付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「異世界で上前はねて生きていく(3)」 岸若まみず

2020-12-23 | 異世界転生
「理想郷というのは、たとえ内実がそうでなかったとしても人を狂わせるものなのだ」
 父ブレットは息子サワディに対して、今の立場が不安定で危険なものだと認識しろと教えた。

 とりあえず異世界の商家の三男として転生したサワディの人生は順風満帆にも見えた。元軍人の奥さんとの間にも子供が出来たし、いろいろあって准教授に昇格もした。
 あくまで平民ではあるけれど、准教授ともなると貴族に準じた扱いを受けるようになり、報酬も上がってくる。その給料だけでシェンカー商会の稼ぎくらいにはなるものだから、彼のビジネスを「みみっちい稼ぎ方」と揶揄されたのにも納得するサワディだったが、もともと今の生活に不満はない。彼にとっては儲けが倍に増えたことより、味噌や醤油が手に入る算段がついた方が嬉しいのだ……。

 奴隷たちから見た今の生活とかを中心に描かれる3巻。
 ゆるふわですべて上手くいっているようでありながら、先祖の因縁がふりかかりそうな周囲の思惑とか、メタ的に考えてどう考えても将来的に失敗しそうな超巨大造魔の建造計画とか、ナイショの地下製造施設とか、不安になりそうな伏線は着々と積み重なっていきます。

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