アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨晩(2月21日)は、NHKのニュースウオッチ9を観ていたら、北海道の一部で震度6弱の報道が流れました。
被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。


さて、「【フッカー】との主導権争いを避けるには」シリーズの3回目です。

【フッカー】の目的は、主導権争いを挑むことによって自分の優位をアピールすることです。

その心理の裏側には、いわゆる「マウンティング」があって、講師などの立場の人を見下げることで自分の立場を上にする心理が潜んでいます。

私は、大学の教授からだけでなく、中小企業の経営者からも同じ仕打ちを受けたことがあります。

ただし、その時期までには私も学習していて自信もついていたので、それなりの対応ができました。

1990年代の後半の頃だったでしょうか、私は「清話会」という組織で20人ほどの経営者を対象としたシリーズの一環でアドラー心理学の1時間半の講演を担当しました。

5分ほど質疑応答の時間を残して講演を終えて、司会者が「どなたかご質問はありませんか?」と尋ねると、左後方の人が手を挙げて、強い口調でいきなりこんな発言をしました。

「世の中には、馬鹿な心理学者が多くて、『心は脳にある』と言って不勉強極まりない。岩井先生は、この点についてどんなご見解をお持ちでしょうか?」

私には、【フッカー】として挑発しているな、ということがすぐ感じられました。

その人の名前を教えてもらって、こう発言しました。

「〇〇さん、相当勉強していらっしゃいますね」

〇〇さんは、ニヤッとしました。

「おそらくそのことについて〇〇さんは、私なんかよりもずっとお詳しいと存じます。心が脳にあるとは限らないとのことについてのご質問ですが、〇〇さんから教えていただければありがたいのですが」

〇〇さんは、立花隆がどうだとか、科学者の書いていることではどうか、などをもとに5分ほど発言をしました。

切りのいいところで私は、「〇〇さん、大変ありがとうございました。皆さんも私も勉強になりましたね」と拍手をして終わりました。

その人は、別に心が脳にあるかどうかなんて私から聞きたくもなく、自分がいかに知っているかをアピールしたかっただけなのです。

主導権争いを挑むことによって自分の優位をアピールする人に対しては、同じフィールドで争うのは建設的ではありません。

次回は、ある看護学生の例を出しながら、別の対応法をお伝えします。

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