8000は「荷物車主体の頭でっかちな列車」というインパクトをさらに高めているような気がします。
※2のオハフ33は、出典2)によれば「老朽化によりスロフ62が普通車代用でつながっていた」とされ、しっかり写真もあるので、編成のアクセントどころではない「圧」を感じます。笑

なお、マニ36はマニ60のことがあり、名ナコはさらにマニ50が入っていたこともあるようです。


これを参考にして当鉄道の客貨車群に召集をかけました。



オユ10はTOMIX完成品の1005番が「ながさき」用にあります。この時代の長ナノには他形式の配置は無かったようなのでこれを2550番台として転用し、「ながさき」には別のクルマを充当することでマルく収まりそうです。



これがその代車。友人の依頼で製作したものが里帰りしてきた中の1両で、オユ14 3となっていますが蓄電池箱が2個あるなど不自然で、むしろオユ11をプロトタイプとしているように見えます。門モシにはオユ11の配置もあったのでこれでヨシ。発電セットが逆向きなので直さないと・・・。ちなみに素材はロコモデルのペーパーキットのようです。



2両目、長野のマニは、手持ちでいくと東線の423レと共用できそうなマニ60があるので当面はこれでいけそう。実は、前回「いじらないことにした」マニ36 2057(秋アキ)と窓割がほぼ同じ2021番というクルマも居たようなのですが、これがなんと長柱構造すなわち張上げ屋根なんですねぇ。。ワキにスロフに張上げ屋根・・・。クセが強すぎて運転する手も震えますが、ゆくゆくはその方向もアリなのかなと。



そしてワキ8000です。どうやらワキ10000から改造された8950番台が充当されていたようで、これはなんとそのものズバリの車両が仕掛り品コーナーにありました。板谷峠を超えた旧客編成に入れようとしていたのですが、今やそちらの方面も「選択と集中」で撤収方向ですので利害が一致しました。もっともホビーモデルのワキ5000を改造した「なんちゃってワキ8000」なものですから、そのものズバリと言うのもいささかはばかられますが。。



お次は・・・おーっと青マニ36登場か!?となりますがこれは「マニ37」です。これも里帰り車両のうちの1両で2010番を付けていますが、どうも窓割のバランスがおかしいと思って優良図書wを子細に調べたところ、スロネ30から改造されたマニ36(332以降)の図面を見て作ってしまったらしい、ということが分かってきました。



ここの部分が異常に長く、デッキドアから荷物ドアまで64mmもあります。実物換算5,100mmで「スロネ30改」の図面に一致します。そして名ナコにはマニ36 334という個体が!電暖非装備なので幹線ニモレ主体に使われていた可能性が高いですが、気候の良いグリーンシーズもしくは締切扱いというテイでつなげてしまえばOKOK。経歴に疑義ありで就活に苦戦していた彼もやっと安住の地を見つけられそうです。



名ナコの荷物車はもう1両つながりますが手持ちがありません。前から気になっていたアクラスの「マニ36塗装済みキット」を購入し、充当することにしました。スハ32改造の丸屋根車ですが荷物室窓は600mmではなく700mmに拡大されたタイプです。名ナコにも何両か該当するタイプがいるので2130番を与えることにしました。こちらの製作記はまた投稿を改めたいと思います。




そして3両の客車群です。出典3)によれば、オハフ33は当時では珍しくなったぶどう色2号を纏っていたようです。



そのうちの1両、戦後型オハフ33のぶどう色2号(トラムウェイ)です。写真は東線の423レ用で、共用できそうですが、もう1両あってもいいかなぁ・・・とモゾモゾ。



中間に挟まるのはオハ47。出典3)にはアルミサッシにKATOスタイルのプレスドアという香ばしい車両が写っていますが、どうやら他のドア(全部かどうかは不明)はHゴム窓らしいので、手持ちの非アルミサッシの「オハ47」(たぶんKATOスハ43の台車だけ替えたもの)をとりあえず充当しました。アルミサッシの窓ガラスパーツが入手できれば交換したいなとは思っています。



