付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く1 」 ぽよ子

2024-11-04 | 異世界転生
「退路がないなら、前方に血路を開くのみです」
 王太子との婚約が正式に決まり、退路を断たれたけどどうするかと訊かれたエリザベス・マクナガン6歳。

 公爵令嬢エリザベスには前世の記憶がある。そして5歳にして王太子の婚約者になったということは、なんとなく乙女ゲー悪役令嬢転生ではないだろうか? 知らんけど。
 そう。高位貴族の家に生まれた美幼女で王子と婚約というと、なんとなく乙女ゲームの破滅ルートっぽいじゃないですか! しかし、彼女が前世で遊んだのは戦闘系ゲームばかりなので、本当に乙女ゲームの世界なのか見当つかないのだ。まあ、わからないなら仕方がないので、気にせず楽しく好きなように生きていこうじゃないのと決めたのだが、5歳にして鈍器のような歴史本を読みあさるなど、そこからして彼女はちょっと普通ではなかった。
 花にも宝石にも興味がなく、王子とのお茶会でもまず警備の騎士たちの配置ばかりが気になるのだった。見事に最小限の人数で最大限の効果を上げていると……。

 なんかゲームっぽい世界に転生したけれど、気にせず思うがままに生きていくことにした少女と、その少女の素っ頓狂な言動に振り回されながらも温かく見守る王子との愉しい異世界生活。
 そもそもマクナガン家は社交もまったくしないことから無能な田舎者みたいに見られがちだけれど、権力欲がなくて王家を支える覚悟があるだけでそれは恐ろしい家なんだよーという前提で、幼少時からあれこれ段取りしていく腹黒王太子と、その王子の側近を意図せずしてふるい落としたり、味のないクッキーを焼き上げたり、はたまた入学試験のために論文「エーメ河の氾濫と、その抑止・防止--治水め灌漑計画とその経済効果」を書き上げたりとまさにお似合いのカップルなのです。
 まさにほのぼの成り行きファンタジーなのでした。

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