アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(9月30日)は、9:00~16:10に長崎市内のある連合会の係長クラスの研修を行いました。
モチベーション、リーダーシップ、勇気づけをテーマにしました。

研修が終わってからタクシーに乗って、市内の観光スポットの案内をしてもらい、宿泊先のホテルモントレ長崎に送ってもらいました。


(平和公園の平和祈念像)


(ホテルモントレ長崎にて)

マックスウェル・マルツのサイコサイバネティックスについてそもそも関心を再度喚起したのは『自分を不幸にしない13の習慣』(小川忠洋、ダイレクト出版)に触れたことでした。

この本では、マックスウェル・マルツを「ドクターモルツ」と呼び、彼の理論を平易に、使いやすくまとめていました。

キモのところを引用します。
セルフイメージ(自己イメージ)の影響がよく理解できると思います。

今から、50年前。一人の医師がこの問題に取り組んだ。

医師の名前はマックスウェルモルツ。当時としては珍しい、形成外科医だ。当時の形成外科医とは、今の整形手術などと違い、戦争などで怪我をした人の顔や体をきれいに元に戻すのが仕事だった。

彼は当時、すでにヨーロッパの大学で講演を頼まれたりする世界的に有名な形成外科医だった。ある日。彼の病院に一人の女性がやってきた。彼女は、交通事故で顔に傷を負ってしまい、悲しそうにうなだれて彼の病院にやってきた。名前はアンナ。18歳だった。

ドクターモルツは、アンナの傷を、ぱっと見てスグに治せる事が分かった。難しいけがではない。

「大丈夫ですよ。お嬢さん。必ず治してみせます。」

その言葉どおり、彼はアンナの傷をすっかりきれいに取り除いてみせた。そして、手術が終わった後、アンナに手鏡を渡して、、、

「どうですか?きれいになったでしょう?」

と声をかけると、アンナは黙った。当然、はしゃいで大喜びする姿を想像していたドクターモルツは少し戸惑った。

「どうしました?傷がすっかりなくなってるのが分かりますよね?」

「・・・」 アンナは何も答えない。そしてしばらくの沈黙の後、こうつぶやいた。

「違う」

「何が違うんだい。アンナ?」

ドクターモルツは驚いて、アンナにもう一度、鏡を見るように言った。

「変わってない」アンナは答えた。

「何を言ってるんだい?アンナ、傷はすっかり消えてきれいになったじゃないか?」

「変わっていません」

「アンナ、ほら鏡を見てごらん。ここにあった傷がすっかり消えてなくなってるじゃないか?分かるだろう?」 そして、とうとうアンナはこう言いました。

「ええ。先生。傷が消えたのは分かります。でも、治った気がしないんです。」

その後、ドクターモルツは医者として、彼女の事を調べました。すると、彼女には結婚を約束したフィアンセがいた事。そして交通事故をきっかけにフィアンセが逃げてしまった事が分かりました。なので、彼はアンナにこう言いました。

「何故、自分を責めるんだい?逃げたのは彼であって君じゃないじゃないか。何故、他人のとった行動で君が自分を責めないといけないんだい?」

ドクターモルツの意図する事を分かったのか、彼女は深くうなずいて病院を去っていきました。この出来事をきっかけに、ドクターモルツの中にはある考えが芽生えるようになりました。

そして半年後、アンナは新しい恋人を連れてドクターモルツの元を訪れたのです。

心の傷、顔の傷

アンナのように、顔に傷はなくても、心に傷をもった人はたくさんいます。そして、自分を責めたり、過去の間違いを何度も思い出して後悔する気持ちを味わってる人がいます。

ドクターモルツはこう考えました。

「顔に傷を負っていて、治療の必要な人は全人口の1%もいない。しかし、残り99%の人たちが心に傷を負っていて、それで自分の事をダメなやつ だと考えたり、罪悪感を何度も感じたり、後悔を感じたりしている。この人たちのために何かできないだろうか?医者として、私は彼らの心の傷も治すべきでは ないだろうか・・・?」

このような考えがドクターモルツの頭から離れませんでした。

そして、何十年もの間、あらゆる患者を治療してきた経験や、人工頭脳学や当時としては最先端の科学だったドイツのミサイル工学など、幅広い調査研究をして、ある一つの結論に至りました。

最大の発見?

それは、、、

“人間はセルフイメージ、つまり自分で自分をどう思っているか、を持っており、人生に起きる全ての事がセルフイメージの影響を強く受けている。”

という事です。

1960年に彼はその考えを体系化し、生まれたのがサイコ・サイバネティクスという本です。61歳のことでした。この本はまたたく間にベストセラーとなり、ほとんど何のプロモーションもしなかったのですが、現在までに3000万部以上の大ヒットとなりました。

その中でドクターモルツは、こう指摘しました。

「ほとんどの人は自分自身を正しく見ていないし、間違った、認識を持っている。そして、セルフイメージというものは無意識に深く留められて考えられた事もない。」

つまり、私たちのほとんどは、自分自身に対して間違ったセルフイメージを持っているというのです。何故でしょうか?答えは簡単です。誰もセルフイメージなんて考えた事がないからです。

<お目休めコーナー> 10月の花(1)

 

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