そして、オハフ33ではなく普通車代用とされていたスロフ62で編成をシメます。これも棚の隅で埃をかぶっていた放置車体で、スロフではなくスロ62のフジモデルキット組み。当時の浅はかな知識で屋根をスエード調スプレー仕上げとしてしまったのと、客車急行への興味が少〜し低下した時期が重なって放置。まあ屋根はグレー塗装の鋼板屋根が経年でザラついてきたと思えば無問題でしょう。前記の写真を拝見するとグリーン帯もグリーンマークも付いた状態で運用されているようなので、リクライニングシートも入れて「正調グリーン車」に仕上げてやりたいものです。



ということで、仕掛り・放置車両の再就職先もほぼ決まってメデタシメデタシな825列車妄想記でした。(いや、作るぞ!)


【出典】下記のサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。
1)「みけねこのホームページ」様内記事「塩尻(旧)駅」
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/mikeneko/shiojiri1.html

2)同上「羽尾信号場」
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/mikeneko/sino04.html

3)「マイロネフは行く」様内記事「1981年当時の篠ノ井線」
https://maironef.livedoor.blog/archives/18957155.html

このほか、「昭和の鉄道員ブログ」様の中央西線関連や乗務された荷物列車関連の記事を参考にさせていただきました。
たいへん中身が濃く多岐に渡っており、コメントにも数多くの知見が散見されますので個々にご紹介できません。
失礼ながら先頭ページのアドレスのみ記載させていただきます。
https://shinano7gou.seesaa.net/

コメント (4)
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モハ165も完成

2023-12-16 15:51:37 | 中央西線方面
「急行つがいけ」の編成仕立てを続けます。部品を組み合わせただけなので完成ってほどのことでもありませんが、前回のモハ164と対になるモハ165ができましたので簡単にご紹介。

タネ車はクモハ165(T)です。基本的には車体をホビセンで買ってきたモハ165にすげ変えれば一丁上がり!なのですが、先頭車は運転台側のオーバーハングが長いので床板側の調整が必要です。



床板を約5mmカットします。ただ、単純に車端寄りをカットするとカプラーの位置が変わってしまうため、台車寄りを約5mm幅で短冊状にカットして詰めたのちABS板で補強しました。これは車内側で、カプラー部の突起を避ける形で長めに補強してあります。



床下側は台車の集電ツノの切り欠きなどを避けるため狭い帯材で補強。ジャンパ栓が奥まったままですが、目立たない部分なのでこのままにします。



車体との結合OK。床下機器はクモハ165とほぼ同じなので最初はしらばっくれるつもりでいたのですが、床板の継ぎはぎに結構労力を使ったので、「毒を食らわば皿まで」の勢いでいじってみることにしました。モハ165は赤丸で示したBS(母線スイッチ)が無く、黄色丸で示した高圧ヒューズ箱が1列少ない3列のようです。中間車なので恐らくVF(架線電圧計用ヒューズ)が無いのでしょう。



まずは糸鋸が入る部分をカットカット!笑



あ゛!・・・ヒューズ箱は糸鋸が入らない位置なのでカッターで根気よく切り取ろうとしたら、本体は薄ぺらなのに土台が結構しっかりしていて中途半端に引きちぎろうとしたら折れました・・・。仕方ないのでこの後はモーターツールを使って土台をカット。最初からそうしとけばよかったです。。ちなみに最初はヒューズを3列に改造する気まんまんでしたが、これ以上分解しては困るのでやめにしました。



出来ました。上が改造前のクモハ165、下が改造後のモハ165です。KATOの製品がどうなってるか見ていませんが、新規製作なので作り分けられているものと思います。



クモハ改のモハ165と旧動力のモハ164のワケありユニット。走っちゃえば分からな~い!



