「任務とニンジンの好き嫌いは許されない」エレオラ皇女が常々副官から言われたこと。
長く元老院に搾取されていた南部諸都市を糾合してミラルディア連邦を結成したヴァイトと魔王軍は、ついにミラルディア同盟と対決するに到るが、その戦いが本格化する前に同盟自体が崩壊した。北部山脈の向こう側、ロルムンド帝国から潜入してきた第６皇女エレオラの策謀によって、北部諸都市が叛旗を翻して解放軍となり、同盟を駆逐してしまったからだ。
戦いは今や同盟と帝国の戦いとなったのだが……。
武勇知略に優れ、人心掌握に秀でていながら、エレオラ皇女はあくまで武門の人であり、本国の人的支援が得られなかったのに対して、同盟は軍略から宣伝工作まで海千山千が集まっていたのが不幸の始まりです。
本当に展開が早くて、起伏緩急をつけながらもサクサクサクっと話が進みます。北部と南部の戦いが決着して、エレオラ戦記まで終わっちゃいましたよ。同じパターンの戦いや交渉エピソードをだらだら繰り返さないし、たとえば移動中のエピソードなど本筋に関係ない部分をあっさりスルーしてるからなんでしょう。
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