
アシスタント・シェフのバッキーは他人の失敗を喜ぶ人たちをあおるマスコミにうんざりしている。
食の好みからアレルギーまで事前の下調べと準備は完璧なはずなのに、ホワイトハウスのディナーで政府高官が死亡。マスコミは死亡原因も判明しないうちから総料理長のオリーを糾弾し、捜査機関は厨房スタッフを全員容疑者扱いに。
このままでは感謝祭のイースター・エッグの準備ができないのだが……。
普通にミステリとしてさらっと読んでしまったけれど、よくよくタイトルを見直してみればツッコミどころ満載。「春のイースター」って何? 夏のイースターとか冬のイースターとかあるの?
それから、あの毒は普通なら30分程度で死に到るとされているけれど、ちょっと死ぬのが早すぎというかホワイトハウスの緊急医療体制がザル。むしろ被害者のプロフィールからして、犯人とされた実行犯以外に黒幕がいたんじゃないかと疑わしくなります。
ミステリとしては平均的なコージー・ミステリ。家族や恋人との絆が再確認される1冊。
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