クモハ165のボディが余りました。顔は「アレ」に使おうと思います。


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急行つがいけ発車できそうです

2023-12-14 13:26:31 | 中央西線方面
昨日ホビーセンターカトー東京へ買い物に行ったら、半端モノコーナーにこんなものが山積みされているのを発見!!黄かん色だけ塗られたクハ165の素ボディです。もしかして奇数向きクハを作ることになったので余ってしまった??とりあえず「顔」が欲しくて4本買いましたが、まだ10数本はあったのでご入用の方はぜひ。



で、ホビセンへ行った目的は「急行つがいけ」用パーツの買い出しです。床下セットとか動力台車とか品切れになっている模型店が多いので。

結局モハ164-500番台はやめて、名古屋方4両をモハ165入りのTc-M-M'-Tc編成とし、今あるクモハ165のボディだけモハ165に交換して車体まわりの改造はナシとしました。

その代わり、「快速みすず」のクモハ169(クモハ165旧製品改)の台車とモーターを「つがいけ」のモハ164に移設し、「みすず」には新動力のパワトラを履かせる工事をすることになります。ここまでお読みになって、もう何が何だか分かりませんよね?


そうです。当事者も何だか分からなくなってきました。どうもこれらを組み直すと出来るらしいのですが・・・笑



今回、「モハ164床下セット」を購入して、初めてパワトラ対応の床板を見ることができました。下がそれで上が旧製品です。予想以上に大きな穴が開いていました。特にカプラー側はカプラーのお尻の下まで切り欠いてあるのにびっくり。先の「急行伊那」用の改造ではギリギリしか拡大しませんでしたが、今回は製品並みの大きさまで拡大しようと思います。



最後にこんな編成を目指していますということで。なんかM車のバランスやばいですよねw モハ164はPS23に換装されていると思いますが当面はPS16のままでシラバックレちゃおう。。

↑名古屋/南小谷方
クハ165-136
モハ164-83(M)
モハ165-20
クハ165-109
サハ153-218(TOMIX)
サロ165-106
モハ164-68
クモハ165-104(M)
↓塩尻方

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一筋縄ではいかない165系

2023-12-10 15:42:46 | 中央西線方面
先日の投稿では「『快速みすず』をもって手持ちの165系の編成仕立てのメドがついた」みたいなことを書いたわけですが、意外な落とし穴があることが分かって見直しを迫られました。

169系化を断念した車両たちは、モハ164が低屋根の800番台でないことから、1975年頃の中央西線系統の「急行つがいけ」(名古屋~南小谷)8連にでも仕立てようと考えていました。



当時の所属区であった名シン(神領電車区)の配置表を見ながら、なるべく改造を避けてスのままで組めるように、また、モハ165が入らずクモハ+モハのユニットで組めるように・・・、等々配慮したつもりでしたが赤丸の部分に見落としがありました。モハ164-83は中間電動車のモハ165-20と組まないといけないようです。晩年になるにつれ新製時のユニットというのはバラけるものかと思っていたら、意外と終生共に過ごすものだと再認識しました。



エントリーモデルにも好適なKATOの165系ですから、「何番が・・・」などと野暮なことは言わずに自由に編成を組めばいいのは分かってるのですが、出来が良くリーズナブルなだけに「何番が・・・」と言いながら拘りたくなってしまうのも事実。当時の名シン所属車で製品スのまま、すなわち改造冷房車スタイルでユニットを組めるのは上の編成表のクモハ165-104+モハ164-68オンリーということも判明し万事休す。とにかく、なんらか手を動かす必要に迫られました。

選択肢を考えてみました。
1.クモハ165は59番にして、相手方を低屋根のモハ164(-807)に改造する
 →低屋根改造がタイヘン

2.モハ164は83番にして、相手方をモハ165-20にする
 →クモハをモハに改造するのはタイヘンなので、モハ165のボディを買ってきて載せ替える
  ただしモハ164-83は新製冷房車なのでその改造も必要

3.クモハ165を他の改造冷房車の番号にする
 →相手方は簡易運転台付の500番台となるため改造が必要(これもタイヘン)

