現代を舞台にしたゲームものとか配信者ものだと匿名掲示板とかTwitterとかなんとかチャンネルとかSNS的なツールが状況説明の手段になったり主人公へのツッコミ役になったりしますが、それを一歩進めてSNSに投稿したり閲覧している人たちもメインキャラクターとして物語を大きく左右するタイプの話もあります。
いわゆる「電車男」ものです。
『電車男』 中野独人(2004)
電車内で若い女性を暴れる酔っ払いから救った青年だが、アキバ系オタクの彼には知り合った女性をデートに誘うスキルがない。思いあまって助けを求めたのは、同じようにモテない男たちが集うインターネットの掲示板だった……。
彼女との距離を一歩一歩縮めていこうとする、後に「電車男」と呼ばれるようになる男と、彼に出来る限りのアドヴァイスを与えながら掲示板から見守る同士たちの物語。電子掲示板「2ちゃんねる」への実際の書き込みを基にした純愛ストーリー。
『小さな国の救世主』 鷹見一幸(2006)
右も左もわからない中央アジアの国セリカスタンで内戦に巻き込まれ、パスポートと財布を奪われて草原に放り出された高校生、天山龍也はキンリの里の姫巫女リューカとその護衛である女戦士サラサに助けられたことから反体制派と行動を共にすることになる。そして気がつけば、天才軍師と祭り上げられてしまったのだが、彼はただ、インターネットを通じて掲示板などからアイデアを借りられるだけなのだ……。
『10年ごしの引きニートを辞めて外出したら』 坂東太郎(2015)
無職で引きこもり歴10年の北条雄二は、両親の死をきっかけに引きこもり脱却を決意し、家の外に出るが、そこは見覚えのない世界。ファンタジー生物が闊歩する異世界の密林だった。
なぜか繋がるライフラインとネットを頼りに、ユージは愛犬コタローとともに生きていく覚悟を決めるのだが……。
書籍版での掲示板勢の扱いは小さくなっているけれど、ウェブ版では異世界冒険と扱いはほぼ互角。異世界で空から襲ってくる魔物に立ち向かうのも冒険なら、他人との接触が怖くて引きこもっていたような人間が夜中に家を出て買い物に出られるようになるのも冒険。そういう人間が全国から集まって、なにか大きなイベントを仕掛けるところまでいけば大冒険。さらに、そういう活動を通じて同性や異性の友人ができたら、完璧なサクセスストーリーというもので、この異世界と現代の交錯するさまが、実に面白くて爽快なのです。
『異世界魔女の配信生活 ~いなくなった師匠が残していったものは地球に繋がる通信魔法でした。師匠の真似をして配信してお菓子をもらいます~』
精霊の森に済んでいる小さな魔女が師匠から教えられていたのは配信魔法。異世界人である師匠の故郷に声と映像を届ける不思議な魔法なのだ。師匠が旅に出たまま音信不通となっていたが、小さな魔女は地球の人々に配信で魔法を見せて、投げ菓子という不思議な仕組みでお菓子をもらったりして暮らしていたのだが、彼女はついにその地球の座標を突き止めることに成功した……。
小さな魔女が師匠を探して異世界を旅したり、カレーライス食べたさに地球にまで転移してきて、視聴者の皆さんと一緒にあっちこっちに遊びに行くお話。
パソコンやスマホの向こうにいるのは本当にAIではなく人間なのか疑っちゃう時代になりましたが、逆に言えばパソコンの向こうで突拍子もない物語が展開していたとしても、もしかしたらそれは本当に起きている事件かもしれない。何が本当で何がウソか分からない時代の物語です。
これをパソコンの向こうの人の視点から描いたのが上記の作品で、パソコンのこちら側から見たのが『Team root-T』とかの仮想現実ゲームなのですね。これって、はまると面白くて恐ろしいのですよ。虚実の見極めがつかなくならないよう要注意です。
いわゆる「電車男」ものです。
『電車男』 中野独人(2004)
電車内で若い女性を暴れる酔っ払いから救った青年だが、アキバ系オタクの彼には知り合った女性をデートに誘うスキルがない。思いあまって助けを求めたのは、同じようにモテない男たちが集うインターネットの掲示板だった……。
彼女との距離を一歩一歩縮めていこうとする、後に「電車男」と呼ばれるようになる男と、彼に出来る限りのアドヴァイスを与えながら掲示板から見守る同士たちの物語。電子掲示板「2ちゃんねる」への実際の書き込みを基にした純愛ストーリー。
『小さな国の救世主』 鷹見一幸(2006)
右も左もわからない中央アジアの国セリカスタンで内戦に巻き込まれ、パスポートと財布を奪われて草原に放り出された高校生、天山龍也はキンリの里の姫巫女リューカとその護衛である女戦士サラサに助けられたことから反体制派と行動を共にすることになる。そして気がつけば、天才軍師と祭り上げられてしまったのだが、彼はただ、インターネットを通じて掲示板などからアイデアを借りられるだけなのだ……。
『10年ごしの引きニートを辞めて外出したら』 坂東太郎(2015)
無職で引きこもり歴10年の北条雄二は、両親の死をきっかけに引きこもり脱却を決意し、家の外に出るが、そこは見覚えのない世界。ファンタジー生物が闊歩する異世界の密林だった。
なぜか繋がるライフラインとネットを頼りに、ユージは愛犬コタローとともに生きていく覚悟を決めるのだが……。
書籍版での掲示板勢の扱いは小さくなっているけれど、ウェブ版では異世界冒険と扱いはほぼ互角。異世界で空から襲ってくる魔物に立ち向かうのも冒険なら、他人との接触が怖くて引きこもっていたような人間が夜中に家を出て買い物に出られるようになるのも冒険。そういう人間が全国から集まって、なにか大きなイベントを仕掛けるところまでいけば大冒険。さらに、そういう活動を通じて同性や異性の友人ができたら、完璧なサクセスストーリーというもので、この異世界と現代の交錯するさまが、実に面白くて爽快なのです。
『異世界魔女の配信生活 ~いなくなった師匠が残していったものは地球に繋がる通信魔法でした。師匠の真似をして配信してお菓子をもらいます~』
精霊の森に済んでいる小さな魔女が師匠から教えられていたのは配信魔法。異世界人である師匠の故郷に声と映像を届ける不思議な魔法なのだ。師匠が旅に出たまま音信不通となっていたが、小さな魔女は地球の人々に配信で魔法を見せて、投げ菓子という不思議な仕組みでお菓子をもらったりして暮らしていたのだが、彼女はついにその地球の座標を突き止めることに成功した……。
小さな魔女が師匠を探して異世界を旅したり、カレーライス食べたさに地球にまで転移してきて、視聴者の皆さんと一緒にあっちこっちに遊びに行くお話。
パソコンやスマホの向こうにいるのは本当にAIではなく人間なのか疑っちゃう時代になりましたが、逆に言えばパソコンの向こうで突拍子もない物語が展開していたとしても、もしかしたらそれは本当に起きている事件かもしれない。何が本当で何がウソか分からない時代の物語です。
これをパソコンの向こうの人の視点から描いたのが上記の作品で、パソコンのこちら側から見たのが『Team root-T』とかの仮想現実ゲームなのですね。これって、はまると面白くて恐ろしいのですよ。虚実の見極めがつかなくならないよう要注意です。