見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

深大寺~調布・天神通商店街

2008-06-01 23:33:27 | 行ったもの(美術館・見仏)
○神代植物公園~深大寺~鬼太郎茶屋~布多天神~天神通商店街

 この春は、東博の薬師寺展など、白鳳仏を見る機会が多かったので、東京都下の白鳳仏『釈迦如来倚像』に会いたくなって、深大寺に行ってきた。まずは神代植物公園から。私は10年ほど前、この近辺に通勤していたので、まんざら知らない土地ではない。残念ながら、バラ・つつじの盛りは過ぎていたが、自然林の新緑が気持ちよかった。私の好きな藤の株も多いんだなあ。大温室も楽しめた。

 そろそろ昼時なので、深大寺門前のそば屋で昼食。有名店は行列ができていたので、どこでもいいやと思って、あまり流行っていないお店に入る。ところが、これが予想を裏切って旨かった。やっぱり、東京の蕎麦は旨い。ぶらぶら歩いていると、いつの間にか深大寺の境内に入っている。事前にチェックしきた境内マップを思い出しながら、釈迦堂を探す。

 本堂と元三大師堂の周囲は参拝客で賑わっているのだが、植え込みに隠れた釈迦堂に近づく人は少ない。外から見ると、正面に丸い金属板が嵌まっていて、何があるのか分からないせいだと思う。でも、この金属板はよくしたものだ。参拝客は、釈迦如来倚像とガラス越しに対面する(ちょっと隔離病棟みたい)。このとき、参拝客の背中にある金属板が、ガラスの反射を防ぎ、暗い堂内を見やすくしているのである。この工夫、美術館の展示室にもほしい! それにしても、この釈迦如来倚像は不思議なお姿である。膝頭を外側に開いて台座に浅く腰掛けた様子は、何だかずいぶんくつろいでいらっしゃる。ポーズが自然で人間的なので、つい等身大くらいをイメージしていたが、全高83.9cmと、記憶よりずっと小さかった。

 それから、むかしの通勤コースをたどって調布駅まで歩く。布多天神の門前から調布駅までの短い商店街が、天神通商店街である。ちょうど私が通勤していた頃、調布在住のマンガ家・水木しげる氏にちなんで、鬼太郎と妖怪たちのオブジェが設置され、すっかり有名になってしまった。心なしか、この鬼太郎のポーズは、深大寺の釈迦如来倚像に似ている。



 そう思うと、一反もめんに乗った猫むすめは、来迎阿弥陀像に見えるし、



 ねずみ男は、もちろん釈迦涅槃像(向きが逆か)。背後の中華料理店の厨房に、ねずみ男とおそろいの、全身黄色装束の人物がいるのが可笑しい。


コメント
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