おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(3月23日)の通勤時に家の近くの龍興禅寺の横を通ったら、しだれ桜が見ごろになっていました。
昨日はかなり寒かったですが、その分桜はエネルギーをため込み、数日のうちに一気に満開になることでしょう。
昨日(3月23日)の午後は、第73期 アドラー・カウンセラー養成講座 の5日目を行っていました。
このことについては明朝、1日分をまとめて掲載します
さて、昨日に続いて 「幸福につながるアドラー心理学の知恵」のカテゴリーの「日本人としてあなたは幸福ですか?」の2回目です。
今回は、幸福と経済との関係をテーマにします。
「日本人は、経済的には豊かだが、精神的には不幸だ」と言われていた時代がありました。
これは、1990年代の話ですから、今からは20数年前の話です。
それ以前の「モノで栄えて心で滅ぶ」は、薬師寺の管主だった高田好胤師の30~40年ほど前の言葉として印象に残っています。
今回は、日本はもはや、経済的にも豊かではないことを書いておきます。
昨日のブログで国連が毎年発表している幸福度のランキングが日本人の幸福度を測る物差しになり、その物差しが1人当たりの国内総生産(GDP)や社会支援、健康寿命、寛容さなどを基準にしていることに触れました。
今回は、そのうちの1人当たりの国内総生産(GDP)に関係する経済の問題を取り上げます。
『三橋貴明の「新」経世済民新聞』の藤井聡先生(京都大学大学院教授)のメルマガにこんな図がありました。
「1995年~2015年までの20年間の名目GDP成長率」です。
良く見えないと思いますが、一番右端の-20%が日本を表しています。
世界平均は20年間で+139%、つまり約4割伸びているのに対して日本は2割落ちているのです。
こんなこともコメントとして書かれていました。
・日本は断トツの最下位
・唯一の衰退国家(マイナス成長)
・つまり過去20年間の日本の経済政策は「世界最悪」
もはや経済的にも豊かでなく、モノでも栄えていないのです。
3月号のニュースレターの巻頭言に私は「間もなく幕を閉じる平成の時代」として下記のように書きました(一部省略)。
新聞や雑誌では、年始から平成の30年を総括する記事が目立ちました。
その中で私の印象に残ったものを箇条書きでピックアップしてみることにします。
・平成元年(1989年)と平成30年(2018年)の世界の時価総額ランキング上位20社の比較では、平成元年(1989年)は20社中14社が日本企業であったのに、平成30年(2018年)はゼロ。
トヨタ自動車が辛うじて35位にランクされているだけになった。
・平成元年(1989年)の世界全体に占める日本の国内総生産(GDP)はアメリカの28%に続いて15%を占めていたのに、平成30年(2018年)は6%と、平成の30年間での日本経済の凋落ぶりが目立つ。
・スイスのビジネススクールIMDが国別の世界競争力ランキングの発表を始めた1989年(平成元年)、総合で首位に輝いたのは日本だった。
「メード・イン・ジャパン」の家電や車が世界を席巻し、年功序列・終身雇用、生産現場のカイゼン運動など日本的経営が称賛された時代だった。
ところが、金融危機が本格化した90年代後半から順位は大きく下がり、2018年は25位にとどまった。
・デジタル革命で既存の産業地図が大きく塗り替わるなかで、産業の新陳代謝が進まなかった。
米国では株式時価総額の上位10社に、アマゾン・ドット・コムやフェイスブックなど日本の元号で平成生まれの企業が3社あるが、日本はゼロ。
「失われた10年」という言葉が流行していたのは、20年近く前のことでしたが、実態は「失われた10年」どころか「失われた30年」と言っても過言ではないのです。
この辺のところが
「幸福度ランキング」過去5年の日本の順位
2015年 46位
2016年 53位
2017年 51位
2018年 54位
2019年 58位
に影響しているのかもしれません。
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