付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ABC殺人事件」 アガサ・クリスティー

2008-12-22 | ミステリー・推理小説
 名探偵ポワロの元に届けられた犯人からの予告状。
 Aの頭文字がつく街でA・Aという頭文字の老婦人が殺され、犯行現場には『ABC鉄道案内』が残されていた。そして、またBの頭文字がつく街でB・Bという頭文字の女性が殺され、犯行現場には『ABC鉄道案内』が残されていた。
 ポワロは南米から帰郷したばかりの友人ヘイスティングズ、ジャップ警部らとともに予告された連続殺人の犯人を追い詰めるが……。

 アガサ・クリスティーの代表作であり、連続殺人を扱ったミステリの代表作でもあります。
 ストッキングのエピソードには思わず同意。突然の悲劇に見舞われたときは、なんでもないありふれた品物が平凡の象徴となり、非日常である“死”を強調してしまうのですね。

「ところで、ヘイスティングズ、いいかね。私はいろいろな意味で、君を私のマスコットだと思っているんだぜ」
 名探偵が凡庸な助手に期待することは、「明白なものを見のがさないよう探偵の傍にいること」なんだそうだ。なるほど。

【ABC殺人事件】【アガサ・クリスティー】【ヘイスティングズ】
コメント
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