家ごと異世界にやってきてしまったユージ、ヨーコ、コタローは、偶然助けた少女アリスと共に人里を探すべく森の探索を進めていた。そこで冒険者だという皮鎧姿の女騎士ミラベルと猫の獣人ナディアの２人と出会ったことから、町とのつながりを持つことができたのだが……。
２巻が１話の下巻という構成で、こりゃ何を考えて編集した？という検索者泣かせの２冊目。タイトルが長いので、文書検索だと尻切れで区別が付かず、新刊に気づきにくい罠になります。
ともあれ今回は開拓の許可を領主から得ようと東西奔走する回。
この話は、よくある「いきなり異世界転移もの」でありながら、現代日本とインターネットを通じてつながっていて、それを経由してユージたちは知恵を借りて活きる糧を得て、ユージに知恵を貸すネット上の引きこもりたちはそれによって自分たちも新たな生き方を見つけていく……という二面構成が特色で面白いところなんだけれど、この物語に書籍版からヨーコが加わった意味がまだあまりないのが残念。新たな局面を作るのでも既存の物語を膨らませるでもなく、ただのお邪魔キャラになりそうですよね。ヒロインならアリスとコタローで十分なのです。なんとか頑張って、役割というか立ち位置を見つけて欲しいものです。
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