おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(2月25日)の10:10~12:10は、早稲田大学エクステンションセンター(早稲田校開催)で「より豊かなライフスタイルで生きる」 の第4回目の講義をしてきました。
受講者の方々は、アドラー心理学の「ライフスタイル」についてかなり関心を深めてくれています。
早稲田校での講義は、あと2回で、今年の夏からまた八丁堀校に戻ることになっています。
6回目(最終回)が終わってから受講生と一緒にランチをするお約束をしました。
さて、「【フッカー】との主導権争いを避けるには」シリーズの5回目です。
今までの4回は、次のとおりです。
2月19日付けブログ 【フッカー】との主導権争いを避けるには(1):吉福伸逸さんの教え
2月21日付けブログ 【フッカー】との主導権争いを避けるには(2):大学の教授たちの研修で
2月22日付けブログ 【フッカー】との主導権争いを避けるには(3):経営者からの批判への対処
2月23日付けブログ 【フッカー】との主導権争いを避けるには(4):エンカウンターに詳しい看護学生の協力
今回は、研修の場などで「【フッカー】との間の主導権争いのはどのように起きるか?」をテーマにします。
参考となる理論は、アドラー心理学ベーシック・コース でお伝えしている「不適切な行動の4つの目標」です。
R.ドライカースは、不適切な行動の4つの目標を親/教師―子ども間のやり取りから手がかりとしています。
子どもの行動→親/教師の感情→親/教師の対応→子どもの反応
その上で子どもの不適切な行動を4つに分けました(一部に「賞賛を求める」を入れる人がいますが、ドライカースは「賞賛を求める」ことを不適切な行動としていません)。
(1)注目を求める
(2)主導権争いをする
(3)復讐する
(4)無能力(無気力)を誇示する
ここで大切なことは、子どもの行動そのもので不適切な行動が決まるわけではなく、あくまで「子どもの行動→親/教師の感情→親/教師の対応→子どもの反応」の一連のプロセスで決まってくることです。
子どもの不適切な行動は、子どもだけのではなく夫婦など大人にも適用可能です。
【フッカー】の主導権争いの具体的な行動は、今までいくつかの例を書いているので、今まで触れていないことを、これもアドラー心理学ベーシック・コース の資料から書き出しておきます。
これからは、【フッカー】をイメージしながらお読みください。
(1)相手が考えていることは、「ボスでいたい。お前に支配されたくない。自分が一番。私のことを止められない」です。
(2)所属に関する相手の信念は、「自分が支配しているとき、または誰も自分に何かをさせることはできないと証明したときだけ自分は所属している」です。
(3)講師の感情は、「怒り、憤慨」で、イライラのレベルを超えています。
(4)講師の対応は、「力で力に屈するか、または力対力で戦う」で、私の過去の経験では、大学教授の応酬に対しては「力に屈する」ようになってしまいました。
(5)講師の対応に対する相手のの反応は、「主導権争いの度を増す。または反抗的な追従で屈服する」です。
ここで、もう一度書いておきたいことは、【フッカー】の行動そのものが主導権争いになるのではないことです。
【フッカー】の行動を主導権争いにしない方法は、次回にお伝えします。

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