4.おとなしくモハ164+モハ165セットを買ってきて差し替える
 →「余り活用」に反するからダメww

ということで、1と3は手間、2は手間とマネーのダブルパンチ、4は論外となることから、モハ164の低屋根化もしくは簡易運転台化の改造に絞られました。一見すると前者の方が簡単そうに思えるけど、製品にない500番台というのもちょっと心惹かれるよねぇ~。(ホラホラw)

ということで、現時点ではまだ決定していませんが・・・・・・、恐らく・・・・・・、500番台化することになると思います。


で、これとは別に割と大きな問題点があって、このままだと動力車が1両しかない!ということになります。2組あるユニットのうちの1つは増結セットなのです。



しかたないので動力化するのですが、パワトラ方式の新動力は「伊那」の改造記でも書いたようにえらく“韋駄天”なので旧動力との協調運転はムリ。なので、回転数の低いFK-130SHを2台使って動力化することを考えています。ギヤ付き台車はモーター不調でリタイヤしたキハ58のものを使い、台車枠をパワトラ化で不要になった「伊那」のDT32と交換。まるでアンコウ鍋のように捨てる部分がありません。笑



ただ、最低限「床下セット」は1両分買わないと台車の組み付けができないので買ってきます。もうドナーになってくれる動力車がないので。。


これらが完成すれば、晴れて一連の165系車両群の就職先はほぼすべて決まることになります。唯一余ってしまうのがサロ165改サロ169(番号変えただけ)とサハシ165改サハシ169の2両。後者はけっこうな手間をかけて改造したので愛着があります。実車のサハシ169はサハシ153から改造されていて見た目は“まんま”。てことは・・・?手持ちの153系「内房」にモハユニットとともにチョイ足しすれば「鷲羽」とかぁ?「比叡」とかぁ?



もー、仕立て直しだけでごはん3杯食べられます。

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ディーゼル特急「しなの」発車準備完了

2022-11-25 01:16:55 | 中央西線方面
キハ181系ディーゼル特急「しなの」(エンドウ)の編成仕立てが終わりました。

番号は1971年頃の名ナコ所属車から次のように選びました。塩尻駅が移転前で、名古屋から松本、長野方面への列車が方向転換していた頃です。
↑塩尻
①キハ181-21
②キハ180-44
③キハ180-21
④キハ181-24
⑤キハ180-48(M)
⑥キハ180-43
⑦キサシ180-12
⑧キロ180-12
⑨キハ180-57(M)
⑩キハ181-22
↓名古屋・長野

主な仕立作業は次のとおりです。
ア)インレタ(市販)、サボ・方向幕・ヘッドサイン(自作)の貼り付け
イ)ワイパー、乗務員ステップの取り付け
ウ)4号車(キハ181)の運転台側カプラーの交換(ケーディー→ACEカプラー)
エ)10号車(キハ181)のシートの方向転換
オ)MPギヤ内部、軸受のグリスアップ

ウ)のカプラー交換ですが、元々4号車となるキハ181の運転台側にはケーディーカプラーが付いていました。増結編成の3号車とつなぐためには3号車をケーディー化するか4号車をACE化する必要がありましたが、ドローバーほど見栄えが変態wっぽくなくケーディーのようなガタもないことから、4号車のキハ181の方をACEカプラーに換装することにしました。



普通は、元のカプラーを外したらACEカプラーを取付座に差し込んでネジで固定するだけのカンタンなお仕事ですが、キハ181の運転台側は別パーツ化されたスカート取付用床板?となっていてカプラー取付座が低く、そのままでは差し込めないため、床板とカプラー本体の両方を1/2ずつカットしてカプラーが差し込めるように加工しました。



こんな感じでACEカプラーに交換できました。



見た目もそう違和感なく、まずまずです。



すべて連結して記念撮影。このあと動力車のグリスアップと慣らし運転を行い、運転会へ向けた準備の完了としました。



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