付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「砲艦ワグテイル」 ダグラス・リーマン

2017-08-08 | 戦記・戦史・軍事
「わたしにとって、戦わない人間は、わたしと戦う人間より危険なのだ!」
 将軍は徹底抗戦を主張した。

 第二次大戦終結後、北緯30度線。中共領海のすぐ外側、舟山列島の西30マイルのところにサンツ島という小さな島があった。
 今まで見逃されていたサンツ島に中共軍の侵攻が迫るとの報に、英国海軍は植民していた民間人救出のために1隻の砲艦を送り込んだ。現役艦艇の中でも最高齢、1924年竣工の河川砲艦ワグテイルである。
 スクラップ直前のオンボロ艦だが、あえて中国を刺激しないための選択であった……。

 1979年刊行で、ダグラス・リーマンの翻訳としては最初の1冊なんだそうな。
 共産主義の宣伝工作や赤化工作、そして実際の共産主義者たちの言動。対して、中国人を下等な者として扱う植民者や元国民党軍人らの狼藉が入り乱れ、あっちもこっちもぐちゃぐちゃの海域に、出世コースから外れた艦長や訳ありの乗員たち、そして中国人船員たちを乗せたガラクタ砲艦が送り込まれ、帰りたくない、戦うぞ、いや共産主義バンザイな連中の回収に向かう海洋冒険譚。

【砲艦ワグテイル】【ダグラス・リーマン】【生頼範義】【パシフィカ】【共産主義】【スパイ】【女医】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする