付け焼き刃の覚え書き

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「どもりの主教」 E・S・ガードナー

2008-12-01 | ミステリー・推理小説
 名探偵といえないかもしれないけれど、アール・スタンリー・ ガードナーの「弁護士ペリー・メイスン」ものもミステリの代表格。やり手の弁護士が、美人秘書と友人の探偵を手足のように使い、何が起こっているのかも判らない事件解決に着手して、見事依頼人の無罪を勝ち取るというのが基本線。一時期はハヤカワと創元で競って刊行していたくらいの人気シリーズ。
 レイモンド・バー主演でテレビシリーズ化されて人気だったそうだけれど、確かに納得。テレビ向きなストーリー展開。
 飼い猫を追い出されそうなのでなんとかしてくれとか、日光浴中に服も車も盗まれたとか、なんでこんなことが事件になるのかわからないような話が見る間に野火のように拡大し、巻き添えであわや弁護士メイスン一巻の終わりか!?というところを法廷で見事に逆転。
 けっこう証拠隠蔽とか容疑者隠匿とか平気でやるので、これで依頼者が真犯人だったらフィッシュの殺人同盟シリーズに出てくるピュー卿と同じです。

 メイスンの弁護士事務所を訪れたのは、22年前の事件について相談したいというオーストラリアから来た主教だった。説明しているうちに何度もどもる主教。説教をしなくてはいけない主教がどもるものなのか?
 だが、はっきりした依頼も受けられないうちに主教はホテルで何者かに襲撃されて意識不明。果ては行方不明になってしまう。そして事件は富豪の遺産相続人をめぐる争いへと発展し……。

 またまた怪しい依頼人の登場です。
 主教のくせにどもるし、依頼内容はあやふやだし、いつの間にかいなくなったかと思うと殴られて意識不明だし……。

【どもりの主教】【E・S・ガードナー】【時効】【相続人】
コメント
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