付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「美味しいダンジョン生活1」 神谷透子

2019-09-25 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
 2001年1月。前触れなく世界各地に「ダンジョン」が出現。日本では封鎖して立ち入り禁止するに留めていたが、それによって魔物が溢れ出すスタンピードが発生して大きな被害をもたらした。
 その結果、各国は軍や警官だけではなく民間人にも開放して間引きするようになり、およそ20年。今では危険の比較的少ない浅い階層はダンジョンダイエットとして活用されるようにもなっている。
 そんなある日、45歳のOL、潤子の家にダンジョンが出現した。今は亡き両親の思い出の詰まった家だが、ダンジョン出現が明るみになれば国に取り上げられてしまうし、過去には自宅にダンジョンが出現した家の子供が虐められた事例もある。
 誰にもダンジョンの存在を言えない潤子は、ソロでのダンジョン攻略を決意するのだが……。

 薄幸の独身OLがダンジョンによって運気を回復し、今までの人生を取り返すべく美味しい生活をする冒険譚。
 最近増えている「自宅(もしくは自宅周辺)にダンジョンが出現する」物語で、なおかつ最近の特徴として「相場が渋い」話です。ドロップした魔物の肉がグラム100円とか、魔石1ケ100円とか、ダンジョン潜って1日命がけで戦ってもスーパーマーケットのレジ打ちしていた方がマシなくらいの収入はデフレ時代を反映しています。それだけにスキルスクロール1本1億円が際立つわけですが。

【美味しいダンジョン生活1】【神谷透子】【DAMDA】【BKブックス】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする