暴走車に撥ねられた男子高校生は、気がつけば赤ん坊になっていた。これは異世界転生、チート能力で無双三昧だ！と胸をときめかせたものの、実際には何もないまま成長。ならば、裕福な貴族ゴルドバーグの長子でイケメンに生まれたのを幸い、好き勝手に生きることにしたのだが、そこは実は乙女ゲームの世界だった。異世界チートのことしか考えていなかったテオドール・ゴルドバーグは、まったく気付かないままシナリオを改変していくのだが……。
ウェブ版にあれこれ伏線とか説明を書き足し。そのせいで従者リチャードの物わかりが少し悪くなりました。
それにしても、悪役令嬢もので正ヒロインの中身が独善的な莫迦になるパターンはそろそろウンザリなんだけれど、それを抜いてしまうとわざわざ「ゲームの世界に転生しました」とする意味もなくなるので痛し痒し。早めにドロップ、フェイドアウトしてくれればいいのだけれど、この話はストーリーとか伏線とかしっかり張っているので、ヒロインの出番は絶対になくならないんですよ。
話は面白いのに、ヒロインが出てくると気分が悪くなるのは仕方のないことです。
【イケメンに転生したけど、チートはできませんでした。１】【みかんゼリー】【桑島黎音】【モーニングスターブックス】【小説家になろう】
